Android Studioが折り畳みスマホ用エミュレータを搭載、機械学習プラットフォームTensorFlow Liteのサポートも強化

Google(グーグル)は米国時間10月12日、Androidアプリの統合開発環境(IDE)であるAndroid Studioのバージョン4.1の安定版をリリースした。いつものことだが、Android Studioはバージョン番号が少し上がっただけではアップデートの効果は十分ではないが、バージョン4.1では新機能や改良された機能が数多く含まれており、Android開発者にとっては開発が少し楽になるはずだ。また、このリリースサイクルで2370件ものバグを修正し、275件の公開問題を解決した。

画像クレジット:Google

本日のリリースのハイライトは、新しいデータベースインスペクタと、開発者がTensorFlow LiteモデルをAndroidに導入可能にすることで、オンデバイスでの機械学習のサポートを強化した点、Android Studioの中でAndroidエミュレータを実行できるようになった点、エミュレータで折り畳み式のスマートフォン用アプリをテストできるようになった点だ。これに加えて同社は、さまざまな変更点についても説明している。

おそらく開発者の生産性を向上させる機能としては、Android StudioでAndroidエミュレータを実行できる点だろう。これは今夏に発表済みで大きな驚きではないが、アプリのテストのために異なるウィンドウやツールの間を行ったり来たりする必要がなくなるので、開発者にとってはうれしいアップデートだ。

テストといえばもう1つある。Androidエミュレータでの折り畳み式デバイスのサポートだ。こちらはまだニッチな市場だが、より多くの開発者がこれらのデバイスを実際にサポートするアプリを提供しやすくすることを目指している。

画像クレジット:Google

さらには、Android StudioのTensorFlow Liteモデルのサポートが改善され、開発者は機械学習モデルをアプリに導入できるようになった。

そのほかのアップデートとしては、グーグルのMaterial Design Componentsに準拠する新規プロジェクトダイアログのテンプレート搭載、Daggerナビゲーションのサポート、システムトレースUIの改善、アプリのパフォーマンスとメモリ使用量の最適化に役立つ新プロファイラなどがある。¥。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Google、Android、Android Studio

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Android Studioはいつまでこの体たらくを続けるのか?

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年に2回程度、私はちょっとしたAndroid開発をすることが必要なプロジェクトに関わっている。そこで、年に2回程度Googleのいわゆる統合開発環境であるAndroid Studioを、祈るような気持ちで立ち上げる。…そして年に2回、それがいまだにエレガントで直感的なRube Goldberg機械(複雑怪奇な仕掛けでちょっとしたことを行うだけの機械)であることに気がついて、苦い失望に顔をしかめるのだ。

私が特定のOSに肩入れしているわけではないことは急いで付け加えておきたい、というより私はどちらかといえばGoogle贔屓なのだ。これまでの私のスマートフォンは全てAndroidだった。最初にHTC Magicを買った2009年以来、私は職業としても趣味としてもAndroidアプリを書き続けて来た。その後もAndroidが続き、Galaxy S2、Nexus 4、Moto X、そしてピカピカのPixelを手にしている。

しかし私は、iOSやtvOSのアプリ書いている。そしてAppleのソフトウェアに対する覇権的態度は嫌っているものの、AppleのIDEであるXcodeを立ち上げると、少しほっとした気持ちになるのだ。それは高速で滑らかに動く。そして、それがあまり上手く動作しないときでも、足手まといになることは滅多にない 、だがAndroid Studioの場合、足手まといになることが基本機能なのだ。

例えば、私はそのビジュアルツールを利用して、スクリーン上に要素を本当に上手くレイアウトできた試しがない。もちろんそれが理論的に可能であることは知っている。しかし試す度に強度のフラストレーションに襲われて、結局XMLでレイアウトを直接書くことになるのだ。これが私1人だけの問題ではないことは確かだ。逆にXcodeでは、自由奔放に楽しく、ドラッグアンドドロップをするだけだ。

最初の状態ではAndroid Studioは自動的にJavaクラスをロードしていない。これを行うためには、不可解な迷路の中に埋め込まれたメニューに辿り着かなければならない。最初の状態では、Android Studioは、おそらく私が必要とする無数のサポートライブラリをどのようにロードすべきかを教えてくれないし、Androidエミュレーター(いまだに耐え難いほど遅い)をどのように実行すれば良いかも教えてくれない。この両者への秘密の扉は、信じようが信じまいが、”Tools”メニューの中の”Android”サブメニューの中に埋め込まれている。このことについて、少し考えてみよう。何故GoogleのフラッグシップAndroid開発ツールに、”Tools/Android”メニューがあるのだろうか?全部がAndroidツールではないのか?これらの重要な要素がメニューである必要があるのか?

…問題の1つは、もちろん、Android Studioがゼロから作られたものではないということだ。それは今やもう年老いたJava IDEであるIntelliJ IDEAプラットフォームに基づいている…まあそれでお分かりだろう。15歳という年齢を感じさせるソフトウェアだし、それはAndroid開発のために作られたというよりも、対応させたということが明らかなものなのだ(”Tools/Android”を思い出してみよう)。そして、もちろんそれはJavaで書かれていて、マルチプラットフォームで動作する…しかし動作は遅い。

Androidのエコシステム自身が、さまざまなライブラリとSDKの、目まいがするような過剰なバージョンへと断片化し、扱いにくくかつ複雑であることは事実だ。例えば、ビルドツールのGradleが開発者泣かせということは有名な話だ(とはいえビルドそのものは難しい。Appleのビルドツールも開発者の手をがっちりと掴んでいてはくれない)。しかし、良く設計されたIDEは、少なくともこの苦痛を緩和できる。Android Studioがマルチプラットフォームでなければならないのに対して、Xcodeは1つのOSだけで走れば良いというのは真実だ。しかし、他でもないGoogleは、マルチプラットフォーム上でネイティブコードをサポートできるリソースを持っている筈だ。

巨大怪物のGoogleが、10億台以上で使われているそのモバイルプラットフォーム向けのフラッグシップ開発環境を、これほどまでに遅く、ツギハギだらけで醜いもののままにしていることは本当に驚異的だ。負の効果は測り知れない。iOSの開発をより早くより効率的にしているものの理由の1つが、良いツールが提供されていることだ。両方のエコシステムに慣れた開発者たちは、AndroidよりもiOSの方を好む。なぜならそちらの方が遥かに使いやすいからだ。そのため私たちはスマートフォンソフトウェアとしてiOSを優先することになり、Androidは二の次になってしまうのだ。AndroidアプリはiOSプリよりも大きくなりがちなことで有名だ、それなのにIDEがそれに対処できないということは信じがたい。

まあ身勝手な話だが、仮にGoogleのIDEが優れていた場合には、Appleに対して改善を迫るとは思う。Xcodeは完璧からは程遠い。クラッシュもすれば、ハングアップもする。しかしそうした欠陥があるとしても、比較するまでもなく、iOSの開発はAndroidの開発よりも遥かに苦痛が少ないものだ。(まあ、それもデプロイしようとするまでの話だが。そこから先はAndroidには苦労がない。Appleの「改善はされたもののしばしば不可解な」、ビルド、署名、アップロード、提出、そしてベータ版ビルドですら承認を待たされるプロセスは、iOS開発者に深い恨みと怒りを引き起こすものだと知っている)。

しかし最近、半ば疑いながらの期待ではあるが、真のライバルが初めて現れてきたようだ。このことは、最近Microsoftによって買収されたXamarinのおかげで、.NETプログラマーたちにとっては既に知られていたことだ。Xamarinを使えば.NETを用いてAndroidとiOSに対してネイティブアプリを作成することが可能になる。しかし最近ではFacebookのRact Nativeが、(あまり沢山の)ネイティブコードを書くことなしに、クロスプラットフォームネイティブコードを書くための現実的なソリューションとなりつつある。すなわちAndroid StudioもXcodeも利用する必要がないのだ。

私はAppleとGoogleの開発環境が消え去ってしまうと言っているわけではない。しかしAppleとGoogleのデファクトで塞がれた道を、誰かが少なくとも押し退けようと努力しているのを見ることができることは良いことだ。彼らは、特に後者は、競争の欠如によって自己満足的に成長してきた。彼らがReactに、どのように対応(react)するかを見守ろう。

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(翻訳:Sako)

Google、大幅に高速化したAndroid Studioをリリース

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Googleが、開発環境であるAndroid Studioの新版をアナウンスした。いろいろとアップデートが施されているが、とくにうれしいのは大幅なスピードアップがなされていることだろう。マウンテンビューで行われたデベロッパー・カンファレンスにてアナウンスされたものだ。

Googleのような企業にとって、開発環境を快適なものにしていくのは非常に大切なことだ。開発環境が整っていてこそ、Androidアプリケーションの開発者も増えるわけだ。優れたアプリケーションがAndroid版で先行してリリースされれば、アプリケーションストア同士の競争の中で優位に立つこともできる。そうなれば、iPhoneやiPadではなく、Androidを選ぶ人も増える可能性があるわけだ。ようするに、どちらの環境によりよいアプリケーションが存在するのかということが、とても大切なわけだ。

アップデートされた内容をみてみよう。

  • エミュレーターの速度が、Android Studio 2.1と比較して3倍になった。エミュレーターを使ってアプリケーションのチューニングを行なっていた人にとっては、速度面での不満が大きかった。そうした人にとって、まちがいなく朗報だ。
  • ビルド速度が高速化した。ビルドを行なっているときは、コードを書き加えたり、新機能を追加したりなどということはできないわけで、ほぼ無駄な時間となっていた。これが改善されたわけだ。
  • 「Test Recording」の機能が追加された。これは開発者がアプリケーションをチェックするのと同時に、自動的にテストレポートを生成してくれる機能だ。過去のバージョンで動作していたはずの部分がおかしくなったような場合、より迅速に原因を確認することができるようになる。
  • さまざまな機能追加を行った、新しいレイアウトデザイナーが搭載された。開発者が考える通りのエクスペリエンスを提供することが容易となる。
  • 当然ながら、Android Nをサポートしている。

新機能というよりも改善ポイントが多く、目新しさの面では物足りなく感じる人もいるかもしれない。しかしこうしたパフォーマンス改善などによってこそ、開発者たちがAndroid Studioを使い続けてくれることになるわけだ。ちなみに、現在Google Playに登録されているアプリケーションのうちの92%は、Android Studioで開発されているのだそうだ。

新しいAndroid Studioのベータ版は、本日から利用可能となっている。

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(翻訳:Maeda, H

Googleが提供するIDE Android Studioとアプリ展開に便利なデベロッパコンソール

Android Studio IDE

今年のGoogle I/Oデベロッパカンファレンスでは、アプリデベロッパのための一連のツールも発表された。その中には、Android Studioと呼ばれる新しいデベロッパスイートもある。それは、IntelliJ IDEA〔の無料版Community Edition〕をベースとするIDEだ。

この発表はカンファレンスの会場でも高い関心を喚び、ステージ上にスクリーンショットが映し出されるたびに“オォ!”とか“アァ!”という喚声が上がった。

このツールにはAndroid開発のためのいろいろなオプションが盛られていて、開発過程を迅速化し、生産性を高める。たとえば“ライブレイアウト”機能は、コードをエディットしているときリアルタイムでそのアプリの画面を表示する。

画面のサイズとレイアウトは、3.7インチの携帯電話や10インチのタブレットなど、さまざまに変えられる。これはアプリの国際化のために便利であり、アプリを実機にインストールしなくてもルックスが細部まで分かる。

Googleは、Android Studioに関しては今後の“ビッグプラン”がある、と言っている〔現状はプレビューバージョン〕。

デベロッパコンソールと段階的展開

Studioの発表のあとには、デベロッパがアプリをベータテスターたちの手に渡すときの便利機能が紹介された。その過程は、これまでは少々厄介だったが、これからは専用のコンソールからベータユーザたちとアプリの段階的展開過程の両方を管理できる。

GoogleのプロダクトマネージャEllie Powersがこの新機能を共有し、Googleとしての収益化の方法についても述べた。上図のように、デベロッパコンソールには最適化チップやアプリ多国語化のための翻訳の支援なども含まれる。たとえばロシア語をセレクトするなど、翻訳機能とその結果の利用も、コンソール上でできるし、またGoogle翻訳以外のプロの翻訳サービスベンダも紹介される。

アプリのプロモートキャンペーン機能(有料)を利用すると、そのアプリをダウンロード〜インストールした個々のユーザを追跡でき、インストール後の利用状況も分かる。利用状況の数値も、コンソールに表示される。

●Android Studio Googleオフィシャルページ
●Android Studio試用記(Eclipseよりも良い、と)
●Android Studio Windows 7上のインストール(環境変数JAVA_HOME or JDK_HOMEの設定など)

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))