最も早いタイプのSNSと最も遅いタイプのSNSを組み合わせたら、それはみんなが見るような、忘れらないSNSになるだろう。
YouTubeには短く、頻繁に更新されるコンテンツはないが、YouTubeの動画とそれに付随する視聴者は多額の利益をもたらす広告を惹きつけることができる。Twitterはグロースとマネタイズに苦戦しているが、それは地球の鼓動を体現し、無数のリアルタイムのコンテンツとエンゲージメントを生んでいる。
Kara Swisherが伝えところによると、買収額300億ドルという。この金額をGoogleが支払うことに意欲的なのなら、両者はきっと強力なチームになることができるだろう。
YouTube’s new Twitter-esque Community tab
CNBCはTwitterが売却を検討していると報道した。TechCrunchでもTwitterは他にVerizon、Salesforce、Microsoftと買収の話をしていると伝えた。また、Disneyも入札を検討しているようだ。
これらの買収先の中では、Googleが一番合っているようにみえる。GoogleはTwitterと連携しやすいプロダクトをいくつか所有している。それにGoogleはYouTubeを買収以後、成功するソーシャルネットワークを作れていない。そして、Googleは検索広告というありえないほど利益をもたらすビジネスを保有しているので、財務的に不安定なTwitterを支援することができるだろう。
GoogleはTwitterの買収で、大量のデータ入力を期待でき、世界の情報を整理するという目標に向かって前進することができる。GoogleのAIが、世界で何が起きていて、人々がそれにどのような反応をしているかの理解することの助けにもなるだろう。それに加え、GoogleのAdwordsやAdSenseで知り得た全てのデータを合わせることで、効率的なマネタイズも実現できるかもしれない。
しかし、最も良い戦略はYouTubeの散発的な動画コンテンツとTwitterの定常的なおしゃべりを組み合わせることだと私は思う。YouTubeとTwitterが深く連携することで、YouTubeチャンネルには洗練された動画と無加工のツイートが揃い、熱狂的なファンのためのワンストップサービスになることができる。それは、コンテンツ・クリエイターのチャンネルに視聴者が再訪する率を高めることが期待できる。
Googleはつい最近、YouTubeにTwitter風機能YouTube Communityを実装したばかりだ。これを本物と置き換えることができるだろう。
YouTube Community はYouTubeのチャンネルのサイドバー/タブにあり、クリエイターがテキスト、写真、GIF、リンクなどを共有することができる機能だ。これにより、クリエイターは視聴者とさらに深い関係性を築くことができる。クリエイターが週に2、3回、新しい動画を投稿した時だけユーザーがサイトを訪れるのではなく、もっと頻繁にYouTubeへの来訪を促すことが目的だ。YouTubeのアルゴリズムによる提案を駆使すれば、そういった視聴者に他の動画や、ユーザーのお気に入りのスターの過去動画を紹介したりすることができるだろう。
これができればYouTubeは、Facebookと競争する力を補強できる。Facebookはユーザーが新しい動画を発見できる仕組みを組み込むことで多くの視聴者を得ている。ユーザーは友達の近況を知るためにニュースフィードを訪れるが、気がつくとランダムに流れる動画を視聴している。この環境では、ユーザーは特定の見たい動画があって視聴しているわけではないため、Facebookには高額な動画広告を差し込むチャンスが生まれる。YouTubeはこれまで、ユーザーが特定の動画を見たり、フォローするクリエイターの最新の動画クリップを見るために訪れるサービスとして発展してきたのだ。
一方Twitterは、YouTubeのメインストリームやティーネイジャーの観衆への露出があることで多大な恩恵を受けられるだろう。Twitterにサインアップする動機がまだいまいち理解できていない人もいる。公人でなく、ツイートだけで大きな観衆を作ることができないユーザーは特にそうだ。しかし、YouTubeに実装されるなら、ユーザーにスターや業界の聡明なリーダーなどをフォローしたり、返信したりできるようになる。自分自身でオリジナルのツイートをしなくとも楽しめるTwitterの隠れた良さを伝えることができるかもしれない。
Googleが買収するならTwitterは、自分たちで直接マネタイズする圧力から解放されることにもなるだろう。Twitterの収益の伸び率は芳しくなく、急速に縮小している。Twitterが提供する「スポンサードツイート」などの広告商品は、ユーザーの目に止まりにくいという問題もある。
人々は、Twitterのタイムラインのツイートを全て細かくチェックしているのではなく、飛ばし読みしていることが多い。Twitterの広告は、Facebookの広告より飛ばされやすい。それはFaebookの投稿はアルゴリズムでソートされ、リアルな友達の投稿はじっくり読むことが多く、その合間に出てくる広告も視聴しやすい環境にあるからだ。Twitterの最も効果的な広告形態は動画で、YouTubeが提供する体験と広告主とのつながりは、Twitterの広告を促進させる力があるだろう。
いずれにしろTwitterは変わらなければならない。ただ、Twitterの売却で資金を得たい投資家は前向きではないかもしれない。株価はどんどん下がっている。決算発表がある度に、ユーザーグロースの問題が収益グロースの問題へと発展し、希望が失われているように感じられた。新たなマネジメントを迎え、クロスプロモーション施策に実績のあるGoogleのようなテクノロジー企業の後ろ盾があれば、Twitterはその翼を治すことができるかもしれない。
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(翻訳:Nozomi Okuma /Website)