膨大な量の所蔵品(展示不可能)を抱える美術館がスマホアプリですべてを見せる

美術のファンのための、楽しい仕掛けがある。サンフランシスコ現代美術館(San Francisco Museum of Modern Art, SFMOMA)(572-51)にテキストすると、同館が所蔵する作品で返事が来る。

送ったメッセージ中のキーワードを見て、その言葉にマッチする作品を送ってくる。色の名前、テーマ、ムード、それに絵文字でもよい。

このサービスはSFMOMAの所蔵品APIを使って、その35000点あまりの作品に付けられているデータを調べる。そして絵やアーチストや日付などの中にリクエストのキーワードに関連する何かを見つけたら、その作品を送り返す。候補作品からの選択はランダムに行われているから、同じリクエストを繰り返すと、毎回違う作品が来る。

昨年スタートしたときは10桁の番号だったが、その後、大量のトラフィックをさばきやすい5桁の番号に変えた。5桁になると、テキストサービス界のセレブを意味するステータスシンボルである。

その番号が572-51、今ちょっと試してみるとよい。“send me”に続けてキーワードを書く。すると美術作品が返ってくる。サービスは無料だが、テキスティングは、あなたとキャリアとの契約にもよるが、たぶん有料だろう。

同館によると、実際に館内に展示できるのは全所蔵品のわずか5%だ。でもこのSend meのサービスなら、展示されていないものも含め、全所蔵品が対象になる。今日の巨大化した美術館を訪れるための、賢い方法である。

でも最近ではこのサービスの人気が沸騰しているから、遅い。本誌TeckCrunchで試したかぎりでは、全員が、まあまあだったけどね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

チャットフィクションアプリがティーンたちに大流行、‘本’は過去のものになるのか

チャットフィクション(chat fiction)アプリって知ってる? 知らないなら、たぶんあなたはティーンエイジャーではないわね。

それらはデジタルブックの変種で、テキストメッセージの形をしていて、過去数か月、アプリのチャートの上位を独占している。ふつうの本をよく読む人にとっては、その形がヘンだと思えるが、でも少なくとも若い人たちは、それで‘読書’をしているのだ。

これらが、人気作だ:

Hooked

Hookedから、チャットフィクションのブームが始まった。2015年に登場してからずっと人気を維持している。今も無料アプリの40のカテゴリー全部を合わせた中でトップだ。コメディやホラーなど、いろんなお話があるが、どれもメッセージとして表示される。

次にどうなるか知るためには、スクロールし続けなければならない。テキスティングの形式は、若い人たちにとって共感しやすい。それが、子どものころからのコミュニケーションの形だから。そしてアプリ本体は無料だが、お話を全部読むのは有料だ。

その料金は、各週2ドル99セント、1年で39ドル99セントだ。そのビジネスはすでに、Greylock PartnersやFoundation Capital、Founders Fundなどの著名な投資家たちに目をつけられている。

Yarn

Yarnは、Hookedにとてもよく似ている。これもまたSMSの形をした物語で、料金もまったく同じだ。ただしコンテンツはオリジナルで、テーマもやや違う。

大物セレブとの架空の会話があったり、デートに関する想像上のグループチャットがある。パーティーゲームの“truth or dare”〔仮訳: 告白罰ゲーム〕や、Siriのようなパーソナルアシスタントを使うことをめぐるジョークもある。これらは“本”とは言えないが、iTunesのカテゴリーではそうなっている。

そしてHookedもそうだが、ランクはKindleよりも上だ。このアプリのインキュベーターScienceは、WishboneやSlingshotのメーカーだ。

Tap

Tapは最近、ソーシャルパブリッシングのプラットホームWattpadから出た。ほかのチャットフィクションアプリとよく似ているし、ユーザー体験もまったく同じだ。

そう、壊れていないビジネスモデルなら、変えてはいけない。すなおに真似するにかぎる。物語は恋愛ものや、犯罪ものなど、いろいろ。今どれが人気かすぐ分かるし、何名がスクロールしているかも分かる。自作の物語を、友だちとシェアしてもよい。

このアプリも、ランクの上位にいる。今のティーンにも、本物の本がどんなのか、知ってほしいけどね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))