モバイルアプリの分析企業であるApp Annieは、2019年のモバイルアプリ、ゲームのトップ10に加えて、2010年代のアプリ、ゲームの動向をDecade in Reviewとして発表した。
こには2010年から2019年までの10年間で最も人気があったアプリとゲームがトップ10としてリストアップされている。ダウンロード数の上位をFacebookグループが占めたのは意外ではないだろう。ダウンロード回数のトップはFacebook本体、以下Messenger、WhatsApp、Instagramと4位まで独占した。ちなみにゲームのダウンロード数トップは、インドでの大ヒットのおかけで、Subway Surfersだった。
このレポートの対象はiOSとGoogle Playのデータであり、中国の独自ストアなどサードパーティからのダウンロードは入っていない。しかし世界的なトレンドを把握するには問題ないだろう。
ゲーム以外でこの10年間の最多ダウンロードアプリがFacebookのものだったというだけでなく、Facebooはそれらのアプリ、Facebook、Messenger、WhatsApp、Instagramを現在も運営している。独占の体制の威力をいかんなく示したといえるだろう。一方、Facebookの直後に続く5位にランクインしたのはSnapchatだ。 Facebookが数十億ドルを用意して買収を図ったのはもっともだった。
Skypeが6位、Twitterが10位に入り、コミュニケーションとソーシャルメディアがこの10年のダウンロード数のトップ10のうち7つを占めた。
ゲームを別にすると、ビデオストリーミングと音楽関係のアプリがユーザーの支出のトップ分野となった。1位は Netflixだったが、Pandora Musicが3位、Tencent Videoが4位に入っている。
2019年の売上トップとなったTinderも2位につけたが、この10年のトータル売上のトップはやはりNetflixだった。4位に日本のLINE、これにiQIYI、Spotify、YouTube、HBO NOW、Kwaiが続いた。
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ゲーム分野の売上チャートのトップはSupercellのClash of Clans、3位がCandy Crush Sagaだったがダウンロード数でもランクインしたのはこの2タイトルだけだった。ゲーム売上では日本勢が目立ち、ミクシィのモンスターストライク(2位)、ガンホー・オンライン・エンターテイメントのパズル&ドラゴンズ(4位)、ソニーのFate/Grand Order(5位)だった。
以下、Tencentの王者栄耀(Honour of Kings)、NetEaseの夢幻西遊(Fantasy Westward Journey)、Niantic/任天堂のPokémon GOと続いた。
売上トップ10のタイトルの多くは各年度末のチャートでもトップ10に入っているが、順位は必ずも比例していない。近年人気にかげりが見えるタイトルもある。
例えば、この10年の売上リストでトップのClash of Clansは2019年のチャートでは8位だ。「ゲーム・オブ・スローンズ」のヒットで8位に入っているコンテンツストリーミングのHBO NOWはシリーズが終了したことで2019年のランク入りは逃している。一方ユーザー側のトレンドとしてはTikTok、Likeeのようなショートビデオへのシフトがみられる。これらは2019年のダウンロード数でそれぞれ4位、7位7を占めている。
【Japan編集部追記】ゲームのダウンロード数のチャート画像は記事内にない。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook)
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