倉庫のバックヤード業務を効率化するSaaS「LOGILESS」の「ロジレス」がシリーズAで5億円調達

倉庫のバックヤード業務を効率化するSaaS「LOGILESS」の「ロジレス」がシリーズAで5億円調達

受注管理システム(OMS)や倉庫管理システム(WMS)など、EC事業で必須の倉庫のバックヤード業務を効率化するロジレスは11月24日、第三者割当増資により5億円の資金調達を完了したと発表した。引受先は、ALL STAR SAAS FUND、既存投資家Coral CapitalのCoral Growth。累計調達総額は5.5億円となった。

調達した資金で組織を拡大・強化していくとともにに、ECビジネスの物流業務効率化に欠かせないOMS(受注管理システム)と、WMS(倉庫管理システム)の一体型システムにあたるEC物流効率化SaaS「LOGILESS」の機能強化を進め、日本のEC業界・物流業界の発展に尽力するとしている。

ECビジネスの物流業務のうち、OMSはEC事業者が利用し、WMSは倉庫事業者が利用している。それぞれ別のシステムを利用している場合には、注文情報をシステム間で受け渡すためのCSVファイルなどの作成業務が毎日発生し、担当者の業務負荷が高く、スピーディな出荷を実現することが難しいという課題も発生する。

これら課題に対して、LOGILESSでは、ひとつのシステムをEC事業者と倉庫事業者が利用し、注文情報がほぼリアルタイムで連携されるため、土日や深夜の時間帯であっても自動で出荷指示を出せる。

またLOGILESSのシステムでは、ひとつのEC事業者に対して複数倉庫の紐づけが可能。これにより「配送地点が北海道の場合は東日本のA倉庫から、沖縄の場合は西日本のB倉庫から出荷」「常温商品はC倉庫から、冷凍商品はD倉庫から出荷」などの出荷指示が可能となる。この機能をうまく活用することで、配送コストや倉庫での商品管理コストの低減、配送リードタイム短縮を実現できる。

倉庫のバックヤード業務を効率化するSaaS「LOGILESS」の「ロジレス」がシリーズAで5億円調達

2017年2月設立のロジレスは、「物流危機からECの未来を守り、進化させる」をミッションにLOGILESSを提供。現在約300社のEC事業者と約50社の倉庫事業者が同社システムを利用中という。

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B Dash Camp 2019 FallのPITCH ARENA優勝は複数のSaaSをつなぎ合わせるiPaaSのAnyFlow

カテゴリー:ネットサービス
タグ:資金調達(用語)ロジレス日本(国・地域)

B Dash Camp 2019 FallのPITCH ARENA優勝は複数のSaaSをつなぎ合わせるiPaaSのAnyFlow

独立系ベンチャーキャピタルのB Dash Venturesは10月30日、31日の2日間、福岡にてB Dash Camp 2019 Fall in Fukuokaを開催した。目玉企画の1つであるピッチイベント「Pitch Arena」(ピッチアリーナ)は2日間に渡って熱戦が繰り広げられた。参加できるスタートアップは、創業が2016年1月1日以降であること、株式などによる資金調達額が累計2億円未満であること、大企業の子会社でないこと、デモが可能なプロダクトがあることが条件。本戦に出場したスタートアップ企業は以下の16社。

  • Anyflow
    複数のSaaSをつなぎ合わせることで定型業務を自動化・効率化できるiPaaS
  • Bespo
    LINEで友だちになって希望条件をチャットで伝えることで予約できるサービス
  • Boulder
    エンプロイーサクセスプラットフォーム「Well」を運営
  • bunch
    ゲームしながらのグループビデオチャットサービスを提供
  • ウェルネス
    パーソナルドクターによるヘルスリテラシーコーチングサービス
  • Elaly
    家具のサブスクリプション型サービス「airRoom」を運営
  • cookpy
    使われていない店舗のキッチンを間借りできるクラウドキッチンサービスを提供
  • estie
    物件探しのプロとのマッチングによって企業のオフィス探しをサポート
  • Tippsy
    日本酒のサブスクリプション型サービス「Tippsy Sake」を運営
  • トークンポケット
    スマートフォン仮想通貨ウォレットアプリ「tokenPocket」を提供
  • Tsunagu.AI
    デザインされたサイトを自動コーディングしてくれる「FRONT-END.AI」を提供
  • Antway
    共働き世帯向けフードデリバリーサービス「つくりおき.jp」を運営
  • スペースエンジン
    商品をオフラインで展開したいブランドと売りたい店舗をマッチング
  • OsidOri
    ミレニアル世代の共働き夫婦向け、家計簿・貯金アプリ
  • ロジレス
    自動出荷を実現したいネットショップと日本全国の物流倉庫を繋げるサービス
  • ラックベア
    不動産に関わる仕事・作業をアプリで受発注できる「タテカン」を提供

初日のファーストラウンドの審査により以下のAnyflow、Bespo、cookpy、ラックベア、スペースエンジン、Tsunagu.AIの6社が2日目のファイナルラウンドに選出された。

ファイナルラウンドは以下の5人が審査員を務めた。

  • 江幡智広氏(mediba代表取締役社長)
  • 千葉功太郎氏(Drone Fund代表パートナー/千葉道場ファンドジェネラルパートナー)
  • 木村新司氏(Das Capital SG取締役会長)
  • 國光宏尚氏(gumi代表取締役会長)
  • 守安 功氏(ディー・エヌ・エー代表取締役社長兼CEO)

最終的にこの6社の中で優勝を勝ち取ったのはAnyFlow。スペシャルアワード(特別賞)はスペースエンジンが受賞した。

そのほかスポンサー各社からの賞も授与された。パーソル賞(TECH PLAY利用150万円相当)はAnyFlow、ラクスル賞(テレビCM制作&放映サービス)もAnyFlow、さくらインターネット賞(さくらのクラウド or 高火力コンピューティングの1年間無償利用権)はTsunagu.AIとなった。

Anyflow

複数のSaaSをつなぎ合わせることで定型業務を自動化・効率化できるiPaaSを提供。iPaaSは、integration Platform-as-a-Serviceの略で、SaaSのようなクラウドサービスとオンプレミス型のサービスを統合するプロダクトを指す。Anyflowの場合はプログラミングなしで複数のSaaSを簡単に繋ぎ合わせ、業務を効率化できるのが特徴だ。

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Bespo

「LINEで友だちになって希望条件をチャットすると、店を提案してくれて最終的には予約もできる」というサービス。LINE公式アカウントの「ビスポ!(@bespo)」と友だちになるだけで利用できるのが特徴。メニューの「かんたん予約」では、チャットボットのガイドに合わせて希望日時、人数、予算、ジャンル、場所などを選べば、希望日時に席が空いている店が候補としてリアルタイムで表示されるので、好きな店を選んで予約できる。 現在、LINEアカウントを持つ食品や飲料のメーカーと、飲食店への送客についての取り組みも進めているという。

関連記事:LINEチャットでレストラン予約の「ビスポ!」にLINE、本田圭佑氏らが出資

cookpy

使われていない時間帯の店舗のキッチンを間借りして、フードデリバリーサービスを開業できるクラウドキッチンサービスを提供。利用者は注文が入った料理を作って容器に詰め、配達員に渡すだけいい。配達員については、Uber Eats、出前館、dデリバリー、finDine、樂天デリバリー、LINEデリマ、ごちクルなどと連携しており、利用者が配達員を手配する必要はない。もちろん、店舗を貸す側は営業時間外の利用料を徴収できるというメリットがある。

ラックベア

不動産に関わる仕事・作業を、アプリで受発注できる「タテカン」のサービスを提供。依頼者は不動産の所在地・作業内容を投稿するだけで働き手を募集できる。依頼・受け取り金額は固定制なので報酬によって仕事を選ぶことも可能。不動産関連の業務は、法定管理から清掃、草刈り、空き物件の内覧、不動産サイトに物件を掲載する際の写真の撮影など多岐にわたる。賃貸物件では、通常はオーナーがこれらの業務を管理会社に委託し、管理会社が業務ごとに専門業者に仕事を依頼するという流れとなり、中間マージンが発生していた。

スペースエンジン

オフラインで商品を売りたいブランドとリアルな拠点を持つ店舗をマッチングし「ECのような感覚で、簡単に店頭で自社商品を販売できる体験」を提供する。具体的には、商品をオフラインで展開したいブランド(サプライヤー)と、その商品を扱いたい店舗を委託販売形式でマッチングする。大まかな流れとしては店舗側がサービス内にあらかじめ登録した店舗情報を基に、サプライヤー側のユーザーが自分たちの商品を売って欲しい店舗を探し、販売を申請。店舗がそのリクエストを受け付けた場合にマッチングが成立する。商品が実際に売れた場合は35%が店舗の収益、15%がSpaceEngineの利用料となり、残りの50%がブランドに入る仕組みだ。

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Tsunagu.AI

複数のディープラーニングのモデルを独自に結合して、フロントエンド開発に特化した学習を行ったAIサービス「FRONT-END.AI」を提供。具体的には、プロがデザインしたページ全体のデザインカンプと、ウェブ用素材をアップロードするだけで、HTMLの構造および、デザイン要素の分析・自動でコーディングしてくれる。

倉庫のバックヤード業務を効率化する「ロジレス」、500 Startups Japanから5000万円調達

受注管理システム(OMS)や倉庫管理システム(WMS)など、EC事業で必須の倉庫のバックヤード業務を効率化するロジレスは2月26日、500 Startups Japanより5000万円の調達を発表した。この資金を使って、機能強化や提携物流倉庫の拡大を進める。

同社が解決するのはEC事業者の経営課題。商品受注や発送、在庫管理などのバックヤード業務は煩雑でコストもかかる。非コア業務でもあるこれらの作業をロジレスにアウトソージングすることで、人件費や輸送費などを圧縮できるという。

ロジレスのシステムでは、受注管理、在庫管理、出荷作業などの一連の業務を1つのシステムで管理可能になるのが特徴。商品の自動出荷はもちろん、商材や配送先、配送方法に応じて最適な場所から出荷する「複数拠点出荷」も可能になる。同社では、物流業務アウトソーシングの受け皿として、ロジレスを倉庫管理システム(WMS)を導入可能な物流倉庫も事業者も募集している。