月の満ち欠けを表示する、いわゆるムーンフェイズ・ウォッチは、アナログ時計業界の長年にわたる驚異であり、時計が巻かれたままであれば長い期間にわたって正確に月の満ち欠けを追跡できる複雑機構を備えている。Christopher Ward(クリストファー・ウォード)のC1 Moonglow(C1 ムーングロー)は、ムーンフェイズを現代的にアレンジした新鮮なモデルだ。ムーンフェイズを前面に押し出しており、日常生活でも、役員室でも、フォーマルなイベントでも、手首に着けていても違和感のないデザイン。また、そのユニークなデザインは、スターを見るのが好きな人や、急成長しているプライベート・ローンチ業界にも喜ばれることだろう。価格は1995ドル(約21万円)だ。
基本
C1 Moonglowは、機械式時計ムーブメントメーカーとして信頼性の高いスイスのSelita(セリタ)製のSW220自動巻きムーブメントに併せて、自社製ムーンフェイズに改良を加えて搭載。英国を拠点とするChristopher Wardは、この複雑な機構を備える既製品とは異なり、C1 Moonglowでは単に1日に1回反転させるのではなく、ムーンフェイズ機能を継続的に作動させることを可能にした。同社によると、これにより月のグラフィックの詳細が時計の表面上を滑らかに移動し、最大128年の間、正確なフェイズ・トラッキングを提供することが可能になったのこと。
そのほかC1 Moonglowでは、文字盤の外側のリングにあるサブダイヤルの赤のハイライトで日付をマークすることでカレンダーとの組み合わせも可能だ。腕時計のサイズは40.5mmで、文字盤は主にブラック、ケースは光沢のあるステンレス製。厚さは12.35mm、幅は48.55mm。自動巻きムーブメントは、Christopher Ward製の特注ローターを備え、ダイヤモンド状炭素(DLC)コーティングでブラックに仕上げられている。モーメントは26石の宝石が散りばめられており、完全巻き上げ時のパワーリザーブは38時間。付属のストラップは黒のイタリアンシェルコードバンレザーで、展開可能な留め具付きだ。
デザインと特徴
C1 Moonglowのユニークなデザインのカギを握るのは、信じられないほど詳細に描かれた2つの3Dテクスチャーの月のイメージが特徴の、カスタムムーンフェイズ・ダイヤルだろう。これらは、文字盤上で互いに対向して配置され、時計の文字盤の下半分に広がる不透明の開口部の上方できちんと位相表示になる。照明の状態にもよるが、完全に不透明のこともあれば、半透明に見えることもある。最高品質のSuper-LumiNova Lime(放射性物質を含まない蓄光性夜光顔料)を月のグラフィックに適用しており、素晴らしいディテールで夜にも輝く。
ムーンフェイズ表示の文字盤には星が散りばめられており、高級感と洗練された雰囲気を保ちながらも、どこか遊び心を感じることができる。時計の針や時針、日付の指輪、星にも光が当たる。これらのすべての層を積み重ねつつ、文字盤の表面の質感、日付の文字盤との間に施された白い縁取りリングなどがこの時計に素晴らしい深みを与えている。それでいて40.5mmの大きさと12mmをわずかに超える高さで、分厚くも大きくもない腕時計である。
C1 Moonglowのケースバックも印象的で、自社製のカスタマイズされたムーブメントとコーティングされたローターを見ることができる。ケースサイドから見た場合、サファイアガラスの窓が時計の背面のほぼ全面を占めているように見え、C1 Moonglow高さを最小限に抑えることに成功している。
ムーンフェイズの設定は非常に簡単で、リューズを2番目の位置まで引き出して反時計回りに回すことで完了する。時計回りに回すと日付を設定できるが、両方を独立して調整が可能だ。また、時間も独立して調整できる。フェーズを正確にするのは少し難しいかもしれないが、Christopher Wardが付属のマニュアルで簡単な手順を説明している。あるいは、Watchvilleのようなサードパーティーアプリを使うこともできる。このアプリは、アナログを設定するためのムーンフェイズを備えており、非常に正確な仮想ウォッチフェイスを作れるのだ。
ボトムライン
Christopher Wardは、マイクロブランドの時計メーカーの中でも最も一貫性があり、高い評価を得ている時計メーカーの1社。C1 Moonglowは、その中でも特にユニークで魅力的なモデルで、カスタムメイドの自社製ムーブメントとムーンフェイズの複雑機構を搭載した時計としては、非常に高い価値を提供している。そして何よりも、目を見張るようなビジュアルデザインが魅力的で、望遠鏡や天文台からスカイウォッチャーの気をそらしてしまう人もいるかもしれない。
画像クレジット:Darrell Etherington
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(翻訳:TechCrunch Japan)