ウェブエンジニア向けローコードサービスのTsunagu.AIがプレシリーズAで1億円を資金調達

ウェブエンジニア向けローコードサービスのTsunagu.AIがプレシリーズAで1億円を資金調達

Tsunagu.AI(ツナグドットエーアイ)は12月3日、プレシリーズAラウンドにおいて、J-KISS型新株予約権方式による総額1億円の資金調達を発表した。引受先はANOBAKA(旧社名:KVP)、East Ventures、DNX Ventures、NOW、日本スタートアップ支援1号ファンド(日本スタートアップ支援協会、フューチャーベンチャーキャピタルが運営)、個人投資家。

同社のウェブエンジニア向けローコードサービス「FRONT-END.AI」は、2019年4月のクローズドβ版のリリース以降、ウェブ制作会社・広告代理店を中心とした企業への導入が進んでいるという。調達した資金により、FRONT-END.AIのさらなる機能開発、また機械学習エンジニア、カスタマーサクセスなどの採用強化をしていく予定。

今後、利用企業への手厚いフォローを実施するとともに、新規のデータ取得・学習による精度向上に努める。20年変わっていないフロントエンド開発のワークフローを改善することによって、開発者がよりクリエイティビティを発揮できるよう支援していく。

FRONT-END.AIは、フロントエンド開発における初期工程をAIによって自動化するウェブエンジニア向けローコードサービス。複数のディープラーニングのモデルを独自に結合し、フロントエンド開発に特化した学習を行ったAIにより、ページ全体のデザインカンプ(JPEG)とウェブ用素材をアップロードするだけで、HTMLの構造および、デザイン要素の分析を行う。

分析結果から自動でコーディングを行うことで、開発初期工程にかける時間を大きく削減できる。削減した時間で、ウェブ制作会社が多くの案件を受注し、売上の最大化を追求することや、自社エンジニアが最新言語の学習など成長する機会を提供し、長期的な利益最大化を目指す取り組みを行えるとしている。

ウェブエンジニア向けローコードサービスのTsunagu.AIがプレシリーズAで1億円を資金調達

ウェブエンジニア向けローコードサービスのTsunagu.AIがプレシリーズAで1億円を資金調達

2017年4月創業のTsunagu.AIは、「ヒトとデータを繫ぐ」をコンセプトに、AIを使ったイノベーションで人々を単純作業から開放し世界を前進させるというミッションを掲げるAIスタートアップ企業。2019年12月に初のプロダクト「FRONT-END.AI」有料課金版をリリースし、サービスを提供している。

関連記事
B Dash Camp 2019 FallのPITCH ARENA優勝は複数のSaaSをつなぎ合わせるiPaaSのAnyFlow
ICC KYOTO 2019スタートアップ・カタパルト優勝はファストドクター

カテゴリー:人工知能・AI
タグ:Tsunagu.AI資金調達(用語)日本(国・地域)

B Dash Camp 2019 FallのPITCH ARENA優勝は複数のSaaSをつなぎ合わせるiPaaSのAnyFlow

独立系ベンチャーキャピタルのB Dash Venturesは10月30日、31日の2日間、福岡にてB Dash Camp 2019 Fall in Fukuokaを開催した。目玉企画の1つであるピッチイベント「Pitch Arena」(ピッチアリーナ)は2日間に渡って熱戦が繰り広げられた。参加できるスタートアップは、創業が2016年1月1日以降であること、株式などによる資金調達額が累計2億円未満であること、大企業の子会社でないこと、デモが可能なプロダクトがあることが条件。本戦に出場したスタートアップ企業は以下の16社。

  • Anyflow
    複数のSaaSをつなぎ合わせることで定型業務を自動化・効率化できるiPaaS
  • Bespo
    LINEで友だちになって希望条件をチャットで伝えることで予約できるサービス
  • Boulder
    エンプロイーサクセスプラットフォーム「Well」を運営
  • bunch
    ゲームしながらのグループビデオチャットサービスを提供
  • ウェルネス
    パーソナルドクターによるヘルスリテラシーコーチングサービス
  • Elaly
    家具のサブスクリプション型サービス「airRoom」を運営
  • cookpy
    使われていない店舗のキッチンを間借りできるクラウドキッチンサービスを提供
  • estie
    物件探しのプロとのマッチングによって企業のオフィス探しをサポート
  • Tippsy
    日本酒のサブスクリプション型サービス「Tippsy Sake」を運営
  • トークンポケット
    スマートフォン仮想通貨ウォレットアプリ「tokenPocket」を提供
  • Tsunagu.AI
    デザインされたサイトを自動コーディングしてくれる「FRONT-END.AI」を提供
  • Antway
    共働き世帯向けフードデリバリーサービス「つくりおき.jp」を運営
  • スペースエンジン
    商品をオフラインで展開したいブランドと売りたい店舗をマッチング
  • OsidOri
    ミレニアル世代の共働き夫婦向け、家計簿・貯金アプリ
  • ロジレス
    自動出荷を実現したいネットショップと日本全国の物流倉庫を繋げるサービス
  • ラックベア
    不動産に関わる仕事・作業をアプリで受発注できる「タテカン」を提供

初日のファーストラウンドの審査により以下のAnyflow、Bespo、cookpy、ラックベア、スペースエンジン、Tsunagu.AIの6社が2日目のファイナルラウンドに選出された。

ファイナルラウンドは以下の5人が審査員を務めた。

  • 江幡智広氏(mediba代表取締役社長)
  • 千葉功太郎氏(Drone Fund代表パートナー/千葉道場ファンドジェネラルパートナー)
  • 木村新司氏(Das Capital SG取締役会長)
  • 國光宏尚氏(gumi代表取締役会長)
  • 守安 功氏(ディー・エヌ・エー代表取締役社長兼CEO)

最終的にこの6社の中で優勝を勝ち取ったのはAnyFlow。スペシャルアワード(特別賞)はスペースエンジンが受賞した。

そのほかスポンサー各社からの賞も授与された。パーソル賞(TECH PLAY利用150万円相当)はAnyFlow、ラクスル賞(テレビCM制作&放映サービス)もAnyFlow、さくらインターネット賞(さくらのクラウド or 高火力コンピューティングの1年間無償利用権)はTsunagu.AIとなった。

Anyflow

複数のSaaSをつなぎ合わせることで定型業務を自動化・効率化できるiPaaSを提供。iPaaSは、integration Platform-as-a-Serviceの略で、SaaSのようなクラウドサービスとオンプレミス型のサービスを統合するプロダクトを指す。Anyflowの場合はプログラミングなしで複数のSaaSを簡単に繋ぎ合わせ、業務を効率化できるのが特徴だ。

関連記事:プログラミングなしで複数SaaSを連携、定型作業を自動化するiPaaS「Anyflow」が資金調達

Bespo

「LINEで友だちになって希望条件をチャットすると、店を提案してくれて最終的には予約もできる」というサービス。LINE公式アカウントの「ビスポ!(@bespo)」と友だちになるだけで利用できるのが特徴。メニューの「かんたん予約」では、チャットボットのガイドに合わせて希望日時、人数、予算、ジャンル、場所などを選べば、希望日時に席が空いている店が候補としてリアルタイムで表示されるので、好きな店を選んで予約できる。 現在、LINEアカウントを持つ食品や飲料のメーカーと、飲食店への送客についての取り組みも進めているという。

関連記事:LINEチャットでレストラン予約の「ビスポ!」にLINE、本田圭佑氏らが出資

cookpy

使われていない時間帯の店舗のキッチンを間借りして、フードデリバリーサービスを開業できるクラウドキッチンサービスを提供。利用者は注文が入った料理を作って容器に詰め、配達員に渡すだけいい。配達員については、Uber Eats、出前館、dデリバリー、finDine、樂天デリバリー、LINEデリマ、ごちクルなどと連携しており、利用者が配達員を手配する必要はない。もちろん、店舗を貸す側は営業時間外の利用料を徴収できるというメリットがある。

ラックベア

不動産に関わる仕事・作業を、アプリで受発注できる「タテカン」のサービスを提供。依頼者は不動産の所在地・作業内容を投稿するだけで働き手を募集できる。依頼・受け取り金額は固定制なので報酬によって仕事を選ぶことも可能。不動産関連の業務は、法定管理から清掃、草刈り、空き物件の内覧、不動産サイトに物件を掲載する際の写真の撮影など多岐にわたる。賃貸物件では、通常はオーナーがこれらの業務を管理会社に委託し、管理会社が業務ごとに専門業者に仕事を依頼するという流れとなり、中間マージンが発生していた。

スペースエンジン

オフラインで商品を売りたいブランドとリアルな拠点を持つ店舗をマッチングし「ECのような感覚で、簡単に店頭で自社商品を販売できる体験」を提供する。具体的には、商品をオフラインで展開したいブランド(サプライヤー)と、その商品を扱いたい店舗を委託販売形式でマッチングする。大まかな流れとしては店舗側がサービス内にあらかじめ登録した店舗情報を基に、サプライヤー側のユーザーが自分たちの商品を売って欲しい店舗を探し、販売を申請。店舗がそのリクエストを受け付けた場合にマッチングが成立する。商品が実際に売れた場合は35%が店舗の収益、15%がSpaceEngineの利用料となり、残りの50%がブランドに入る仕組みだ。

関連記事:商品をECのように簡単に店舗で売れる「SpaceEngine」公開、ブランドとリアル店舗をマッチング

Tsunagu.AI

複数のディープラーニングのモデルを独自に結合して、フロントエンド開発に特化した学習を行ったAIサービス「FRONT-END.AI」を提供。具体的には、プロがデザインしたページ全体のデザインカンプと、ウェブ用素材をアップロードするだけで、HTMLの構造および、デザイン要素の分析・自動でコーディングしてくれる。

ICC KYOTO 2019スタートアップ・カタパルトの優勝は保険適用の夜間診察クリニックのファストドクター

優勝はファストドクター(YouTubeのLIVE中継をキャプチャ)

9月2日~5日かけて京都で開催されているICCサミット KYOTO 2019。9月3日にはスタートアップ企業のピッチイベント「スタートアップ・カタパルト」が開催された。

ICC(Industry Co-Creation)サミットは、B Dash CampIVS(Infinity Ventures Summit)などと同様に、ベンチャーキャピタルや投資家、大企業に向けての重要な露出の機会となるスタートアップの祭典だ。ICCサミットは毎年2回開催されており、2019年は2月18日~21日の福岡に続き、京都は2回目となる。

ICCサミット KYOTO 2019のスタートアップ・カタパルトの本戦出場を決めたスタートアップ企業は以下の15社だ。最終審査で、6位はシルタス、5位はLinc’well、4位はRevComm、2位は2社あり、データグリッドとガラパゴス、1位はファストドクターという順位となった。

RevComm

2017年7月設立。AI搭載型クラウドIP電話「MiiTel」(ミーテル)のサービスを提供する。5月に開始されたB Dash Camp 2019 Spring in Sapporoのピッチコンテスト「Pitch Arena」で優勝を勝ち取ったスタートアップだ。

関連記事:B Dash Camp 2019 SpringのPitch Arena優勝はAI搭載型クラウドIP電話サービスのRevcomm

With The World

2018年4月設立。モニター通信授業による少人数のディスカッションや交換留学によって、社会問題について世界の学生たちと解決策を提案・実施する機会を創り、次世代のリーダーを育成するサービスを提供する。

ファミワン

2015年6月設立。LINEを利用した妊活コンシェルジュサービス「ファミワン」を提供。チェックシートへ回答することで、必要なアドバイスを受けられるのが特徴。妊活の専門家に病院選びを相談することもできる(初回無料)。

関連記事:エムスリー出身のファミワン、無料診断と生活習慣のサポートで“妊活”を支援する「FLIPP」をローンチ

エナジード

2012年10月設立。中高生向けの学習教材「ENAGEED」を開発・提供。現在、同志社中学校や東京都立高島高等学校などの学校や学習塾で100校以上で実際に使われている。国内だけでなく、フィリピン・ガーナ・ボリビアでも展開。そのほか、企業向け人材育成ツール「ENAGEED for Biz」の開発も手がけている。

関連記事:決められた正解がなく思考プロセスを重視、中学・高校生向け補助教材のエナジードがWiLから4.4億円調達

オリジナルライフ

2015年4月設立。結婚準備の情報を集めたポータルサイト「WeddingNews」を運営。結婚式に向けたメイクやネイル、スタイリンのほか、ウェルカムボードや席札のデザイン、人気のウェディングケーキなど結婚式にまつわるさまざまな情報を集約。キャンペーンやクーポンなどのお得情報も掲載する。

関連記事:ウェディング情報アプリ運営のオリジナルライフが1.2億円調達、花嫁と共同で商品プロデュースも

Elaly

2018年5月設立。家具の月額レンタルサービス「AirRoom」を運営。約20ブランドが販売する500〜600品目の家具を月額定額で利用できるサービス。ユーザーはそれらの家具を月額500円から借りることができ、1カ月単位で自由に家具の入れ替えられる。高い料金のものでも月額5000円程度で家具を使うことができる。

関連記事:家具サブスクの「airRoom」が約1億円を資金調達しパーソナライズを強化、C2C展開も視野に

データグリッド

2017年7月設立。GANと呼ばれる技術を活用した「アイドル生成AI」「全身モデル自動生成AI」などを開発・運営。アイドル生成AIでは、実在のアイドルの顔画像を学習させることによって、架空のアイドルの顔画像を自動生成するサービスで注目された。全身モデル自動生成AIの場合は、実在しない人物の全身画像を自動生成可能なので、アパレルや広告などの業界で活用が期待される。

関連記事:自分やアイドルの顔と声から抽出した人工遺伝子で「自分だけのアイドル」を作るゲームがあるらしい

シルタス

2016年11月設立。スーパーのポイントカードを登録するだけで、購入した食材などの栄養素を解析してくれるサービス「SIRU+」(シルタス)を提供。をリリース。神戸市内のスーパーでの実証実験を経て、今年7月からはダイエーの都内2店舗でもサービスが試験導入されている。

関連記事:スーパーの買い物情報から不足栄養素をスマホが指摘、神戸市内のダイエーで実証実験

Linc’well

2018年4月設立。クリニック向けのSaaSを開発・運営。患者の体験向上、およびクリニックの経営管理効率化のためのサービスで、ウェブやLINEを使った診察予約、 事前のウェブ・iPad問診、決済などの機能を備える。電子カルテとの連携なども可能だ。患者・消費者向けオンラインプラットフォームや院内オペレーションを最適化するためのサービスも提供している。

関連記事:元マッキンゼーの医師起業家が次世代クリニックで医療現場の変革へ、Linc’wellが3.5億円を調達

YACYBER

2015年6月設立。近くの農園や直売所を探せるメディア「YACYBER」を運営。位置情報を利用して、現在位置から10km以内の野菜の直売所を見つけ出せる。同社は、食育やレシピなどの情報を集めたメディア「やさコレ」も立ち上げている。

Eco-Pork

2017年11月設立。モバイル養豚経営支援システム「Porker」を開発・販売。スマートフォンなどのモバイル端末を用いて農場現場で発生するさまざまなデータを現場で入力することで、繁殖や肥育の状況把握から経営分析までを可能にするシステム。2018年9月から提供を開始しており、2019年3月現在で全国20農家、母豚規模で3万5000頭ぶんの農場で稼働中とのこと。同社はTechCrunch Japanが2018年11月に開催した「TechCrunch Tokyo 2018」のピッチイベント「スタートアップバトル」のファイナリストだ。

関連記事:クラウド養豚システムのEco-Porkがユーグレナやリバネス、田中衡機工業所と提携

ファストドクター

2016年7月設立。夜間・休日に特化した救急往診を手配できるサービス「ファストドクター」を運営。保険適用可能で提携医療機関の医師がユーザーの自宅まで出向いて診察してくれる。対応エリアは東京23区。料金は、成人3割負担の場合で診察料が4950円~、往診にかかる交通費は実費(1000円程度)となる。往診可能時間は、月~金曜は19時~翌6時、土曜は18時~翌6時、日曜は朝6時~翌朝6時。

ギバーテイクオール

2017年2月設立。住宅・不動産業界向けのサービスを開発・運営。2018年2月に、LINEを使って住宅アドバイザーに家づくりについて相談できるサービス「auka」(アウカ)事業を立ち上げ。aukaでは、工務店の選定や住宅ローンを含む資金計画などもサポートしてくれる。

ガラパゴス

2009年3月設立。デザイナー向けAI「AIR Design」を開発・運営。AIを活用することで高品質なクリエイティブが短期間で制作でき、A/Bテスト実施を前提として計画からレポーティングまでワンストップで提供できる。

Tsunagu.AI

2017年4月設立。ウェブサイト開発プロセスをAI化して開発効率を高める「FRONT-END.AI」のクローズドベータ版をリリース。FRONT-END.AIは、複数のディープラーニングのモデルを独自に結合し、フロントエンド開発に特化した学習を行ったAIサービス。ページ全体のデザインカンプとウェブ用素材をアップロードするだけで、HTMLの構造および、デザイン要素の分析・自動でコーディングが可能。