タクシー配車サービスのJapanTaxiがDeNAのMOVを吸収、DeNAはJapanTaxiの共同筆頭株主に

日本交通ホールディングスとディー・エヌ・エー(DeNA)は2月4日、両社それぞれが運営しているタクシー配車サービスの、JapanTaxiとMOVを4月1日に統合することで合意した。今後DeNAは、日本交通ホールディングスとともにJapanTaxiの筆頭株主となり、社名も変更予定とのこと。今回の事業統合によって配車可能な車両数は約10万台となる。また、全国に展開しているJapanTaxiの営業エリアに加え、東京、神奈川、京阪神に展開しているMOVの営業エリアが加わることで大都市圏でのサービスの利便性が向上すると考えられる。

DeNA子会社などが子宮頸がん検診の受診率向上を目指す「Blue Star Project」を発足

ロシュ・ダイアグノスティックスとディー・エヌ・エー(DeNA)子会社のDeSCヘルスケアは10月3日、子宮頸がん検診の受診率向上を目指す「Blue Star Project」(ブルースタープロジェクト)を共同で発足させた。子宮頸がんは、女性のがん罹患統計では5位に入り、国内の年間罹患数は約1万900例、年間死亡者数は約2900名と言われている。しかし、全世代の検診受診率は欧米諸国の70%~80%に対し、日本では42%程度と低いことから、同プロジェクトが立ち上がった。

ロシュは、臨床検査用の診断薬・機器を開発している企業。子宮頸がんについては、その原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)検査による早期発見の重要性を訴求するとともに、子宮頸がん予防のためのさまざまな啓発活動に取り組んでいるそうだ。

DeNAは、ゲームやスポーツなどの事業で培ったノウハウを生かして、楽しみながら健康を維持し、社会全体の健康寿命延伸につながることを目指した、さまざまなヘルスケアサービスの提供や研究活動を進めている。DeSCヘルスケアは、DeNAと住友商事の合弁会社で、健康組合向け保険サービスなどを提供している。

Blue Star Projectでは特設サイトを開設し、子宮頸がん検診への理解を促進することを目的としたコンテンツを配信。具体的施策の第1弾としては、神奈川県横浜市をモデル地区とした啓発活動を開始し、同サイトに横浜市子宮頸がん検診実施医療機関一覧を掲載。横浜市での子宮頸がんの検診受診率を令和4年までに現在の46.1%から50%に引き上げることを目標とする。

さらにこれらの情報は、DeSCヘルスケアが提供するヘルスケアエンターテインメントアプリ「kencom」(iOS版Android版)とも連動し、同アプリの利用者向けにも各種情報などを提供する。なおkencomは、DeSCヘルスケアと契約している健康保険組合様の加入者のみが利用できるアプリだ。

10月31日までは「#ブルースタープロジェクト投稿キャンペーン」を実施しており、以下の手順でインスタグラムに投稿することで、5000円ぶんのQUOカードなどが当たる。

  1. インスタグラムでブルースタープロジェクトの公式アカウント(@blstrpj)をフォロー
  2. 投稿テーマ「あなたが大事にしている“青い”もの」の写真を撮る
  3. ハッシュタグ「#ブルースタープロジェクト」をつけてインスタグラムに投稿

メルセデスやレクサスを実質ゼロ円で自家用車に、Anyca Officialシェアカー始まる

DeNA SOMPO Mobilityは8月7日、個人間カーシェアサービス「Anyca」(エニカ)に「Anyca Officialシェアカー」のサービスを追加した。同サービスは、シェアリング(レンタカー)利用を前提とした新しい自動車所有の仕組み。同社は、ディー・エヌ・エー(DeNA)とSOMPOホールディングスの合弁会社。

自動車の所有権はDeNA SOMPO Mobilityにあるが、管理者は駐車場の確保と、洗車や清掃、ガソリンの補給といったの管理を請け負うことで、実質0円で自動車をマイカーのように所有できるというもの。実際には自分が管理を請け負っている自動車を、他のドライバーが利用した際にカーシェア料金の10%ぶんがポイントとして付与され、このポイントを使って同じカーシェアサービス上で自動車を予約・利用が可能となる。自動車にはカーシェア受け渡し用の機器が取り付けられており、アプリ上で登録した免許証をかざすことで開錠できるため、鍵の受け渡しなどは不要だ。なお管理者は、一般利用者よりも1週間先の期間までその自動車を予約できるというメリットがある。

サービス開始にあたり、5000円のクーポン券がもらえるキャンペーンを実施する。対象者は、Anycaでの個人間および「Anyca Officialシェアカー」のカーシェアを初めて予約する人。キャンペーン期間は9月30日まで。

DeNAが100億円規模のファンド組成、南場智子氏がマネージングパートナーに

ディー・エヌ・エー(DeNA)は7月25日、事業のスピンアウトおよび起業家輩出を主目的としたベンチャー・ビルダー事業を開始したことを発表。これに伴い、デライト・ベンチャーズ1号投資事業有限責任組合を組成した。デライト・ベンチャーズは、有限責任組合員(LP)がDeNA、無限責任組合員(GP)がDeNAの100%子会社であるDelight Venture Investmentとなる。Delight Venture Investmentの代表はDeNA創業者の南場智子氏が務め、DeNA出身の渡辺大氏ともにファンドを運用する。

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DeNAのベンチャー・ビルダー事業は、従来社内で行っていたインキュベーションの仕組みを改良したもので、、社内外の人材によるスピンアウトを前提とした事業創出を進めていくという。具体的には、新規事業のアイデア発掘から立ち上げまでをデライト・ベンチャーズがDeNAとともに主体的に行い、外部投資家からの早期の資金調達を通じて事業のスピンアウトを目指す。スピンアウト後は、デライト・ベンチャーズは少数株主として支援することになる。

Delight Venture Investmentは、南場氏と渡辺氏の両氏がマネージングパートナーを務めるほか、アドバイザリーメンバーとしてDeNAフェローの川田尚吾氏、DeNAからスピンアウトしたミラティブ代表取締役の赤川隼一氏やSHOWROOM代表取締役CEOの前田裕二氏なども名を連ねる。そのほか、Salesforce Ventures代表の浅田慎二氏、DeNA出身でアカツキの共同創業者で代表取締役CEOを務める塩田元規氏もアドバイザリーメンバーだ。

DeNAのタクシー配車サービス「MOV」が大阪・京都で営業開始、神奈川ではAI探客を年内利用可能に

ディー・エヌ・エーは7月8日、同社が提供するタクシー配車サービス「MOV」の営業エリアを大阪府と京都府に広げた。兵庫県でも秋ごろにサービスを開始予定だ。

大阪府では、近鉄タクシー、国際興業大阪、新大阪タクシの3事業者と連携。大阪市域エリア(大阪・堺・東大阪・八尾・守口・門真・吹田・豊中の各市)、北摂エリア(池田・箕面・茨木・高槻・摂津の各市と島本町)、河南エリア(松原・藤井寺・柏原・羽曳野、富田林・河内長野・大阪狭山の各市と南河内郡の各町村)で利用可能になる。

京都府では、アオイグループ(アオイ自動車、ギオン自動車)、ぞうさんタクシーグループ(洛東タクシー、ホテルハイヤー)、比叡タクシー、帝産京都自動車、都タクシーグループ(都タクシー、西都交通、都大路タクシーの9事業者と提携。営業エリアは、京都市(右京区旧京北町地域を除く)、向日市、長岡京市、大山崎町、久御山町、八幡市、宇治市、城陽市、宇治田原町、井手町、和束町、精華町、木津川市、京田辺市、笠置町、南山城村となっている。

大阪と京都でのサービス開始に併せて、特別キャンペーンも実施する。キャンペーン期間は7月21日19時まで。具体的には、大阪市・京都市内で走行する「MOV」の特別ラッピングが施されたタクシーを見つけてTwitterに投稿すると、抽選で2名にタクシー1カ月無料クーポンが当たる。配車依頼したタクシーが特別ラッピングの車の場合は、タクシー料金が無料(大阪市内、京都市内の乗降のみ)になるほか、MOVオリジナルグッズがもらえる。さらに、MOVの公式Twitterアカウント(@mov_dena)をフォローしたうえで、同アカウントの固定ツイートをリツイートをすると、抽選で1000名に1000円ぶんのタクシー料金割引クーポンがもらえる。

神奈川県では、AIを活用してタクシーの需給予測をしながら経路をナビゲーションするシステム「AI探客ナビ」(仮称)を年内に提供開始する。AI探客ナビでは、運⾏中のタクシー⾞両から収集するプローブデータ(⾃動⾞が⾛⾏した位置や⾞速などの情報を⽤いて⽣成された道路交通情報)とタクシー需要に関連する各種データ(気象、公共交通機関の運⾏状況、イベント、商業施設などのPOI 情報、道路ネットワーク構造など)を解析し、乗務員をリアルタイムかつ個別に利用者が多い場所へ誘導する機能。

これまでは経験値や事前の情報収集が必要だった効率的な利用者の獲得を、AI探客ナビで実現できるわけだ。ちなみに神奈川県は、MOVが旧サービス名称である「タクベル」時代から営業エリアとしている地域だ。

そのほか同社は、東京都内で日清職人の「どん兵衛」コラボして注目を集めた「0円タクシー」のように、企業・店舗・行政など協力して新しい移動体験を創出するプロジェクト「PROJECT MOV」を今後も展開予定とのこと。

BMWやベンツを自分の駐車場に駐めて一定回数タダで利用できる「0円マイカー」

ディー・エヌ・エーとSOMPOホールディングスの合弁会社である、DeNA SOMPO Mobilityは5月16日、同社が運営する個人間カーシェアサービス「Anyca」(エニカ)において「0円マイカー」のオーナー募集を開始した。

「0円マイカー」は、DeNA SOMPO Mobilityが所有する、レンタカー登録およびカーシェア受け渡し用機器を取り付けた車をオーナーが管理。レンタカーとしてカーシェアをサポートすることを条件に、オーナーは一定回数を無料で利用できるサービス。提供車種は、BMW、メルセデス・ベンツ、レクサスなど外車を含む人気13車種。実際には、エリアなどの条件から分析してAnycaが提示する。

オーナーは駐車場を提供し、洗車、清掃などを含む管理によって付与されるポイントの範囲で、同社から貸与された自動車をマイカー代わりに使える。ガソリン代や道路料金などは、一般的なレンタカーと同様に利用者が負担する。

対象地域は、港区(六本木、南麻布、麻布十番、白金、元麻布など)、江東区(豊洲、東雲など)、渋谷区(恵比寿、恵比寿南、広尾、本町、西原、上原など)、世田谷区(三軒茶屋、太子堂など)、中央区(勝どき、月島など)、品川区(上大崎など)、目黒区(祐天寺、青葉台、大橋、下目黒など)、新宿区(西新宿、四谷など)、中野区(中央、本町、弥生町など)の東京23区中9区。同社が用意している車種は以下のとおり。

車種候補一覧

  • セダン
    BMW 3シリーズ、メルセデス・ベンツCクラス、トヨタプリウス
  • SUV
    メルセデス・ベンツGクラス、レクサスNX、トヨタランドクルーザープラド
  • コンパクト
    MINI、BMW 1シリーズ、メルセデス・ベンツAクラス、日産ノート、トヨタアクア
  • ミニバン
    トヨタアルファード、日産セレナ

建物の種類にもよるが、自宅の車庫やマンションの共同駐車場を駐車スペースに指定して0円マイカーのオーナーになるのは、防犯上や管理上で悩ましい問題が出てきそうだ。一方、自宅から離れた場所に駐車場を借りている、一軒家で屋根のない駐車スペースが近くにあるといった場合は、0円マイカーを活用できそうだ。