アップルとの訴訟和解でクアルコムの株価が23%急上昇

巨額のライセンス料金を不服としてApple(アップル)がQualcomm(クアルコム)を訴えたことに端を発する両社の訴訟の全面和解のニュースを受けて、Qualcommの株価は23%急上昇した。米国時間4月16日のQualcommの初値は57.46ドルだったのに対し、終値は70.45ドルに達した。

これだけ大幅な株価のアップは市場がこのニュースにいかに驚いたかを反映している。ことにAppleはIntel(インテル)チップの採用によりQualcommのテクノロジーを自社の製品から締め出す戦略を取っていただけに全面和解は意外と受け取られた。この2年間、Appleは「Qualcommの特許のライセンス料金は不当に高額」と主張、逆にQualcommはAppleが特許を侵害しているとして互いに相手を訴えていた。

和解の財務的、法律的詳細は不明だが、Appleと Qualcommは「6年間にわたるライセンス契約を結んだ」と声明を発表した。これでQualcommの知財問題に関する強硬な戦略がトップ顧客との関係を悪化させているという懸念が解消された。Qualcommに対する投資家は、Appleが「訴訟が決着するまでライセンス料金の支払いを保留する」ようQualcommの顧客に対して呼びかけていたことに不安を抱いていた。

一方、IntelとAppleの株価はほとんど影響を受けなかった。

画像:Ethan Miller / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

アップルがクアルコムと和解、6年間のライセンス契約で合意

長年続いてきたApple(アップル)対Qualcomm(クアルコム)の法廷闘争が 終結した。

2017年にAppleが「Qualcommが要求する特許のライセンス料金は高すぎる」と主張したことで、互いに相手を訴える巨額の訴訟が起きていた。AppleがチップにIntel製の採用動く一方、Qualcommはいくつかの国で特許権侵害訴訟に勝ち、それらの地域へのiPhoneの輸入を阻止した。

こうした中、両社はさきほど和解に達したことを発表した。これによれば、両社は世界各地で互いに対する訴訟をすべて取り下げることで合意した。

和解内容の詳細は明らかにされていないが、公表された主なポイントは次のとおりだ。

  • AppleはQualcommに特許料金の支払いを行う(金額は不明)。
  • 両社は6年間に及ぶ特許利用契約(最長2年間の延長オプションを含む)と同時に「複数年にわたるチップ供給」の契約を結ぶ。

これによりQualcommの株価は急上昇中だ。

画像:Bryce Durbin / TechCrunch

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

アップル対クアルコム、4月の10億ドル訴訟に先立って別の特許裁判がスタート

Apple(アップル)がQualcomm(クアルコム)を訴えた。と思ったらQualcommがAppleを訴えた。するとAppleがQualcommを反訴。QualcommもAppleを反訴。

この2年、AppleとQualcommの関係はだいたいこういう具合に推移してきた。こうした特許訴訟は一部の市場でAppleにかなりの不便をもたらしている。2017年1月、AppleはQualcommのビジネスの核心的をなすIP(知的所有権)のライセンス料金を不当とする訴訟を起こした。その結果Appleは自社デバイスの製造にあたってQualcommのIPを避けることとなった。

このドラマは次第に興奮の度合いを強めており、いよいよ数週間後にクライマックスに突入する。つまりAppleの10億ドルの訴訟の審理が始まる。これに比べるとやや地味だがAppleがモデムでQualcommの特許を侵害していたかどうかを判断する裁判がサンディエゴ連邦地裁で開始される。

2017年半ばから2018年後半にかけて販売されたiPhoneの消費電力と起動時間の改善に関するこの事件を審理するのはDana Sabraw連邦判事だ。Reuters(ロイター)の記事によれば、Qualcommはこの期間に販売されたiPhoneの特許権侵害によって1台あたり最大1.41ドルの損害を受けたと主張しており、これが認められればQualcommは総額で数千万ドルを得る可能性がある。

Qualcommは、Appleに対してすでに小さな勝利を収めている。同社は、iPhoneの一部の機種についてドイツと中国で販売差し止めを勝ち取った。しかし中国での販売差し止めはまだ実行されておらず、Appleはドイツでは判決に従ってiPhoneに若干の修正を加えた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

BlackBerryがTwitterを特許侵害で訴訟

かつてのスマートフォンメーカーBlackberryがTwitterを特許侵害の疑いで訴えた。聞き慣れた話のような気がするなら、BlackBerryは昨年Facebookも特許侵害で訴えている

Blackberryは訴状で、同社の特許6件をTwitterが侵害し現在も継続していると主張しており、その内容にはプッシュ通知、メッセージスレッドのサイレンス通知、モバイル広告技術などが含まれている。

Blackberryは自らモバイルメッセージングのパイオニアを名乗り、Twitterは「Blackberryのイノベーションを取り入れたメッセージング・アプリケーションを作り、Blackberry製品に決定的かつ商業的成功をもたらした特長を強化した革新的なユーザーインターフェースや機能を多数利用している」

先に書いたように、昨年BlackberryはFacebook も特許侵害で訴えている。当時同社は、セキュリティー、ユーザーインターフェース、高バッテリー効率近況アップデート、ゲーム内モバイルメッセージング、Twitterと同様のサイレンス通知など7件の特許を挙げた。数ヶ月後の昨年9月、Facebookは自らもBlackBerryを訴え、自社の特許5件の侵害を主張した。いずれも係争中。

Blackberryはかつてスマートフォンの巨人だったが、 2016年にハードウェアの自社製造を終了した。そして2017年、BlackBerryはスマートフォンの新機種KEYoneを発売した。ソフトウェアに専念するという同社の新たな戦略の下、TCLが製造した。

Twitter、BlackBerry両社ともコメントを拒んだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook