フランスのスタートアップ、Cozycozy.comは広い範囲の宿泊先検索サービスだ。もちろんこれまでもホテルの検索、予約サービスは各種存在しているし、これからも生まれてくるだろう。しかしCozycozyが探してくれるのはホテルだけではない。
何箇所かを回る旅行を計画している場合、それぞれの宿泊先を別々のサービスで探したり予約したりすることが多い。サービスごとに異なるタイプ、料金の部屋を扱わうので、Airbnb、ホテルの口コミ・サイト、ホテル予約サービスなどを同時に使わねばならない。この場合多数のタブやアプリを開くことになる。
こうしたサービスは無数に存在しているが、大部分の有力サービスは次の3グループのいずれかに属する。Booking Holdings はBooking.com、Priceline、Kayak、Agodaなどを、Expedia GroupはExpedia本体の他にHotels.com、HomeAway、Trivago等を、TripAdvisorはTripAdvisor、HouseTrip、Oysterなどを傘下に持っている。これらのグループが多数のサービスを運営しているのは旅行先、旅行の種類別に特化させてできるだけ多数の訪問者を得るためだ。
Cozycozy.comはこうしてフラグメンテーションが進んだサービスを統合し、一つのインターフェイスから利用できるようにしようとしている。つまりホテルに加えてAirbnbをカバーするだけでなく、レンタルのパワーボートやアパート、バケーションの時期に互いの家を交換して滞在するホーム・エクスチェンジも探せる。もちろん料金や宿泊先のタイプによってフィルターをすることができる。
ただし同社は直接各ホテルと契約しているわけではなく、予約は取り扱っていない。これはあくまでも広範囲の検索サービスで、適当な部屋がみつかったらCozycozyのページからAirbnbやBooking.comなどのサイトにジャンプして予約を完了する。
Cozycozyは先ごろ、Daphni、CapDecisif、Raiseなどから400万ユーロの資金を調達した。ラウンドにはXavier Niel氏、Thibaud Elzière氏、Eduardo Ronzano氏などのエンジェル投資家各氏が参加している。
Cozycozy.comの共同ファウンダー、会長のPierre Bonelli氏はLiligo.comの創業者だ。Liligoはフランスでもっとも人気ある航空チケットの比較サービスとなり2010年にSNCF(フランス国鉄)に買収された。同氏は2013年にはオンライン旅行代理店、eDreams ODIGEOを創業している。
(TechchCrunch Japan編集部追記) 上のスクリーンショットのとおり、言語は今のところフランス語のみサポートしているが宿泊先検索なのでGoogle翻訳などで十分内容を確認できる。またフランス国内でポピュラーな旅行サイトにジャンプできるため混雑した時期でも比較的容易に部屋を予約できる。
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