10月にソーシャル・バーチャルリアリティーのスタートアップをMicrosoftに売却したAltspaceVRの共同ファウンダー、Eric Romoが、ライバルとなるFacebookのソーシャルVRチームにプロダクトディレクターとして加わる。Romoは「VRがコミュニティーのつながりにどう役立つかを探求する」と言っている。
「これはやさしい決断ではなかったが、チームはMicrosoftのMixed realityエコシステムの一部として、バーチャルコミュニケーションを推進する良い位置にいると確信して私はAltspaceVRを離れた」とRomoはFacebookに書いた。
Romoが参加するのは、チャットと協業のためのソーシャル・バーチャルリアリティー・アプリであるFacebook Spacesを開発したチームだ。これは、日々のニュースフィードをスクロールして出てくるものではないが、Facebookはこのプラットフォームを使って、ソーシャルメディアがどうやって3D空間に進出できるかを探ろうとしている。
FacebookとOculusは密接に協力してバーチャルリアリティープロジェクトを進めている、これまで両社のソーシャル面の取組みはやや分かれていた。OculusのAvatarsシステムはRiftのゲームユーザー向けに作られているのに対してFacebookのSpacesはプラットフォーム無依存で、同社のVR推進「10年ビジョン」のための探求的ソーシャルツールとして作られている。
AltspaceVRは、ここ数年注目されているソーシャルVRスタートアップのひとつで、Romoのビジョンが最大限生かされている。前CEOの今回の行動は、Microsoftへの売却が表面化したときにはすでに予定されていたのだろう。ともあれ彼がFacebookに入ったことは、ソーシャルメディアの巨人がVR分野に賭ける力の大きさを強調するものだ。
AltSpaceVRが身売りせざるを得なかった理由のひとつは、この分野のユーザーの少なさゆえ投資が困難になってきたことにあるが、FacebookのVRに賭ける情熱は鈍る気配がない。同社はすでに数十億ドルをこの分野に投じており、さらに投資する構えだ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )