ブロックチェーン活用のテレビ番組向けファン育成プラットフォームLiveTV-Showがライブ配信対応

ブロックチェーン活用のテレビ番組向けファン育成プラットフォームLiveTV-Showがライブ配信対応

暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン技術に関連する国内外のニュースから、過去1週間分について重要かつこれはという話題をピックアップしていく。今回は2021年1月24日~1月30日の情報から。

博報堂が発足したHAKUHODO Blockchain Initiative(HBI。博報堂ブロックチェーン・イニシアティブ)と博報堂DYメディアパートナーズは1月26日、SingulaNetと共同構築したテレビ番組向けファン育成プラットフォーム「LiveTV-Show」(ライブ・ティービー・ショー)について、3社で開発した独自のライブ配信(WebRTC)機能を新たに搭載したと発表した

LiveTV-Showは、デジタルアセットの所有権を安全・迅速に移転できるブロックチェーン技術を応用した、生活者参加型テレビ番組制作を支援するファン育成プラットフォーム。番組視聴者に向けて、出演タレントのデジタルフォトやライブ映像などを数量限定で提供したり、ファンからのギフティング(投げ銭)を通じて番組を応援してもらうことができるという。Paypal、クレジットカード、デビットカードによる課金に対応している。

今回3社は、テレビ静岡の新番組に出演中のアイドルグループ「fishbowl」(フィッシュボウル)のファン向けに、ライブ配信機能を搭載したLiveTV-Showの提供を開始した。

同ライブ配信機能は、専用ツール・アプリを要することなくウェブブラウザー上で配信・視聴可能で、個別の番組向けカスタマイズほか、無料・有料の配信に対応できる。視聴データはテレビ局が管理・蓄積できるため、データを分析した結果を番組制作に反映可能という。

またテレビ局側は、ライブ配信機能と販売機能やギフティング機能とを連携させることで、双方向の番組制作、番組・出演タレントのファン育成が可能となるとしている。LiveTV-Showの販売機能はブロックチェーン技術を採用しており、複製防止や数量限定の販売にも対応する。

fishbowlは、しずおかアイドルプロジェクトのオーディションを経て結成。テレビ静岡の「アイドル観察バラエティ fishbowlのデビューしちゃってもいいですか?」出演と並行して、LiveTV-Showを活用したライブ配信などの企画を通じ、ファンと交流していくという。LiveTV-Showによる双方向のコミュニケーションを通して、テレビ番組との相乗効果を生み出し、ファンの育成を目指す。

SingulaNetは、分散台帳技術にEthereum(イーサリアム)を採用しエンタープライズ向けBaaS(Blockchain as a Service)を提供するブロックチェーン企業。ハイセキュリティ・高性能な企業向けブロックチェーンインフラの研究開発、次世代のデジタルコンテンツの管理に関する特許などの知財開発を基にして、ブロックチェーン×ウェブメディアビジネスの拡張に貢献していくという。

ブロックチェーン活用のテレビ番組向けファン育成プラットフォームLiveTV-Showがライブ配信対応

博報堂と博報堂DYメディアパートナーズは、ブロックチェーンなどの先端技術を活用したメディア領域のソリューション開発を進めている。多様な知見や技術を有するSingulaNetのような社外パートナーとともに、メディア業界のDX支援を目指している。

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カテゴリー:ブロックチェーン
タグ:Ethereum(製品・サービス)WebRTCオープンソース / Open Source(用語)SingulaNet博報堂博報堂DYメディアパートナーズHAKUHODO Blockchain Initiative日本(国・地域)

動物病院と飼い主を結ぶ「ペット手帳」の運営会社をWiLと博報堂DYMPが共同出資で設立

米国カリフォルニア州拠点のベンチャーキャピタルであるWiLが立ち上げた「World Innovation Lab Fund II, L.P」(WiL Fund II)と博報堂DYメディアパートナーズは3月29日、動物病院と飼い主を結ぶプラットフォーム「ペット手帳」事業の運営会社としてstepdays(ステップデイズ)を共同出資により設立したことを発表した。営業開始は4月1日からとなる。

ペット手帳は、動物病院の業務効率化と飼い主の利便性向上を目的としたプラットフォーム。2018年4月よりLINEをインフラとしてトライアルを実施。飼い主向けには、獣医師や専門家が監修した信頼できる情報やアドバイス、飼育に便利なグッズの紹介、無料モニターキャンペーンなどの記事が読めるほか、ペット手帳と提携している最寄りの動物病院を登録することで事前問診や診療後の相談などが可能になる。

農林水産省の発表では、2018年の小動物診療施設数は1万1981施設とペット数に比べて数が少ない。WiLによると、動物病院では獣医師やスタッフの負担が増加しているという課題があるそうだ。同社ではペット市場における成⻑性と本事業の可能性に期待しており、業界が抱えるこれらの課題を解決してペット市場のさらなる成⻑を目指す狙いだ。また、博報堂DYメディアパートナーとのシナジーを生かし、新たな事業のかたちを示していきたいとのこと。一方の博報堂DYメディアパートナーズは、大手企業とのインキュベーション実績を持つWiLの知見やネットワークを活用し、自社開発の「ペット手帳」事業を持続的に成⻑させたいとしている。

ペット手帳では今後、商品・サービスのオンライン販売、順番待ち・予約システムなどのサービスをローンチ予定。動物病院の診察以外のサービス課題をデジタルで解決していくという。

博報堂ら、Dappsのキャラなどをラジオ放送中に配布する「TokenCastRadio」の実証へ

博報堂は2月6日、テレビやラジオ番組などの放送中にトークンで実装されたアイテムを視聴者だけに一斉配布できるメディアサービスを開発したことを明らかにした。開発したのは同社発足のHAKUHODO Blockchain Initiative。サービス名は「TokenCastMedia」だ。

TokenCastMediaは、デジタルアセットの所有権を安全かつ迅速に移転できるブロックチェーン技術の特徴を応用。トークンとして実装されたデジタルアセットの情報を埋め込んだ透かし音を放送する。専用のスマホアプリで検出することで、リアルタイムで番組を視聴している視聴者だけがデジタルアセットを受け取ることができるという、視聴者参加型の番組制作を支援するというサービスだ。

その第一弾となる「TokenCastRadio」の試験放送は、博報堂DYメディアパートナーズ毎日放送トークンポケットフランジア、そしてエヴィクサーが3月に共同で行う。

上にも名前を挙げた、サービス開発支援やスタートアップスタジオなどで知られるフランジアは、2月5日に同社が開発したDapps「Cipher Cascade(サイファーカスケード)」の事前登録を開始、β版のリリースを2月下旬に予定している。

Cipher Cascade

TokenCastRadioの試験放送では、このCipher Cascadeにトークンとして実装されたキャラクターやアイテムの情報を、毎日放送のラジオ番組「オレたちやってマンデー」内で透かし音として放送。同番組のリスナーは、エヴィクサーの音声認識技術が組み込まれた、トークンポケットのDappsブラウザアプリ「TokenPocket(トークンポケット)」を使用し、放送中にゲームのキャラクターやアイテムを受け取ることができる。

博報堂はこのサービスを使った番組制作によって、「メディアをこれまでの『多くの生活者に情報を一斉に配信する媒体』から一歩進め『多くの生活者に価値を一斉に届けることができる媒体』に進化させる」ことを目指すとコメントしている。