Facebook、歪んだ360度写真の修正機能を提供へ

今日(米国時間8/31)カリフォルニア州サンノゼで行われたFacebook主催のカンファレンス、Scaleの席上、同社のコンピューターフォトグラフィーチームは、ユーザーが撮影した360度写真をきれいに修正する研究プロジェクトが完了したことを報告した。チームは多層ニューラルネットワークを用いて360度写真の歪みを認識し、修正してリアルさを再現する。

スマートフォンの水平ツールを使って画像を修正したことがある人もいるだろう。しかし、プロジェクトの一員である研究者のMatt Uyttendaeleは、従来のコンピュータービジョン研究では、この問題を解決するために消失点(平行線が交差するように見える点)を利用して直線を判別していた。

しかしそのアプローチは必ずしも一般的ではない。なぜなら、多くの写真には基準となるべき平行線が十分にないからだ。そこでUyttendaeleのチームは、AlexNetというニューラルネットワークに、回転させた画像の傾き(ロールとティルト)の値を学習させた。結果的にこのデータを十分揃えることがプロジェクト全体で最大のチャレンジだった。

チームは50万枚の画像を集めると、それを人工的に回転させた。こうして360度画像修正のモデルを作るためのデータが揃った。新機能はまだ公開されていないが、修正機能のユーザーへの見せ方を決め、テストが完了すれば数か月後には提供される見込みだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookで360 Photosがスタート―スマートフォンを傾けるだけでパノラマが見られる

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やっとズームイン、ズームアウトを繰り返す必要がなくなる。FacebookはようやくパノラマやVR写真をスマートフォンで表示するための当たり前の方法を採用した。360 Photosと名付けられた機能がiOS、Android、ウェブ、Gear VRでスタートする〔日本版注参照〕。これでパノラマやVR写真の作成にもはずみが付くだろう。

1ワールドトレードセンター・ビルの頂上からニューヨークを見渡したマーク・ザッカーバーグのパノラマはここで見ることができる

iPhone、Samsung Galaxyのパノラマ機能、あるいはリコーThetaなどで撮影した360°アプリの写真を普通の写真と同様に投稿できるようになった。Facebookはこれらの写真を自動的に360 photoに変換する。ユーザーが360 photosの写真を表示するとコンパスのアイコンが表示される。ユーザーはデバイスを傾けるだけで写真を隅々まで眺めることができる。クリックないしタップしてドラグすることももちろん可能だ。Gear VRを持っていれば、上部右側の“View in VR”ボタンを押すとヘッドセット用の画像に切り替わる。ヘッドセットを着用したユーザーは頭を動かして周囲を見回すことができる。

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Facebookでは大勢の有名人やサイトのパブリッシャーが360 photosを利用した写真の公開のために列を作っている。国際宇宙ステーションの内部写真を公開したNASAには10万人ものファンがいる。ポール・マッカートニーNew York Timesのアカウントも要チェックだ。NYTは最高裁判所の知られざる内部を撮影している。

360 Photo Viewing

Facebookのプロダクト・マネージャー、Andy Huangはブログに「Facebookに写真を投稿できるようになったのは10年以上前だが、たちまちユーザーが体験を共有するための主要な方法になった」と書いている。Facebookでは写真同様にビデオ、360°パノラマ、拡張現実が体験共有のための主要なプラットフォームになると信じており、ニュースフィードにそうした機能を採用してきた。将来、Instagramも360°パノラマ写真をサポートするかもしれない。

ユーザー生成コンテンツの投稿先としてFacebookが非常にポピュラーな存在であることはパノラマ写真の共有でも有利に働く。Snapchatでは投稿写真を誰でも見るわけにいかない。Twitterもまだテキスト中心のプラットフォームだという印象が強い。360°パノラマ写真が優れたコンテンツだと認められてFacebookで人気を得るなら、これもまたFacebookを毎日使う理由の一つになるだろう。

Facebook 360 Photos

同時に、 360 Photosは企業やブランドに取っても注目を集めるマーケティング手段となりそうだ。映画のセット、旅行の目的地となる有名スポットなどが360
photosの広告となって登場する日も近い。

Facebookでは、Samsung Gear VRの月間ユーザーが100万人を超えたというニュースと共に360 Photosという新機能を追加することを先月予告していた。ただしその時点では見ることができるパノラマ写真のバリエーションが少なく、有力ソフトメーカーのゲームや映画などに限られていた。

Facebookではこの点に対処すべく、360°サラウンド・カメラを開発し、デザインをオープンソース化し、3万ドルの資金があるプロが自分で最高品質のVRを撮影できるデバイスを作れるようにした。しかし一般ユーザーがFacebook向けのVRコンテンツを作ろうとする場合はFacebook傘下のOculusのRiftとSamsung Gearヘッドセットが依然、主要な手段となるようだ。

〔日本版〕パノラマ写真はデスクトップ、モバイルともウェブ版では表示可能。360 Photoは円形の中に視野を示す扇型のアイコンが表示される。ドラグして周囲を見ると視野を示す扇型も同期して動く。ただし記事翻訳の時点では「傾けてパノラマを見回す」機能は訳者の環境には実装されていなかった。アップデート後に有効となるようだ。 ザッカーバーグの投稿によれば、1ワールドトレードセンターから見渡したニューヨークの写真は、Michael FranzとJonathan D. Woods がTIMEのために撮影したものという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

360 Photosはスマートフォンカメラでニュースフィードにパノラマをアップできる―Gear VRにも対応

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パノラマ写真やビデオのファンも増えてきたが、Facebookでのユーザー体験にはデスクトップであれモバイルであれ、デバイスの中に閉じ込められているという限界があった。そのユーザー体験はニュースフィード上とOculusのアプリを利用したSamsung Gear上で大きく改善されることになる。

これを期にFacebookはGear VRの利用統計を初めて公表した。これによると月間ユーザーは100万の大台に到達した。またユーザーは1日当たり平均25分利用している。このプラットフォームを使おうとしているデベロッパーには心強い数字だ。

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iPhoneやGoogle Photospheresその他 360°パノラマ写真を多く見かけるようになっているが、Facebookの次回のアップデートでは360 Photos機能が追加され、ユーザーは2次元のパノラマ写真を簡単にアップロードできるようになる。Facebook ではデータを処理し、ニュースフィード中の360 Photosで表示できるようにする。通常表示の場合、ユーザーは画面長押しやマウスによるドラグなど視点を移動することができる。 Gear VRを装着している場合は周囲を見回せばよい。

360 PhotosはVRコンテンツを誰でも作れるものにする。通常のパノラマ写真から生成されるのでユーザーは特別のVRカメラを持っている必要がない。iOS 6以降のiPhone、v4.2以降のAndroidならどれでもよい。また360°写真用アプリは無数に存在し、ダウンロード可能だ。事実、多くの人々がこれまでもパノラマ写真を撮影していたが、それをFacebookで見られるようにするのが一苦労だった。

GoogleはAndroid向けにPhoto Sphereシステムを開発し、ユーザーが簡単に 360°パノラマを撮影し、段ボール製のGoogle Cardboardのような簡易なヘッドセットでVR体験ができるようにした。

Facebookでは昨年9月からニュースフィードに 360°パノラマを導入している。しかし360°パノラマを撮影するのはかなり難しく〔800ドルのBubblCamなどの〕高価なハードウェアを必要とした。今後はほとんどのスマートフォンで仮想現実が撮影できることになる。

Gear VRのユーザー、100万の大台

Samsungは6ヶ月前に全世界でGear VRをリリースした。この価格99ドルモバイル用ヘッドセットはFacebook傘下のOculusのVRテクノロジーを利用している。ユーザーは最新の
Galaxyスマートフォンをヘッドセットに装着するだけで仮想現実が楽しめる。今回FacebookはOculusのテクノロジーの利用状況の一端を明らかにした。

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Facebookによれば、先月のGear VRのユーザーは100万人以上だったという。デベロッパーはMinecraftなどのゲームを含む250種類以上のアプリを開発し、多様なVR体験を提供している。

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VRはゲーマー専用のテクノロジーだという偏った考えを打破すべく、ユーザーの80%はGear VRのトップ10ビデオ・アプリのうちの7種類を使って毎日ビデオ・コンテンツを視聴するとFacebookは指摘している。

Gear VRには新しいビデオ番組もやって来る。Felix & Paul StudiosのNomadsシリーズはモンゴルとケニヤの遊牧生活をする人々を描写している。Discovery Channelはアラスカ沖でのカニ漁をテーマにしたヒット番組、『ベーリング海の一攫千金(Deadliest Catch)』のVR化を準備している。

Oculus自身もGear VRのOculus Homeをアップデートし、最新のコンテンツが探しやすくなるなど使い勝手が改善される。Oculus Mobileアプリには「最新のコンテンツ(What’s New)」セクションが設けられ、新しくアップされたコンテンツがハイライトされる。新しいVR体験を待っている人々には朗報だ。

The new Oculus Home design

新しいOculus Homeデザイン

Oculus RiftのようなハイエンドのVRは大きな話題になっているものの、VRをメインストリームにするのはGear VRのような手軽なモバイル・デバイスだ。しかしVRの人気を盛り上げるためには、優れたコンテンツが大量に必要だ。こちらにFacebookの2016年のトップ360°ビデオがリストされているが、ユーザーはVRコンツの数が少ないことに苛立っている。あるユーザーは「〔優れたコンテンツは〕もう全部見てしまったので最近はVRを使う時間が減っている」と私に語った。

Facebookのオープンソースの360サラウンドVRカメラなどはプロ志向のアイテムだったが、新しい360 photo機能はもっと一般向けだ。iOS、AndroidデバイスでFacebookを使っている数多くのユーザーがコンテンツをアップロードするようになればVRヘッドセットに手を伸ばす機会も増えることになるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+