個人向け銀行ローンマッチングのクラウドローンが自動車遠隔制御IoT活用のFinTechサービスGMSと業務提携

個人向け銀行ローンマッチングのクラウドローンが自動車遠隔制御IoT活用のFinTechサービスGMSと業務提携

個人向け銀行ローンマッチングプラットフォーム「クラウドローン」を提供するクラウドローンは4月26日、自動車の遠隔起動制御を可能にするIoTデバイス「MCCS」を提供するGlobal Mobility Service(GMS)との業務提携開始を発表した。

同取り組みを通じ、これまで支払い能力はあるにもかかわらず、従来のローン審査には通らなかった起業直後の個人事業者や、非正規労働者、シングルマザーなどのクラウドローン利用者にも、IoT技術を活用し幅広くマイカーローンが組める機会を提供できるようになった(すべての者の審査通過を保証するものではない)。

2020年1月にリリースした「クラウドローン」は、利用者が事前に約3分の診断登録を行い、提携銀行から直接融資の提案を受け取れるというサービス。手軽にローンが比較できる点で、1年4カ月で利用者は1万3000人、マイカーローンも4000件超の依頼があるという。

2021年4月現在、すでに16行の銀行からローンの提案が行われているものの、ユーザーの年収・職種や現時点での借入状況から、十分な価値提供ができないケースがあったそうだ。

今回の提携で、サポートできる融資対象者を拡げられることが、国内事例ではまだ数少ない金融包摂を実現することとなるという。同社がビジョンとして掲げる「経済的に物事を選択する自由を提供すること」へ貴重な一歩になると考えているとした。

個人向け銀行ローンマッチングのクラウドローンが自動車遠隔制御IoT活用のFinTechサービスGMSと業務提携

現在、日本国内における自動車ローン不通過数は年間200万人とされ、融資審査では、年収だけでなく比較的収入が不安定とされる職種の場合ネガティブに判断されることがあるという。

このため、仕事や日常生活に車を必要とする方でも、ローンが組めないことで調達を諦めるか、維持費が高コストとなるリースなどの方法を検討しなければならなかった。

一般的には、銀行のマイカーローンは、不動産とは違い車に担保を設定できないため、滞納リスクを考慮すると融資審査については保守的な側面があるという。

そこでGMSは、2020年3月より国内の銀行と包括業務提携を実施。IoT技術を活用し延滞など契約条項に違反があった場合には、遠隔操作による車両エンジン起動停止を行い、車両回収や売却を行う仕組みを開始した。

車の利用制限を貸し手側に持たせることで、融資資金の回収を行いやすくすることで、ローンの利用の対象者を大幅に拡げることを実現した。

2013年11月設立のGMSは、「真面目に働く人が正しく評価される仕組みを創造する」をビジョンに掲げ、世界の貧困・低所得層約17億人の信用創造を行う金融包摂型FinTechスタートアップ。

自動車の遠隔起動制御技術を搭載した IoTデバイス「MCCS」で収集した車両データ(走行状況、速度等)と金融機関と連携して取得した金融データ(支払い状況など)をモビリティサービスプラットフォーム「MSPF」上で分析することで、ドライバーの信用力を可視化し、従来の与信審査には通過できなかった方へ、ローンやリースなどの金融サービスを活用する機会を創出する。

同社は、日本国内およびASEAN諸国(フィリピン/カンボジア/インドネシア)において低所得層の就業機会を創出する社会解決型のビジネスモデルが評価され、2020年10月時点で累計約56億円の資金調達を実施している。

貧困などの問題を解決する中に経済合理性を創出したビジネスモデルにより、豊かな社会の実現に向けて、国際社会に貢献するとしている。

クラウドローンは、「経済的に物事を選択する自由と、融資において情報格差のない社会をつくる」をビジョンに掲げ、2020年1月より日本初の銀行提案型ローンマッチングプラットフォーム「クラウドローン」を提供開始。サービス提供開始後、約1年4カ月で登録されたローン案件は2万件を突破した。

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カテゴリー:フィンテック
タグ:IoT(用語)金融包摂 / ファイナンシャル・インクルージョン(用語)クラウドローン(企業・サービス)Global Mobility Service(企業)日本(国・地域)

【インタビュー】「ブロックチェーンとそのテックは政治から切り離すべき」元米通貨監督庁長官が語る可能性

Brian Brooks(ブライアン・ブルックス)氏は若い頃、生活費や教育費をクレジットで借りて賄った。今の同氏があるのはそのような信用貸しをする消費者向け金融サービスのおかげである。

ブルックス氏はコロラド州の小さな町の出身だ。この町は、経済を牽引していた唯一の製鉄所が閉鎖されて大きな打撃を受けた。数年後、彼が14才のときに父親が他界し「まっとうな人生」を送りたいなら自身で道を切り開くしかないと悟った。彼は大学とロースクールに行くために学費を稼ぎ、8%という高金利で10万ドル(約1100万円)以上の学費ローンを受けた。

彼はこの経験について苦々しく思うどころか、チャンスを得られたことに対して感謝している。

「クレジットがあれば、現金を出す余裕がないときでも、欲しいものを手に入れられる」とブルックス氏はいう。

その後同氏は、世界最大のデジタル通貨プラットフォームとなった時価総額数十億ドル(数千億円)のシリコンバレー発スタートアップCoinbase(コインベース)の最高法務責任者(CLO)を務めた。ブロックチェーンと暗号資産(仮想通貨)は、同氏が常に心にとめている目標である「ファイナンシャル・インクルージョン(金融包摂)」を推し進めるための大きな潜在力を秘めた技術だ。

2020年5月、ブルックス氏は民間企業から公的機関へと移り、連邦通貨監督庁(OCC)長官代理の職に就いた。連邦通貨監督庁での在職期間は短かったが、そこでさまざまな経験をする。具体的には、当時法制化に関してさまざまな論争があった銀行設立免許、暗号資産、融資に関する法律の制定に尽力した。そして2021年1月、同氏は同職を辞任し、民間企業に戻ることになった。

2021年3月、ブルックス氏はデータ共有スタートアップSpring Labs(スプリング・ラブズ)に初代独立取締役として就任した。同氏は実は5年前にSpring Labsのアイデアを最初に思いついたグループの一員だったため、今回の就任はさまざまなキャリアを一巡してスタートに戻るかたちとなった。

同氏のSpring Labsでの目的は、革新的なマインドセットと、フィンテック企業が一変させようとしている旧態依然たる銀行システムに関する知識の両方を持つ同氏の経験を業務に活かすことだ。銀行システムの運営に実際に携わったことのある同氏は「何が問題なのかをよく理解している」と確信している。

「すばらしいアイデアを持ってはいるものの、自分たちが改善しようとしている分野の専門知識が不足しているテック企業が本当に多いと思う。私の場合、銀行とクレジット基盤システム運営組織の内部でかなりの期間キャリアを積んだため、改善する必要がある部分を明確に把握している。それは、安全面と匿名のデータ共有だ」と同氏はいう。

民間企業に戻ること、ブロックチェーンでファイナンシャル・インクルージョンを実現できる理由、政治をテクノロジーから切り離す必要があると考える理由について、同氏に聞いた。

このインタビューはわかりやすくするために編集されている。

TC:Spring Labsの業務について教えてください。

ブルックス氏:Spring Labsの目的は、ブロックチェーンを使って、データのネットワーク効果を強化することです。これにより、従来の信用調査システムでは排除されてしまう人たちの 弁済能力を信用調査機関等が予測できるようになります。すべてのブロックチェーンがオープンソースのノードネットワークであることを考えると、これはブロックチェーンが持つすばらしい潜在性の1つだと思います。

このネットワークに接続できるデータソースの数が増えるほど、利用者の弁済能力を査定するための環境が強化されます。Spring Labsが成功して規模が十分に拡大すれば、40億~50億人の人たちをクレジットシステムから排除せずに済むようになります。十分なデータがあるため、特定の個人について、信用リスクが低く、クレジットカードを発行しても問題ないと予測できるようになるからです。住宅ローンやクレジットカードの有無は関係ありません。当社の中核となる使命は、より多くの人たちがクレジットカードを使えるようにすることです。

TC:豊富なデータというのは、家賃を滞納せずに支払っているとかそういうことでしょうか。

ブルックス氏:はい、そういったことです。例えば、銀行の口座で繰り返される入出金に関する情報などもそうですし、サブクスリプション料の支払い、定期的に発生する支払い、資産や所得に関する情報などもそうです。これらはすべて、その人の信用リスクの判断材料になります。

TC:なるほど。同じような使命を掲げた他のスタートアップに関する記事をいくつか書いたことがあります。

ブルックス氏:ええ。ただ、私がここ4~5年、暗号資産とブロックチェーンに関する仕事に多くの時間を費やしてきたのは、分散ネットワークの方が、例えば米国のすべての家主に登録してもらって、家賃の支払い状況を追跡できるデータ共有サービスを提供するよりも、常に多くのデータを収集できるという考え方が基盤にあるからです。つまり、家賃の支払いは信用リスクを判断する点で確かに良い材料になりますが、他にも数百に及ぶ適切な判断材料があるということです。

クルマの所有者であれば、クレジットで購入したかどうかは弁済可能性に関する適切な判断材料です。近隣の不動産価格が上がっているか下がっているかといった情報も、良い判断材料になります。重要なのは、データの種類にとらわれず、特定の判断材料の有無に関係なく、どのような人でも査定できる豊富なデータ環境を生成することです。将来のクレジット支払い状況を予測するデータ要素もあります。こうしたデータは精緻化され、ネットワーク上にあらゆるデータが構築されていきます。これはいわばSpring Labsの秘密兵器とも言えるものです。

TC:OCCの在職期間中に成し遂げた最も大きな仕事は何ですか。

ブルックス氏:OCCを運営していたときに2つの規制を法制化しました。1つは「貸付時の利率を有効とする(Valid When Made)」ルール、もう1つは「真の貸し手(True Lender)ルール」と呼ばれるルールです。これらのルールの目的は透明性を強化することです。

私が在職中に行ったもう1つの仕事は、Anchorage(アンカレジ)という暗号資産企業に最初の設立許可を与えたことです。また、暗号資産の取り扱いが許可される銀行に関するガイダンスも作成しました。このガイダンスは、この1年で暗号資産の採用が促進されたことと大きな関係があると思っています。

暗号資産世界で最大の課題の1つは、暗号資産で取引している人が、暗号資産を使ってテロリストへの送金や資金洗浄を行っていないことを確認することです。これが問題となるのは、暗号資産は銀行による制限を受けることなく(銀行を介さずに)直接取り引きできるためです。通常、小切手を切ると、銀行のシステムの中で受取人について確認が行われ、その人物が何かのブラックリストに掲載されていないかチェックされます。現金を使用する場合は、現金取引報告書に記入する必要があります。しかし、暗号資産の場合はそのようなチェックはありません。ブロックチェーンによる検証の話に戻りますが、Spring Labsが構築した仕組みの1つは、政府も含め、取引を処理する人が「このビットコイン取引の送信先が誰であるかを確認できない」と言えるようにするソリューションです。

Spring Labsのソリューションを使えば、相手を特定できなくても、相手が悪意のある人物ではないことを確認できます。Spring Labsではデータを匿名化するため、相手の氏名は分かりません。しかし、当社のブロックチェーンには大量の個人識別情報が登録されているため、相手が安全かどうかは判断できます。しかも、通常ブロックチェーン上で保証される匿名性の基本原則に違反することもありません。匿名化データ共有の実現がフィンテック業界で最も重要なブレークスルーの1つであると言われる所以です。

TC:相手に悪意があるかどうかをどのようにして見分けるのですか。

ブルックス氏:ブロックチェーンの本人確認では、大量のデータに基づいて確率的判断を下します。そのため、例えばあなたがVladimir Putin(ウラジミール・プーチン)ではないことを確実に判定することはできません。ですが、あなたは、昨日パロアルトのスターバックスでラテを買った人であるとか、Netflixのサブスクリプション料を23カ月間支払い続けている人であるといったことは分かるわけです。確率的判断を下すというのは、あなたが何らかの違法行為に関わっている可能性が統計的に低いという判断ができるようにする、ということです。実はこの方法は、公的な機関のリストにあなたが掲載されているかどうかを調べるよりも、正確である確率がはるかに高いことが分かっています。公的機関のリストでは、タイポやミススペル、ときには、名前の姓と名が逆になっているなど、さまざまな間違いが含まれている場合があります。

TC:ある創業者が「今の若い世代は銀行システムに対して不信感を持っている。彼らがこうした新しいデジタルソリューションやネオバンクといったものを受け入れる理由もそこにある」と話していました。若い世代が銀行システムに対して不信感を持っているというこの指摘についてどう思いますか。

ブルックス氏:若い世代に限らず、もっと上の年代の人でも銀行に対して不信感を持っている人はたくさんいると思います。金融危機を体験した人なら誰しもそうした感覚を持っているでしょう。個人的に、銀行システムは、システムとしては強力で人々の信頼に値すると思っています。私がかつて率いていたOCCやその他の機関には数千人の経験豊富なプロフェッショナルたちがいて、銀行の安全性、確実性、コンプライアンスを毎日のようにチェックしているからです。間違いや違法行為があれば、リアルタイムで指摘されます。その点は確信があります。

しかし問題があります。これは金融の特性ですが、例えば、5年前にクレジットカードの返済遅延があるため、一定期間、融資を受ける際の利子率が大幅に高くなるといったことが起こります。こうしたことは、クレジット管理会社や銀行業務の本質的な部分であり、多くの人、特に若者が疎外感を覚える理由でもあります。

例えば、あなたが、2020年パンデミックの最中に大学を卒業したばかりの若者だとします。仕事も見つからず、信用(弁済能力)もないため、車を買ったり、クレジットカードを作るのも困難な状態です。こうなると、銀行システム全体があなたを何らかの方法で排除するために存在していると感じるようになります。このような銀行システムに不快感を覚える一方で、あなたでもクレジットを利用できる(銀行を介さない)直接融資プラットフォームや分散型ファイナンスプラットフォームの存在を知ると、当然ながらそのようなフィンテックに目を向けるようになります。フィンテックは、従来の銀行システムが残した(差別的な)ギャップを埋めるために存在しているのです。

銀行は信頼できますが、銀行のサービスを利用できるのは社会の6~7割くらいの人たちです。若者、低所得者、マイノリティ、移民といった人たちが銀行を利用しようとすると、大きなギャップに悩まされることになります。それこそ我々が改善しようとしている点です。銀行はこの国の標準層にサービスを提供するために存在しており、フィンテックは市場の意欲をうまくコントロールして、標準層から除外された人たちに向けたサービスを構築しています。

フィンテックが政治的論争の的にされた理由が理解できないと私が言っているのはそのためです。フィンテックを巡って戦いが起こっているようですが、これが一体どこから起こったのかよく分かりません。ある種の超党派の戦いのようです。少し前の話になりますが、米下院金融サービス委員会議長Maxine Waters(マキシン・ウォーターズ)氏がバイデン政権の移行チームに送った手紙を見ると、新政権への要望がいろいろ書かれているのですが、その中に旧政権がフィンテックに対して行った政策をすべて白紙に戻すこと、というのがあります。これを読んで私は「なぜ」と思いました。確かに、旧政権ではいくらか政治的な措置も行ってきたことは分かっていますが「Stripe(ストライプ)に銀行設立認可を与えるべきだと思う」という発言がなぜ政治的なのでしょうか。この発言のどの部分が政治的なのでしょう。Stripeは大規模な金融仲介サービスに従事している会社であり、銀行設立免許というのはまさにそうした企業に与えるものです。これのどこが政治的なのでしょうか。ここから、銀行設立認可や、先ほど触れた真の貸し手ルールへと話は拡大していきます。

TC:フィンテックが政治的論争の的になった背景について説明していただけますか。

ブルックス氏:どうやら、フィンテックを気に入らない人たちがいるようなのです。とりわけ民主党員に多いようです。私の前職の後任に特定の候補者がいたのですが、フィンテックについて肯定的な発言をしたために就任を拒否されたようです。これもそういう背景があったからだと考えられます。フィンテックの本質は、銀行システムからまともなサービスが受けられない人たちを救うことですよね。

例えば、米国人が本当に化石燃料を禁止すべきだと思っているなら、そうすべきです。政治家はそれを法制化し、それが人々が望んでいたものと違っていたら責任を持って対処するべきです。誰に融資するかの判断を、銀行のCEOが社会の代表として行うというのは望ましくありません。テクノロジーから政治を切り離す必要があります。

我々はみな、さまざまなことを行っていますが、それが隣近所で評判が良い行動なのかどうか、あるいは銀行の頭取に高く評価されて信用評価の向上につながっているかどうかといったことはまったくわかりません。自分が共和党員であるがために地元の銀行の頭取に住宅ローンを拒否されているように感じることなど起きてはならないのです。

TC:この国でファイナンシャル・インクルージョンを実現するというあなたの願望は、ご自分が大人になるまでの経験と関係があるのかもしれないという記事を読みました。その辺りについてお話しいただいてもよろしいでしょうか。

ブルックス氏:かまいませんよ。私がクレジットで借り入れをして若い頃の生活費や教育資金を調達したというのは秘密でも何でもありません。私は小さな町で育ちました。この話をするときはいつも、私の人生に大きな影響を与えた2つの悲劇についての話になります。悲しい言い方になりますが、私が子どもの頃にこの町は「死んでしまった」のです。私は幼少期をコロラドの活気のある工場都市で過ごしました。町はきれいで、鉄鋼労働者の組合が組織されていたため高い雇用水準を維持していました。すばらしい時代でした。ところが私が11才か12才の頃、工場が閉鎖され、突然、活気のある愛すべき小さな町は2桁台の高失業率を記録するまでになってしまったのです。最悪でしたし本当に悲しい思いをしました。

その2年後、父が他界しました。ですから、町が死んだ後すぐ、父も亡くなったのです。まっとうな人生を送るつもりなら、16才になったらすぐに仕事を見つける必要がありました。また、大学とロースクールへ行くための高額な学費も借りる必要がありました。これは公言していることですが、この学費は国の補助利率では借りることができませんでした。当時、所得税に基づいて学生ローンが減免されることはなかったため、数十万ドルの学生ローンを8%の利子で返済しなければなりませんでした。それでも、ローンが組めるだけでありがたかったのです。

そのため、私はクレジットで支払うことを悪いことだと思っている人たちとは違います。さまざまな研究によると、クレジットの利用額が多いほど貧困は少なくなることが分かっています。ツイッターなどでこのような発言をすると、政治に関心のある人から「いやそうじゃない。クレジットの利用額が多いほど借金が増えるのだ」という反応がありますが、これに対して私は次のように返します。「それは意味が分かりませんね。クレジットと借金は同じことでしょう。私が言いたいのは、クレジットを利用すれば、現金がなくて支払えない場合でも欲しいものを手に入れることができるということです。教育費、起業資金、住宅購入資金など、あらゆるものにクレジットが使えます」。

私は、実際、こうしたものすべてにクレジットを利用してきた人間として、他の人も自分でリスクを負うことができるようにすべきだという道徳的で偉そうなエリート主義的な立場は取りません。私は8%の利子というリスクを引き受けた結果、今の人生を手に入れることができました。ですから、そのようなリスクを負うべきではないなどと他の人に伝えることが私の義務だとは思いません。私はクレジットの利用を大いに勧めたいと思っています。クレジット利用額が大きいほど社会は良くなると信じています。フィンテックには、銀行システムからまともなサービスが提供されない人たちに然るべきサービスを提供できる可能性が十分にあります。私は、分散ネットワークによって(金融システムの利用者に対する)こうした差別の一部が解消されると考えています。

カテゴリー:ブロックチェーン
タグ:暗号資産Coinbase金融包摂Spring Labsインタビュー

画像クレジット:Bryce Durbin

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(文:Mary Ann Azevedo、翻訳:Dragonfly)