日用品を30分以内に届けるデリバリースタートアップのgoPuffが4100億円超の評価額で約400億円を調達

GoPuffはフィラデルフィアに本社を置くスタートアップで、市販薬やベビーフード、アルコールなど、基本的にはコンビニで買うような商品を30分以内に配達するサービスを提供している。

共同創業者のRafael Ilishaye(ラファエル・イリシャエフ)氏と共同CEOを務めるYakir Gola(ヤキール・ゴラ)氏はGoPuffの目標は「市販薬や家庭用品、ベビーフード、アイスクリーム、アルコールに至るまで、30分以内にすべての製品を24時間365日配達すること」だと話す。

メディアでの知名度は比較的低いものの、すでに米国の500カ所以上の都市で利用できるようになっている。最近では、ダラス、マイアミ、デトロイト、ミネアポリス、ヒューストンなどでサービスを開始した。また、発表されたばかりの3億8000万ドル(約401億円)のラウンドを含め、総額13億5000万ドル(約1426億円)の資金調達を済ませており、同社の価値は39億ドル(約4120億円)に達している。

この新しいラウンドは、AccelとD1 Capital Partnersがリードし、Luxor Capitalとソフトバンク・ビジョン・ファンドが参加した。なお、Accelとソフトバンクは以前にも投資を行っている。

「Accelが2018年に初めてgoPuffに投資したのは、チームのオンデマンド配信に対する先見の明のあるアプローチと、独自の垂直統合モデルの構築に必要なインフラ構築へのコミットメントがあったからです」とAccelのパートナーであるRyan Sweeney(ライアン・スウィーニー)氏は声明の中で述べている。「goPuffの集中的なアプローチにより、同社はこれまで見てきた中で最高のユニット・エコノミクスを一貫して提供し、全国的に成長してきました。私たちは、ヤキル、ラファエル、そしてgoPuffチームの他のメンバーの旅立ちを支援するパートナーであり続けることに興奮しています」と続けた。

ゴラ氏によると、イリシャエフ氏と2013年にドレクセル大学に一緒に通っていたときに「便利な商品を配達してもらうためにもっと良い方法があるはずだ」と考えて会社を作ったという。

同社の印象的な軍資金にもかかわらず、goPuffは設立当初から「財政的責任に大きな焦点を当ててきた」とゴラ氏。最初は創業者が配達を行い、キャッシュフローと利益で初期の拡大資金を調達していた。

「私たちにとって初日から重要だったのは、収益を上げ、実際のマージンを確保できるビジネスを始めることでした」とゴラ氏は語る。

これを実現するために同氏は、メーカーから製品を直接仕入れ、goPuffの従業員が担当する200件の「マイクロフルフィルメント」センターと独立したドライバーのネットワークを介して消費者に製品を届けるという、スタートアップの「垂直統合モデル」を構築したことを強調した。

GoPuffは「我々が販売している製品から利益を得る」という意味のほかにも、このモデルでは、ナショナルブランドとローカルブランドの製品をミックスすることができ、「常に新製品を導入し、売れない製品を廃止している」とゴラ氏。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:goPuff、デリバリーサービス、資金調達

画像クレジット:goPuff

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(翻訳:TechCrunch Japan)

稼働率の低い商業キッチンスペースをAI活用でデリバリー向けに転換するKboxが約16億円を調達

英国のスタートアップであるKbox Globaは、使用されていない業務用キッチンスペースをテイクアウト用のデリバリーハブ転換して収益化する事業を進めている。同社は今回、Balderton Capitalが主導する新しい資金調達ラウンドで1200万ポンド(約16億円)を調達した。7月に開示された、オンラインフードデリバリーのDeliverooの初期の支援者であるHoxton Venturesからの500万ポンド(約6億7800万円)の投資(未訳記事)に続くものだ。

Kbox Globaは、デリバリー専門店、いわゆる「ダークキッチン」モデルの構築・拡大を目指している。これはDeliverooやUber Eatsなどのデリバリーファーストの新しいレストランやブランドのためのものだ。同社の「ホストキッチン」技術とユニークなビジネスモデルは、パブ、ホテル、レストラン、スーパーマーケットにあるような既存の商業用キッチンの能力を活用している点にある。

提携キッチンには、Kboxのテクノロジーとデータを活用した、テイクアウト市場への参入を成功させるための必要なトレーニングが提供されており、手間が少なくエラーの余地がほとんどないことで知られている。いわば配達用のレシピが提供されているようなものだ。最も重要なのは、キッチン利用者との利害が一致していること。KboxはKboxのホストキッチンの売上だけで収益を上げるモデルを構築している。

Kboxの創業者であるSalima Vellani(サリマ・ヴェラーニ)氏は「ホテル、パブ、ジム、ケータリングキッチン、スーパーマーケットなど、ほとんどのレストランや業務用キッチンは、十分に活用されていないのが現状です。このモデルは時代遅れです。食のトレンドが変化しても進化することができません。1つのブランドを1つの非常に高価な場所に展開しているだけです。その結果、野心的で成功しているフードデリバリー業者にように、需要が拡大している配送市場を利用することができない。この問題を解決したいのです」 と同氏。

需要面でKboxは、デリバリーに焦点を当てた複数の食品ブランドを開発している。「キッチンは需要の変化や味の変化に迅速に対応でき、より多くの地元の人々に、より簡単にサービスを提供することができます」とヴェラーニ氏。「供給面では、当社の技術プラットフォームがキッチン業務をデジタル化して効率化しています」と語る。

一方で同氏は「Kboxを特別なものにしているのは、高度な分析を可能にするAIと機械学習技術です」と主張する。このスタートアップは、キッチンが地元市場に適した食品ブランドを見つけ、データサイエンティストを必要とせずにデータ分析によってメニューを最新の状態に保つことで、それらを「将来性のあるメニュー」にすることを支援する。「AIを使用することで、各キッチンの需要を予測することもできます。これにより無駄を最小限に抑え、スタッフの稼働率と士気を向上させ、各ホストキッチンの収益性を向上させることができます」とのこと。

ヴェラニ氏は「Kboxのブランドとテクノロジーをフランチャイズ化するための先行投資は不要で、キッチンのアップグレードや設備への投資は『ゼロ』です」と説明する。Kboxは注文ごとに収益を上げているので、キッチンが利益を上げている時だけ利益が出る仕組みだ。言い換えればこれが最大の魅力の1つで、Kboxで作業する際にはホストキッチンのリスクがほとんどない。

「先週、世界で最も有名なホテル資産所有者の上級副社長と会話をした時のことを思い出しました。 基本的にKboxの事業はリスクのないモデルで、マイナス面はまったくありません。もし、これがうまくいかなかった場合でも、あなたたちが私のスタッフを単にスキルアップさせただけです」とヴェラニ氏。

なお、同社とまったく同じ手法ではではないが、ダークキッチンを不動産商品として資金調達を進めている企業も何社かある。いわゆるダークキッチンのレンタルモデルだ。そのほか、ダークキッチン事業を構築したり、第三者からブランドをライセンス供与したり、独自のブランドを構築したりしている企業もある。

ヴェラニ氏は「私たちは、外食産業だけでなく、外食産業やホスピタリティ産業全体において、大規模なシフトの初期段階にあります。新型コロナウイルスの感染蔓延はすでに見ていたシフトを加速させただけでなく、非常に重要な問題を浮き彫りにしました。これらの業界は、持続可能ではないギリギリのマージンで運営されています」と語る。

これまでのところ、このモデルはうまくいっているように見える。Kboxは、ロンドン、マンチェスター、リバプール、グラスゴー、エジンバラ、ブライトンのキッチンと提携しており、2021年末までに英国で2000件のキッチンを運営する予定だという。さらに、このモデルの海外展開も現在進行中で、オーストラリアとインドでは今月からフランチャイズ契約を開始し、来年にはさらに8カ国での展開を予定しているそうだ。

画像クレジット:Kbox

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(翻訳:TechCrunch Japan)

ロサンゼルスで人気ブランド商品の即日配送を可能にする「FastAF」アプリをDarkstoreが提供

Eコマース企業が当日配送を可能にする技術主導型のフルフィルメント・ソリューションを提供するDarkstore(ダークストア)が、消費者向けアプリ「FastAF」をリリースした。現在このアプリはロサンゼルスでのみ利用可能だ。

FastAFはDarkstoreの上に構築されたシステムだ。Darkstoreはすでに多くのブランドと提携しており、Darkstoreに商品を保管して当日配送ができるようなっている。ナイキ、アディダス、リーバイスなどの企業が、Darkstoreの都市型フルフィルメントセンター内に商品を保管することで、顧客に当日配送の提供を実現している。Darkstoreは現在、全米283都市に550拠点をある。

FastAFを利用することで、消費者はこれらのDarkstoreに直接注文して商品の当日配達が可能になる。FastAFは現在、170種のブランドから1200のアイテムを提供している。またFast AFはDoorDashと提携して配送を行っており、返品については別の会社と提携している。返品時は、顧客はFastAFのアプリに向かって要求する。その後、返品対応会社の誰かが返品する品物を受け取りに来てDarkstoreのフルフィルメントセンターにそれを持ち帰るという流れだ。

FastAFで購入できる商品はすべてDarkstoreから提供されるが、FastAFで紹介されている小売業者のすべてがDarkstoreの顧客ではない。

Darkstoreの創業者兼CEOのLee Hnetinka(リー・ネティンカ)氏は「私たちは、門戸を叩いたときから非常に良い消費者体験をして、その需要を利用して、これらのブランドと正式に提携すべきかどうかを判断したかったのです。カテゴリーと製品は、今の時代に関連性のあるもの、必要不可欠なものを中心に選んでいます」とTechCrunchに語っています。

FastAFでは、マスクや手指消毒剤、石鹸などのアイテムのほか、スニーカーやサングラスなどの製品も取り扱っている。販売価格は希望小売価格だが、配送や配送にかかる費用が発生する。当初、FastAFはその配送料を免除し、一定額以上の注文には無料配送オプションを展開することを検討している。

ネティンカ氏は2012年にWunWunを設立した人物で、店舗や企業向けにオンデマンド配送を提供していたことを覚えている読者もいるかもしれない。Postmatesの強力なライバルだった同社は、最終的に2015年に閉鎖され、その後ニューヨーク拠点でオンデマンドサービスを展開するAlfredに資産を売却した。

「WunWunの場合は、オフラインに力をいれていました」とネティンカ葉振り返り、「私たちは地元の店舗に行って、最短30分で物を運んでくる配達員を持っていました。Darkstoreでは、オフラインでオンラインでの販売を行っていました。その次の波は、これらのeコマース企業のすべてのブランドが商品を素早く届けることができるようにするために、消費者向けのアプリを常に用意してきました。私たちは、親和性の高いブランドを手に入れる場所がないと感じていました。これらのブランドは、以前は速く手に入れることができなかったタイプのブランドです。”

「WunWunの場合は、オフラインに力をいれていました」とネティンカ氏は振り返る。「具体的には、地元の店舗に行って最短30分で物を運んでくる配達員を確保していました。Darkstoreでは、オフラインでもオンラインで利用できます。そして次の波は、Eコマース企業のすべてのブランドが迅速に商品を届けることを可能にする消費者向けアプリです。まず、メジャーなブランドの商品をすぐに手に入れる場所がないと感じました。いま扱っている商品は、以前はなかなか手に入れることができなかった種類のブランドです」と続けた。

FastAFは現在ロサンゼルスでしか利用できないが、今年後半にはニューヨークでもサービスを開始する予定だ。サンフランシスコもロードマップ上にあるが、同氏は正確なタイムラインを共有しなかった。

FastAFの背後にあるDarkstoreは、これまでに3000万ドル(31億3700万円)以上の資金調達を行ってきた。直近の資金調達は昨年9月、EQT Venturesが主導した2100万ドル(約22億円)のシリーズBラウンドの一部だ。

画像クレジット:Darkstore

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(翻訳:TechCrunch Japan)

配送料一律250円で注文から30分で自宅に届くデジタルコンビニ「QuickGet」、運営元のレキピオが総額1.7億円を調達

デジタルコンビニ「QuickGet」(クイックゲット)を運営するレキピオは9月16日、同サービスを正式リリースした。なお、昨年12月ごろから一部ユーザーに向けてベータリリース済みで、すでにサービスは稼働している。

オレンジが9月21日から、紫は9月28日からの拡大エリア

サービス提供エリアは、東京の港区と渋谷区の一部エリア。営業時間は9時~24時。配送料は一律250円。具体的な対象地域は以下のとおり。iOS版Android版のアプリ、もしくはウェブサイトから注文できる。

港区
六本木、⻄麻布、南麻布、東麻布、麻布十番、元麻布、麻布台、赤坂、南⻘山、北⻘山、麻布狸穴町、麻布永坂町、三田1〜5丁目、⻁ノ門1〜5丁目、白金1〜6丁目、芝公園1〜4丁目、愛宕1〜2丁目、芝3丁目、西新橋1〜3丁目

渋谷区
広尾、東1〜4丁目、渋谷1〜4丁目、恵比寿1〜4丁目、恵比寿西1〜2丁目、神宮前1〜4丁目、6丁目、千駄ヶ谷2丁目、桜丘町、鶯谷町、代官山町、猿楽町

千代田区
霞ヶ関1〜3丁目

9月21日以降には、港区、渋谷区、千代田区のエリア拡大のほか、品川区、新宿区の一部もエリアに加わる予定だ。

QuickGetは、配送料一律250円で注文から30分で自宅に届けるサービスで、現在は東京都の港区、渋谷区を中心にサービスを展開している。取り扱い製品は、コンビニなどで販売されている食品やアルコール類、日用品などで、価格は商品によっては安かったり、高かったりするが、おおむねコンビニなど同レベルとのこと。ベータリリース時は、港区の六本木エリアのみでアプリ内累計流通額が数千万円を超えたほか、中には1カ月に数十万円使うユーザーもいたそうだ。

コンビニなどからの自宅配達は、ローソンとUber Eatsの提携で一部地域で実施されているが、QuickGetは六本木に自社倉庫を構え、そこから専属の配送ドライバーが配送するという仕組み。専用倉庫では、高級スーパーで販売されているワインや、近隣の飲食店から仕入れたおにぎりや弁当などを含め、常時1000点以上をラインアップしているという。同社代表取締役の平塚登馬氏は「六本木の拠点倉庫だけで、15軒ほどのコンビニの営業エリアをカバーできます」とのこと。

一般的なコンビニの実店舗では、POSシステムで「何が」「いつ」「何個」売れたのかという購入データと、店員の主観的判断による性別・年代などの属性データが紐付けられるのみだが、QuickGetでは事前にユーザー登録が必要なため、誰がいつ何を買ったかを完全に紐付けることが可能だ。つまり、詳細な顧客属性や購買サイクルなどのデータに基づいた最適なマーチャンダイジングが可能とのこと。「在庫している商品の多くは長期保存できるもの多いですが、牛乳や食パン、弁当、おにぎりなど賞味期限の短い商品についてもユーザーの購買データなどを分析しながら毎日仕入れています」との平塚氏。また、六本木エリアでは夜に働く人も多いため、出勤前の夕方の時間帯に甘い菓子のオーダーが多く入る傾向もあるという。そのほか、健康に配慮した食品や飲料、グッズなどが売れ筋だという。

宅配サービスとしては配送料一律250円は低価格な部類に入るが「Uber Eatsなどの店頭価格+配送料という料金形態ではなく、商品はすべて卸価格で自社で仕入れるビジネスモデルのため、配送料を高く設定しなくてもマネタイズが可能」とのこと。配達ドライバーも自社でアルバイトを雇用しており、すべて原付バイクで配送を担当する。平塚氏は「フードデリバリーサービスと根本的に異なるのは、QuickGetでは複数のユーザーが注文した商品を混載してルート配送できる点で、配送時間と配達スタッフの効率的化が可能です」と語る。今後、注文数が増えれば、トラックなどでのルート配送も考えてるいるという。

また、運営元のレキピオは1億7000万円の資金調達も発表した。増資と融資による調達で、第三者割り当て増資の引受先はUB Ventures、マネックスベンチャーズ、サイバーエージェント・キャピタル、FGN ABBALab、F Ventures LLPのほか、個人投資家の赤坂 優氏、中川綾太郎氏、吉田浩一郎氏。融資元は日本政策金融公庫。

レキピオでは今回調達した資金を、QuickGetの正式リリースに伴う事業拡大に向けた採用活動に投下するという。拠点倉庫のある六本木から30分で配送できるエリアはまだまだ開拓の余地があり、エリアを拡大していくという。また今後は、フードデリバリーや買い物代行など周辺領域へも参入するとのこと。

Alibaba傘下のLazadaがオンライン生鮮食料品販売のRedmartを買収予定か

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今年に入ってからAlibabaは、東南アジアにある、Rocket Internet投資先のEC企業Lazadaの支配権を10億ドルで獲得した。そして今、もともとの計画通りLazadaを”新興市場のAmazon”にすべく、Alibabaが動き始めている。

3人の情報筋から入手した情報によれば、Alibabaの管理下にあるLazadaは、シンガポールを拠点とする生鮮食料品配達サービス企業Redmartの買収契約のまとめに入っている。Redmartは当初、買収ではなく投資という形を希望していたようだが、ある情報筋によれば、3000〜4000万ドルの買収額で話がまとまりそうで、早ければ来週にもこの話が公になる可能性がある。

Redmart、Lazada、Alibabaのいずれからも、本件についてのコメントは発表されていない。

現在のLazadaの取扱商品には、電子機器やファッション、ベビー用品などが含まれており、Redmartを買収すれば生鮮食料品を商品カテゴリーに加えることができる。また、Lazadaは東南アジアの6カ国でビジネスを展開している一方、Redmartはシンガポールだけでオペレーションを行っており、長い間海外展開の夢を抱いていた。

しかしRedmartのビジネスの雲行きは怪しい。これまでに同社は5500万ドルもの資金を調達しており、今となっては東南アジアの有名ベンチャー投資家である、Facebook共同ファウンダーのEduardo Saverinや、大手ゲーム会社のGarenaも同社に投資している。Redmartは5年前に、東南アジアで初めて生鮮食料品のオンラインショッピングサービスを提供する企業として誕生したが、これまで資金繰りには苦しんできた。TechCrunchでも今年に入ってから、Redmartが海外展開や資金力強化のために1億ドルの資金調達を試みていたことが報じられたが、結局これは失敗に終わった。こうなるとイグジットも当然選択肢に含まれてくる。9月にはRedmartがある投資銀行と協力して売却先候補を検討しているとBloombergが報じており、その後も同社は売却先を探すのに忙しいようだ。

Redmartの売却交渉に詳しい情報筋によれば、同社はこれまでにシンガポールの小売企業NTUCや、政府系ファンドのGICとも交渉にあたったがそこでも話はまとまらなかった。しかし、これらの売却話がどこまで進んでいたかは定かではない。さらに別の人の話によれば、Redmartは今年Amazonから買収を提示されたが、金額の低さを理由にそれを断ったという。さらにRedmartは、最近再びAmazonにコンタクトをとり、Lazadaも買収に興味を持っているという情報で買収額を釣り上げようとしたが、それも上手くいかなかった(Amazonの東南アジアでの計画はこの時点でははっきりしない)。

どうやらRedmartは、AlibabaとLazadaの中に、ほかの売却先候補にはないものをみつけたようだ。AlibabaがLazadaに投資した際、Lazadaは資金を使い切る寸前だった。そしてTech In Asiaの最近のニュースによれば、バランスシートの詳細は分からないものの、Redmartも赤字続きの状況にある。

会長のJack Maやその他のAlibaba経営陣は、東南アジアや傘下にあるEC企業Paytmが拠点を置くインドを最も優先度の高い成長市場と呼んでいた。さらにLazadaへの投資や、直近に迫った金融業を営むAscend Moneyへの投資によって、Alibabaは東南アジア市場でいち早く足場を固めるため、サービスを提供する準備が出来たことを証明している。Amazonは、インドでは既にAlibabaのライバルとされている一方、東南アジアへはまだ進出していない。またオンラインでの取引は、東南アジア全体の取引の5%にも満たないと言われているが、この地域には6億人以上の消費者がいる。Googleが共著した最近のレポートによれば、段々と豊かになってきている中産階級の存在や、インターネットの普及が進むことで、東南アジアのデジタル経済は2025年までに年間2000億ドル規模に成長するとも予測されている。そしてEC業がその成長を支えていくと考えられているのだ。

上記のような可能性にも関わらず、現状は厳しい。イグジットの金額の低さに投資家はガッカリするかもしれないが、Redmartの売却話がまとまれば、同社は豊富な資金を持つ親会社と強調して競合を打ち負かし、市場に残り続けることができるだろう。

Redmartのライバルであり、設立から18ヶ月で2000万ドルの資金を調達したHappyFreshは、”事業の継続と利益率の向上”を目的に、最近東南アジアのふたつの市場から撤退した

HappyFreshよりもさらに若いHonestBeeは、昨年150万ドルを調達し、東南アジアとその周辺の6ヶ国以上へサービスを展開するという野心的な計画を立てていた。しかしそれから1年が経った今、同社のサービスは4都市へしか展開されておらず、これは限られた資金で資本集約型の事業をスケールさせることの難しさを物語っている。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter