5万800円の2 in 1タイプChromebook「ASUS Detachable CM3」発売、ペンも収納可能

5万800円の2 in 1タイプChromebook「ASUS Detachable CM3」発売、ペンも収納可能

ASUS

ASUSは3月17日、キーボードが着脱する2-in-1スタイルのChromebook、「ASUS Chromebook Derachable CM3」を発売しました。価格はストレージが128GBの一般販売モデルが5万800円(税込)。64GBの教育・法人向けモデルは4万4980円(税込)で4月中旬の発売を予定しています。

キーボードのほか、背面のスタンドも着脱式になっており、すべて外せば10.5インチのタブレットとして利用可能。LenovoのIdeaPad Duetと同様の作りです。

マグネット着脱式の背面スタンド(フレックスアングルスタンドカバー)は、スタンドの出し方を変えることで縦置き、横置きのどちらにも対応します。

5万800円の2 in 1タイプChromebook「ASUS Detachable CM3」発売、ペンも収納可能

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キーボードは、Surfaceと同じく折曲げにより角度が付けられるタイプです。キーピッチは17.5mm、ストロークは1.5mm。なお、日本販売モデルは日本語キーボードとなります。

5万800円の2 in 1タイプChromebook「ASUS Detachable CM3」発売、ペンも収納可能

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また、4096段階の筆圧検知に対応するスタイラスペンASUS USI Penに対応しており、ペンは本体に収納可能です。収納する都合上、一般的なペンと比べると細く持ちにくい可能性もありますが、使いたいときにペンを探さなくて済むのは、大きなメリットでしょう。

5万800円の2 in 1タイプChromebook「ASUS Detachable CM3」発売、ペンも収納可能

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また、Chromebook Detachable CM3は、日本市場で流通するChromebookとしては初めて「ゼロタッチ登録」に対応します。これは、企業や学校などでセットアップする際に、僅かな操作だけで組織向けの必要な設定やアプリが適用される機能です。

このほか、主な仕様としては、ディスプレイが10.5インチ TFT液晶で解像度は1920×1200(16:10)。CPUはMediaTek MT8183 (2.0GHz オクタコア)。RAM4GB、ストレージは128GB(教育・法人向けは64GB)。バッテリー駆動時間は単体で約12.3時間、キーボード接続時には約12時間。

インターフェースは、USB Type-C(USB 2.0)が1ポートと3.5mmジャックで、データ転送や給電もこのUSBポートで行います。外部への映像出力も可能ではあるものの、最大でも1440×900と解像度は低めです。

カメラは、アウトカメラが800万画素、インカメラが192万画素。1W x 2のステレオスピーカーとマイクも搭載しており、ビデオチャットを利用可能です。なお、無線関連は、IEEE802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz)とBluetooth 4.2に対応します。

サイズは255.44 x 167.2 x 79mmで重さは約506g。キーボードとスタンドカバーを装着すると約915gで、MIL規格に準拠した高い堅牢性も備えます。

発売を記念した数量限定1万8000円オフのキャンペーンも実施中。

(Source:ASUSEngadget日本版より転載)

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ASUSがゲーミングスマホ「ROG Phone 5」発表、Snapdragon 888 5G搭載で18GBメモリーモデルも

ASUSがゲーミングスマホ「ROG Phone 5」発表、Snapdragon 888 5G搭載で18GBメモリーモデルも

ASUSは3月10日、ゲーミングスマホ「ROG Phone 5」シリーズを海外発表しました。

「ROG Phone 5」シリーズはメモリーやストレージ、カラーリングが違う3つのバージョンをラインアップ。「ROG Phone 5 Ultimate」は世界で初めて18GBのLPDDR5 RAMを採用したスマートフォンです。

ROG Phone 5(Phantom Black、Storm White)

  • RAM 8GB・ROM 128GBモデル 799ユーロ(約10万3000円)
  • RAM 12GB・ROM 256GBモデル 899ユーロ(約11万6000円)
  • RAM 16GB・ROM 256GBモデル 999ユーロ(約12万9000円)

ROG Phone 5 Pro(Phantom Black)

  • RAM 16GB・ROM 512GBモデル 1199ユーロ(約15万4000円)

ROG Phone 5 Ultimate(Storm White)

  • RAM 18GB・ROM 512GBモデル 1299ユーロ(約16万7000円)

(仕様は海外発表による。国内版では異なる可能性があります)

最近のゲーミング端末で増えつつある白色のカラバリ「Storm White」

とことんハイエンド仕様

ASUSがゲーミングスマホ「ROG Phone 5」発表、Snapdragon 888 5G搭載で18GBメモリーモデルも

プロセッサーにはQualcommのハイエンドモデルSnapdragon 888 5Gを搭載。内覧会時に発表されたAnTuTuスコアでは742776を達成していました。

ASUSがゲーミングスマホ「ROG Phone 5」発表、Snapdragon 888 5G搭載で18GBメモリーモデルも

パフォーマンス維持のためにCPUを中央に配置してバッテリーを両端に配置。CPUの熱を本体の隅々まで伝えて熱効率を高めるとしています

ASUSがゲーミングスマホ「ROG Phone 5」発表、Snapdragon 888 5G搭載で18GBメモリーモデルも

同梱の冷却システム「AeroActive Cooler 5」を装着することで本体の熱を排出をサポートし、CPUが搭載されている箇所を10℃低下させます

ASUSがゲーミングスマホ「ROG Phone 5」発表、Snapdragon 888 5G搭載で18GBメモリーモデルも

サムスン製6.78型AMOLEDディスプレイを採用。リフレッシュレートは144Hz / 1msで、タッチサンプリングレートは300Hzを実現しています。

前モデル「ROG Phone 3」では排除されてしまったイヤホンジャックの端子が復活

前モデル「ROG Phone 3」では排除されてしまったイヤホンジャックの端子が復活

バッテリー容量は6000mAhで、新しいソフトウェアによる最適化と省電力メカニズムを採用しています。アクティブでないアプリを制限することで、最大67%の省電力も可能とのことです。同梱のHyperChargeアダプタは65Wで急速充電が可能です。

カメラ機能も妥協ありません。リアカメラは64MP (Main camera Sony IMX686) + 13 MP (125° ultrawide-angle lens) + 5 MP (Macro)、フロントカメラは24MPとなっています。

ゲーム体験のアップデート

ASUSがゲーミングスマホ「ROG Phone 5」発表、Snapdragon 888 5G搭載で18GBメモリーモデルも

本体のタッチセンサーにシューター系タイトルなどの射撃ボタンを割り当てることができ、コンシューマー機などのコントローラーと似たポジションでの操作ができる「AirTrigger 5コントロールシステム」機能を搭載。

10種類のモーションコントロールも追加されました。レースゲームでは本体をを回転させてハンドルを切ったり、本体を手前に引いてブレーキをかけたりできます。

「AeroActive Cooler 5」装着時

「AeroActive Cooler 5」装着時

外付けの冷却システム「AeroActive Cooler 5」には2つの物理ボタンが追加され、「ROG Phone 5 Pro」と「ROG Phone 5 Ultimate」はコンシューマ機のコントローラーのL2/R2トリガーにあたる箇所に背面タッチセンサーを搭載しました。

ASUSがゲーミングスマホ「ROG Phone 5」発表、Snapdragon 888 5G搭載で18GBメモリーモデルも

ライティングは「ROG Phone 5 Ultimate」と「ROG Phone 5 Pro」では背面に「ROG Vision」を搭載。着信や通知などを表示可能で、ユーザーごとにカスタマイズしたアニメーションも作成できます。

ASUSがゲーミングスマホ「ROG Phone 5」発表、Snapdragon 888 5G搭載で18GBメモリーモデルも

この機能だけで欲しいという方も多いのでは?

ASUSがゲーミングスマホ「ROG Phone 5」発表、Snapdragon 888 5G搭載で18GBメモリーモデルも
ゲーム操作がより快適になるゲーミングイヤホン「ROG Cetra II」と、45時間駆動可能なワイヤレスヘッドセット「ROG strix go BT」が発表されました。

ASUSがゲーミングスマホ「ROG Phone 5」発表、Snapdragon 888 5G搭載で18GBメモリーモデルも

すでに発売されているゲームパッド「ROG Kunai 3 Gamepad」「Kunai Gamepad II」は一部互換がありますが、ディスプレイに出力できる「Mobile Desktop Dock」には対応しません。

Engadget日本版より転載)

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4K有機EL&Thunderbolt 4採用、13.3型2in1「ZenBook Flip S UX371EA」

4K有機EL&Thunderbolt 4採用、13.3型2in1「ZenBook Flip S UX371EA」レビュー

ASUS JAPANの「ZenBook Flip S UX371EA」は、軽量薄型で高級感あふれるデザインを採用したプレミアムクラスの2in1ノートPCだ。CPUには最新のインテル第11世代Coreプロセッサーを採用し、従来にはない高いパフォーマンスを実現している。加えて堅牢性やモバイル性能に優れている点も魅力。いまもっとも注目されているモバイル2in1だ。

ASUS JAPANの13.3インチ2in1ノートPC「ZenBook Flip S UX371EA」。インテルの第11世代Coreプロセッサーを搭載。直販価格はCore i5-1135G7搭載の下位モデルが税別12万2545円から、Core i7-1165G7搭載の4K OLEDモデルは税別21万8000円から

ASUS JAPANの13.3インチ2in1ノートPC「ZenBook Flip S UX371EA」。インテルの第11世代Coreプロセッサーを搭載。直販価格はCore i5-1135G7搭載の下位モデルが税別12万2545円から、Core i7-1165G7搭載の4K OLEDモデルは税別21万8000円から

ラグジュアリー感と高い堅牢性を両立させた本体デザイン

ZenBook Flip S UX371EAを手にしてまず驚くのが、繊細かつ洗練されたデザインだ。本体のフットプリントは幅305×奥行き211mmで、A4サイズよりもわずかに大きいながらも13.3インチの2in1としては非常に小さい。厚さは13.9mmと薄く重量も1.22kgと軽量で、見た目も手にした印象も軽やかだ。さらに本体カラーのブラックとカッパーの組み合わせは高級感抜群。細部までこだわり抜いた仕上げにより、まるで高級文具のようなラグジュアリー感を漂わせている。

繊細な見た目とは裏腹に、高い堅牢性を誇る点も見逃せない。米国国防省制定のMIL-STD 810H準拠で、ミリタリーグレードの耐久性を実現。シャーシには剛性に優れるアルミ素材を採用しており、本体の両端に力を加えてもねじれや歪みは感じられなかった。持ち歩く機会やディスプレイの開閉が多いモバイル2in1では、極めて重要なポイントだ。

本体カラーはジェードブラック。実際の色合いはわずかに青みを帯びながらも、ややくすんだ黒という感じ

本体カラーはジェードブラック。実際の色合いはわずかに青みを帯びながらも、ややくすんだ黒という感じ

天板にはレッドカッパーのロゴを配置。ロゴを中心とした同心円状のヘアライン加工が施されており、光の当たり方によってハイライトの向きが変化する様子が趣深い

天板にはレッドカッパーのロゴを配置。ロゴを中心とした同心円状のヘアライン加工が施されており、光の当たり方によってハイライトの向きが変化する様子が趣深い

エッジ部分はレッドカッパー。ダイヤモンドカット加工によるきらめきが高級感を演出

エッジ部分はレッドカッパー。ダイヤモンドカット加工によるきらめきが高級感を演出

パームレストもアルミ製。キートップの文字が大きく、さらにパームレストに貼られたシールやバッジによりゴチャついた印象を受ける

パームレストもアルミ製。キートップの文字が大きく、さらにパームレストに貼られたシールやバッジによりゴチャついた印象を受ける

ベゼル幅は左右5.4mmで上部9.7mm、下部20.1mm。左右は細いが、下部がやや太い。おそらくディスプレイ回転時の強度を確保するためだろう

ベゼル幅は左右5.4mmで上部9.7mm、下部20.1mm。左右は細いが、下部がやや太い。おそらくディスプレイ回転時の強度を確保するためだろう

高さは公称値で13.9mm、実測で14.7mm。ゴム足を含めた設置時の高さは15.7mm。非常にスリムだ

高さは公称値で13.9mm、実測で14.7mm。ゴム足を含めた設置時の高さは15.7mm。非常にスリムだ

重量は4K OLED(有機EL)モデルで約1.22kg、フルHDモデルで約1.25kg。4K OLED搭載の試用機では実測1.215kgだった。電源アダプターを含めれば1.429kg

重量は4K OLED(有機EL)モデルで約1.22kg、フルHDモデルで約1.25kg。4K OLED搭載の試用機では実測1.215kgだった。電源アダプターを含めれば1.429kg

見た目はスリムかつコンパクト。どちらかといえば一見華奢な印象なのだが、実はMIL-STD 810H準拠の高い堅牢性を確保している

見た目はスリムかつコンパクト。どちらかといえば一見華奢な印象なのだが、実はMIL-STD 810H準拠の高い堅牢性を確保している

4K OLEDディスプレイは非常に高精細かつ鮮やか

ディスプレイは13.3インチで、解像度は3940×2160ピクセルの4Kまたは1920×1080ピクセルのフルHDだ。4Kパネルはコントラストの高いOLEDで映像は非常に明るく、しかも目を見張るほど鮮やか。DCI-P3 100%の広色域に対応しており、一般的なNTSC 72%/sRGB 100%のディスプレイよりも赤みが強くより自然な色合いに感じる。かつ4Kの映像はとても高精細で、細部のディティールまで潰れることなくハッキリと映し出されていた。普段使いはもちろんのこと、クリエイティブな用途にも十分活用できるクオリティーだ。

画面サイズは13.3インチ。4K OLEDモデルは文字のドット感がまったくなく、印刷物のようになめらかに映し出される

画面サイズは13.3インチ。4K OLEDモデルは文字のドット感がまったくなく、印刷物のようになめらかに映し出される

映像は高精細かつ色鮮やか。ハイエンドクラスのノートPCでも赤みが弱いことが多いのだが、OLEDモデルは色のバランスがよく映像のクオリティーが非常に高い

映像は高精細かつ色鮮やか。ハイエンドクラスのノートPCでも赤みが弱いことが多いのだが、OLEDモデルは色のバランスがよく映像のクオリティーが非常に高い

付属のペンは4096段階の筆圧感知に対応。ツルツルとした抵抗の少ない描き心地で、レスポンスは良好

付属のペンは4096段階の筆圧感知に対応。ツルツルとした抵抗の少ない描き心地で、レスポンスは良好

キーボードは十分なサイズとストロークだが、やや変則的

キーボードはテンキーなしの日本語配列。キーピッチは公称値で19.05mmとサイズ的には十分なように感じるが、これは横のキーピッチのサイズだ。縦のキーピッチは実測16.9mmほどで、実際にはかなり横長に作られている。そのため上下の指の動きがやや窮屈で、慣れないうちはタイプミスがあるかもしれない。また右端に特殊キーが縦に並んでいる点も、標準的な配列にはない仕様だ。

キーボードはテンキーなしの日本語配列でバックライト対応

キーボードはテンキーなしの日本語配列でバックライト対応

キーストロークは1.35mmとやや浅めながらも、薄型ノートPCとしてはしっかり確保されている。キートップは0.1mmへこんでおり、タイプ時に指にフィットしやすい作りだ。ただし入力時にスイッチに微妙な軸のブレを感じる。クリック感は軽めだが、手応えはハッキリと感じられた。タイプ感については総合的には標準的な仕上がりで、配列やキーの作りの部分で工夫は感じられるものの、プレミアム感に乏しい仕上がりだ。

キーが横長で上下の指の動きがやや窮屈に感じる。キートップは指にフィットしやすいシリンドリカル形状だが、キートップの文字が大きく全体的に雑然とした印象だ

キーが横長で上下の指の動きがやや窮屈に感じる。キートップは指にフィットしやすいシリンドリカル形状だが、キートップの文字が大きく全体的に雑然とした印象だ

右端に縦に並ぶ特殊キー。スペースを最大限に利用する「エッジ to エッジキーボード」という触れ込みだが、キーボードの標準仕様であるJIS/OADG配列にはない部分なので、個人的には違和感がある

右端に縦に並ぶ特殊キー。スペースを最大限に利用する「エッジ to エッジキーボード」という触れ込みだが、キーボードの標準仕様であるJIS/OADG配列にはない部分なので、個人的には違和感がある

タイプ音は比較的静かだが、底面部のすき間で反響するため低音域が響きやすい。軽いタッチで入力する人向きだ

タイプ音は比較的静かだが、底面部のすき間で反響するため低音域が響きやすい。軽いタッチで入力する人向きだ

タッチ部分の右上を長押しすると、テンキーとして数値入力が可能なNumber Pad。一般的なテンキーの配列と異なるが、慣れれば便利に使えるだろう

タッチ部分の右上を長押しすると、テンキーとして数値入力が可能なNumber Pad。一般的なテンキーの配列と異なるが、慣れれば便利に使えるだろう

インターフェースに最新のThunderbolt 4を2ポート用意

周辺機器接続用のインターフェース類は多くはない。ただ、持ち運びの多いモバイルノートPCであることを考えれば、妥当な構成だ。最近は多機能なType-Cドックが増えてきているので、自宅や職場で使うなら拡張性の高いドックを用意しておきたい。

特徴的なのは、Thunderbolt 3の上位互換規格であるThunderbolt 4を2ポート用意している点だ。4K×2画面または8K 1画面の映像出力に対応しているほか、従来規格に比べて機能面も拡張されている。今後Thunderbolt 4対応のドッキングステーションや対応機器が充実すれば、より便利に使えるようになるはずだ。

左側面にはHDMIとThunderbolt 4(Type-C兼用)×2

左側面にはHDMIとThunderbolt 4(Type-C兼用)×2

右側面は電源ボタンとUSB3.2 Gen1。対応機器が多いフルサイズのUSB端子があるのはなにかとありがたい

右側面は電源ボタンとUSB3.2 Gen1。対応機器が多いフルサイズのUSB端子があるのはなにかとありがたい

ディスプレイ上部には92万画素のウェブカメラと、顔認証用のIRカメラを配置

ディスプレイ上部には92万画素のウェブカメラと、顔認証用のIRカメラを配置

付属のUSBイーサネットアダプター

付属のUSBイーサネットアダプター

USB Type-Cオーディオジャックアダプターはハイレゾ機器に対応

USB Type-Cオーディオジャックアダプターはハイレゾ機器に対応

専用スリーブケースも付属

進化したIris Xe Graphicsでグラフィックス性能が大きく向上

ZenBook Flip S UX371EAではCPUとして、インテル第11世代のCore i5-1135G7またはCore i7-1165G7が使われている。前世代のCPUに比べてクロックが上がったことでパフォーマンスアップも期待できるが、最大の特徴は進化した内蔵グラフィックス(iGPU)であるIris Xe Graphicsが使われている点だ。ゲームやクリエイター向けソフトでの効果を期待したい。

標準収録ユーティリティ「MyASUS」の「ファンモード」でパフォーマンスの調整を行なえるが、今回は標準時のパフォーマンスを計測するためにあえて調整は行なわず、「スタンダードモード」のままでテストを行なっている

標準収録ユーティリティ「MyASUS」の「ファンモード」でパフォーマンスの調整を行なえるが、今回は標準時のパフォーマンスを計測するためにあえて調整は行なわず、「スタンダードモード」のままでテストを行なっている

熱を抑えながらもしっかり使えるパフォーマンスを発揮

CPU性能を計測するCINEBENCH R20から。マルチコア性能については前世代のCore i7-1065H7と変わらない結果だったが、これは本体の熱対策やパフォーマンス調整が影響しているのかもしれない。同じCPUを搭載したほかの機種ではスコアが「2000」を超えているので、ZenBook Flip S UX371EA固有の仕様だろう。とは言えこれだけ薄型コンパクトでありながら、しっかりと使えるパフォーマンスを確保している点は評価したい。

CPUの処理性能を計測する「CINEBENCH R20」の結果

CPUの処理性能を計測する「CINEBENCH R20」の結果

スタンダード/モバイルノートPC向けCPUとの性能比較

スタンダード/モバイルノートPC向けCPUとの性能比較

グラフィックス性能はRyzenや非ゲーム系dGPUを超える

グラフィックス機能としては、CPU内蔵のIris Xe Graphicsが使われる。内蔵タイプのためパフォーマンスは高くないと思いきや、3Dグラフィックス性能を計測するベンチマークテストでは、旧世代のゲーム用専用グラフィックス(dGPU)であるGeForce GTX 1050に迫る結果となった。非ゲーム用dGPUであるGeForce MX250や、第3世代Ryzenモバイル内蔵のRadeon Graphicsを大きく上回っているのは正直なところ驚きだ。これだけのパフォーマンスを発揮できるのであれば、ちょっとしたゲームやクリエイティブな用途にも活用できるに違いない。

3Dグラフィックス性能を計測する「3DMark Fire Strike Graphics score」の結果

3Dグラフィックス性能を計測する「3DMark Fire Strike Graphics score」の結果

スタンダード/モバイルノートPC向けGPUとの性能比較

スタンダード/モバイルノートPC向けGPUとの性能比較

処理がごく軽めの「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.4k」では、フルHDの最高画質で「とても快適」

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処理の重さとしては中量級の「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」では「快適」との評価だが、平均31FPSでシーンによってはかなりカクつくだろう

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1TB SSDのアクセス速度計測結果。試用機ではWDのSN730が使われていた。速度も容量も十分だ

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こだわりの仕上がりで満足感の高いプレミアムな2in1ノートPC

ZenBook Flip S UX371EAの価格はCore i5-1135G7搭載の下位モデルで税別12万2545円、Core i7-1165G7搭載の4K OLEDモデルで税別21万8000円(いずれも直販価格)。決して安くはなくどちらかといえば高価なモデルだが、スペックやパフォーマンス、そして品質面を見れば十分納得できるクオリティーだと言っていいだろう。価格の安さよりもツールとしての高級感や使い心地、所有することへのステータスなどを重視する人におすすめしたいプレミアムなモバイル2in1だ。

4K有機EL&Thunderbolt 4採用、13.3型2in1「ZenBook Flip S UX371EA」レビュー

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価格8万円のRyzen 3 4300Uノートの実力は?「ASUS VivoBook Flip 14 TM420IA」レビュー

価格8万円のRyzen 3 4300Uノートの実力は?「ASUS VivoBook Flip 14 TM420IA」レビューASUS JAPANの「VivoBook Flip 14 TM420IA」は14インチのフルHDディスプレイを搭載する2in1ノートPCだ。最大の特徴は、AMDの第3世代Ryzenモバイルプロセッサーを搭載している点。Ryzen 3 4300U搭載の最安モデル「TM420IA-EC163T」は実売8~9万円程度と手頃な値段でありながら、APU性能は1世代前のCore i7 Uシリーズに相当する。上位のRyzen 7 4700Uであれば、さらに高い性能を期待していいだろう。コストパフォーマンスに優れるミドルレンジクラスの2in1だ。

ASUS JAPANの14インチ2in1ノートPC「VivoBook Flip 14 TM420IA」。AMDの第3世代Ryzenモバイルプロセッサーを搭載

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下位のRyzen 3と上位Ryzen 7のみに対応。Ryzen 5モデルが存在しないのはなぜか?

VivoBook Flip 14 TM420IAのラインナップは、Ryzen 3 4300U搭載の下位モデル(TM420IA-EC163T)、Ryzen 7 4700U搭載+WPS Office Standard Editionのモデル(TM420IA-EC147T)、そしてRyzen 7 4700U搭載でMicrosoft Office Home & Business 2019が付属するオフィス付きモデル(TM420IA-EC147TS)の3種類だ。

Ryzen 3モデルはOSがWindows 10 Home SモードでUWPアプリ(ストアアプリ)しか利用できないが、Sモードを解除すれば一般的なデスクトップアプリも利用できる。Sモードの解除は無料で行なえるので、利用用途に応じて対応していただきたい。

  • Microsoft Office H&B搭載モデル:AMD Ryzen 7 4700U+Radeon Graphics、8GBメモリー、512GB SSD。Microsoft Office Home and Business 2019。型番TM420IA-EC147TS。直販価格税抜11万8000円
  • Ryzen 7+WPS Office 搭載モデル:AMD Ryzen 7 4700U+Radeon Graphics、8GBメモリー、512GB SSD。WPS Office Standard Edition。型番TM420IA-EC147T。直販価格税抜9万9819円
  • Ryzen 3搭載モデル:AMD Ryzen 3 4300U+Radeon Graphics、8GBメモリー、256GB SSD。型番TM420IA-EC163T。直販価格税抜8万728円
今回試用したRyzen 3 4300U搭載の下位モデルは、OSがWindows 10 Home Sモード。そのままではUWPアプリしか利用できないが、Sモードを解除すれば一般的なデスクトップアプリを利用できる

今回試用したRyzen 3 4300U搭載の下位モデルは、OSがWindows 10 Home Sモード。そのままではUWPアプリしか利用できないが、Sモードを解除すれば一般的なデスクトップアプリを利用できる

個人的に興味深いのは、第3世代Ryzenモバイルの中でも特に人気の高いRyzen 5 4500Uが使われていない点だ。単にAPUの供給不足から採用を見送った可能性もあるものの、筆者としては他社製品との兼ね合いによるものではないかと考えている。

あくまでも憶測に過ぎないが、同じRyzen搭載の14インチ2in1で異様に安い某社製品とのバッティングを避けたのではないだろうか。VivoBook Flip 14 TM420IAは、競合しないRyzen 3+8GBメモリーの組み合わせを選び、マイクロソフトへのライセンス料金が安いSモードを採用することで、他社製品にはないコスパの高さを実現している。下位モデルとはいえ、パフォーマンス的には十分高性能なので、まずはこのモデルから検討するといいだろう。

コンパクトかつ落ち着きのあるデザイン

VivoBook Flip 14 TM420IAの外観は、落ち着きのあるスマートな印象だ。ディスプレイの開閉が多く高い強度が必要な2in1タイプであるため多少厚みを設ける一方、野暮ったさをなくしスッキリとまとめている。仕上がり部分ではハイエンドクラスほどの高級感はないものの、この辺りは値段の手頃さとのバランスをどうとらえるかだろう。

ミドルレンジクラスの2in1としては標準的な仕上がりで、ビジネスシーンやプライベートでも違和感なく使えるに違いない。本体のフットプリントは幅324×奥行き220mmで、A4サイズ(幅297×奥行き210mm)よりコンパクトなため、取り回しやすい点もうれしい。

本体カラーはビスポークブラック。「ビスポーク」(bespoke)とは「あつらえた」や「特製の」というニュアンスのファッション用語。実際の色合いは濃いメタリックな紺色という印象だ

本体カラーはビスポークブラック。「ビスポーク」(bespoke)とは「あつらえた」や「特製の」というニュアンスのファッション用語。実際の色合いは濃いメタリックな紺色という印象だ

高い強度が求められる天板は、剛性に優れるアルミ素材製。質感は高いが指紋が目立つ

高い強度が求められる天板は、剛性に優れるアルミ素材製。質感は高いが指紋が目立つ

パームレストと底面カバーは樹脂製。Enterキーのみサイドが蛍光イエローで塗られている

パームレストと底面カバーは樹脂製。Enterキーのみサイドが蛍光イエローで塗られている

ベゼル幅は左右7.5mmで上部12.3mm、下部22.5mm。上下がやや太いのはディスプレイフレームの強度を確保するため

ベゼル幅は左右7.5mmで上部12.3mm、下部22.5mm。上下がやや太いのはディスプレイフレームの強度を確保するため

フットプリントは幅324×奥行き220mm。A4サイズ(幅297×奥行き210mm)よりもひと回り強大きい程度で、14型としてはコンパクトだ

フットプリントは幅324×奥行き220mm。A4サイズ(幅297×奥行き210mm)よりもひと回り強大きい程度で、14型としてはコンパクト

高さは公称値で18.2mm、実測で17.9mm。ゴム足を含めた設置時の高さは19.6mm。フットプリントが小さいぶん、設置時にはそれなりの厚みを感じる

高さは公称値で18.2mm、実測で17.9mm。ゴム足を含めた設置時の高さは19.6mm。フットプリントが小さいぶん、設置時にはそれなりの厚みを感じる

重量は公称値で1.55kg、実測で1.568kg。電源アダプターを含めると実測1.714kg。14型としてはやや重いが2in1なのである程度の重さは仕方がない

重量は公称値で1.55kg、実測で1.568kg。電源アダプターを含めると実測1.714kg。14型としてはやや重いが2in1なのである程度の重さは仕方がない

14インチのフルHDディスプレイはやや暗いながらも自然な色合い

ディスプレイは14インチで、解像度は1920×1080ピクセルのフルHD。タッチ操作と別売りの「ASUSPen」によるペン入力に対応している。安いIPSパネルでは赤みが弱いのだが、VivoBook Flip 14 TM420IAでは色のバランスに違和感がない。ただしコントラストがやや低く、画面が暗い印象を受けた。とはいえ、普通に作業するぶんには問題なく使えるだろう。

画面サイズは14インチで解像度は1920×1080ピクセル。スケーリングは150%で、デスクトップの文字がやや大きく表示される

画面サイズは14インチで解像度は1920×1080ピクセル。スケーリングは150%で、デスクトップの文字がやや大きく表示される

映像は自然な色合い。エントリー~ミドルレンジノートPCで見られる赤みの弱さが感じられない一方、ややコントラストが低い

映像は自然な色合い。エントリー~ミドルレンジノートPCで見られる赤みの弱さが感じられない一方、ややコントラストが低い

画面がやや暗く感じるものの、作業や映像の視聴には支障のないレベルだ

画面がやや暗く感じられるものの、作業や映像の視聴には支障のないレベル

キーボードはストロークが浅く、軽いタッチで入力する人向き

キーボードはバックライトなしの日本語配列で、テンキーは搭載していない。キーピッチは実測18.6~18.8mmで、一般的なキーボードの標準値である19mmよりもわずかに狭いが違和感はなかった。配列はいい意味で標準的。強いていうなら左のCtrlキーがやや小さく感じる程度だ。

キーストロークは平均1.2mmと若干浅い。普段から軽いタッチで入力する人なら違和感なく使える反面、押し込むようにしてタイプする人には物足りなく感じるだろう。打ち下ろすように入力するとタイプ音がパチパチと響くので、軽い力でのタイピングを心がけたい。

キーボードはテンキーなしの日本語配列。バックライトには非対応

キーボードはテンキーなしの日本語配列。バックライトには非対応

蛍光イエローで縁取られたEnterキーがやや大きめ

蛍光イエローで縁取られたEnterキーがやや大きめ

ディスプレイを開くとキーボードが傾くリフトアップ機構を採用。手首を自然な角度にキープしたまま作業できる

ディスプレイを開くとキーボードが傾くリフトアップ機構を採用。手首を自然な角度にキープしたまま作業できる

キーを押した瞬間に固めのクリック感があり、軽いタッチでもタイプ音がカクカクと聞こえる。ストロークも浅いので、軽いタッチで入力する人向きだ

キーを押した瞬間に固めのクリック感があり、軽いタッチでもタイプ音がカクカクと聞こえる。ストロークも浅いので、軽いタッチで入力する人向きだ

据え置き利用でもしっかり使えるインターフェース構成と各種機能

USB端子は合計3ポートで、うち1ポートがType-Cだ。Type-CはUSB PDによる給電や映像出力には非対応で、データ通信のみにしか利用できないのは残念。映像出力はHDMI端子のみで、メモリーカードスロットはmicroSDに対応。あとはヘッドホン端子や盗難防止用のセキュリティースロットなどに対応している。端子類の数と種類は多くないものの、PCとして普通に使える構成だ。

生体認証機能は指紋センサーのみ。スピーカーは比較的高音質で、ビデオ会議には問題なく利用できる。PCとしてしっかり使える機能を備えているといっていいだろう。

左側面は盗難防止用のセキュリティスロットとUSB 2.0

左側面は盗難防止用のセキュリティスロットとUSB 2.0

右側面は電源ボタン、microSDカードスロット、ヘッドホン端子、USB 3.1 Gen2 Type-C、USB 3.1 Gen2、HDMI、電源コネクター

右側面は電源ボタン、microSDカードスロット、ヘッドホン端子、USB 3.1 Gen2 Type-C、USB 3.1 Gen2、HDMI、電源コネクター

タッチパッド右上に指紋センサー

タッチパッド右上に指紋センサー

ディスプレイ上部には92万画素ウェブカメラ

ディスプレイ上部には92万画素ウェブカメラ

スピーカーはサウンドの解像感が高く、シャカシャカとした高音域のノイズが少ない。ノートPCとしては高音質で、ビデオ会議は音声通話はもちろんライトな音楽鑑賞にも向いている

スピーカーはサウンドの解像感が高く、シャカシャカとした高音域のノイズが少ない。ノートPCとしては高音質で、ビデオ会議は音声通話はもちろんライトな音楽鑑賞にも向いている

Ryzen 3 4300U搭載モデルながら、ハイエンドクラスのパフォーマンス

ここからはVivoBook Flip 14 TM420IA Ryzen 3モデルのベンチマーク結果を交えながらパフォーマンスを解説しよう。なおOSがUWPアプリのみ利用可能なWindows 10 Home Sモードであるため、通常のレビューとは一部評価方法が異なる点をあらかじめご了承いただきたい。

CPU性能を計測するCINEBENCH R20では、第10世代Core i5/i7を上回るスコア

CPU性能を計測するCINEBENCH R20では、ノートPC向けCPUとしては優秀な結果となった。試用機で使われているRyzen 3 4300Uは、第3世代Ryzenモバイル4000シリーズにおいてエントリー向けの位置づけながら、第10世代のCore i5やCore i7を上回るスコアが出ている。第11世代のCore i7-1165G7には及ばなかったものの、Ryzen 7 4700U搭載の上位モデルであれば易々と上回るだろう。

CPUの処理性能を計測する「CINEBENCH R20」の結果

CPUの処理性能を計測する「CINEBENCH R20」の結果

スタンダード/モバイルノートPC向けCPUとの性能比較

スタンダード/モバイルノートPC向けCPUとの性能比較

ゲームやプロクリエイター向けソフトは厳しい

グラフィックス機能としては、APU内蔵のRadeon Graphicsが使われる。内蔵タイプのため外付けGPU(ディスクリートGPU)ほどではないものの、インテル系CPU内蔵のUHD / Iris Plusよりも高性能だ。ゲーム内のベンチマーク機能を試したところ、解像度と画質をグッと下げればなんとかプレーできるレベルだった。上位のRyzen 7 4700U搭載モデルであれば多少は改善されるはずだが、それでもゲームやプロクリエイター向けソフトを快適に扱えるほどではないだろう。

レースゲーム「Forza Horizon 4」のベンチマーク結果。1280×720ピクセル最低画質で平均67.2FPSであれば、そこそこ快適にプレーできる

レースゲーム「Forza Horizon 4」のベンチマーク結果。1280×720ピクセル最低画質で平均67.2FPSであれば、そこそこ快適にプレーできる

1920×1080ピクセルの最低画質では平均41.4FPSという結果に。シーンによっては多少のカクつきがあるが、プレーできないレベルではない

1920×1080ピクセルの最低画質では平均41.4FPSという結果に。シーンによっては多少のカクつきがあるが、プレーできないレベルではない

256GB SSDのアクセス速度計測は、公称値に近い結果

VivoBook Flip 14 TM420IA Ryzen 3モデルのストレージは、256GBもしくは512GBのNVMe SSDだ。試用機で使われていた256GB SSDはSK hynixのBC501で、公称スペックではシーケンシャルリードが1600MB/秒、シーケンシャルライトが780MB/秒。アクセス速度計測では公称値に近い結果が出ているので、サーマルスロットリングは発生していないと考えていいはずだ。

256GB SSDのアクセス速度

256GB SSDのアクセス速度

YouTubeの1080p動画を連続再生し、バッテリー駆動時間を計測

バッテリー駆動時間についてはYouTubeの1080p動画を電源オプション「最も高いパフォーマンス」で連続再生し続けたときの駆動時間を計測したところ、6時間ちょうどでバッテリー切れとなった。ネットにアクセスし続ける重めのテストなので駆動時間はやや短めだが、実際の作業では丸1日使うは十分持つと思われる。

コストパフォーマンスの高い2in1ノートPC

2in1ノートPCは利用シーンに合わせてさまざまなスタイルに変形できるという点で便利だ。プライベートでの利用はもちろんのこと、最近は相手に画面を見せながらプレゼンできるPCとしてビジネスシーンでも人気が高い。

性能が高いモデルは価格もそこそこ高めだが、コスパに優れるRyzenを搭載したVivoBook Flip 14 TM420IAならインテル製CPU搭載機種よりも安価な上に高性能だ。2in1ノートPCの導入を検討している方は、ぜひこの機会にVivoBook Flip 14 TM420IAを検討していただきたい。

価格はミドルレンジでも性能はハイエンドクラスのVivoBook Flip 14 TM420IA

価格はミドルレンジでも性能はハイエンドクラスのVivoBook Flip 14 TM420IA

ASUS VivoBook Flip 14 TM420IA

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カテゴリー: ハードウェア
タグ: ASUS(企業)AMD(企業)ガジェット(用語)Ryzen Mobile 4000(製品・サービス)レビュー(用語)

ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

Chromebook(クロームブック)上でWindowsを利用可能にする「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」を最新のChromebook上で実際に試用できたので、使い勝手を中心にレビューしよう。Chromebook版Parallelsの概要、登場した背景などについては、「Chromebook上でWindowsが動くParallels Desktop for Chromebook Enterpriseが登場」を参照して欲しい。

セットアップからWindowsの起動まで

前述の記事でも述べたように、Chromebook用のParallelsは一般的なChrome OS用のアプリとは様々な面で違いがある。アプリの動作形態がChrome OSの拡張機能ではなく、いわばChromeブラウザと同様のネイティブ動作である点がひとつ。もうひとつ重要なのは、Chrome Enterprise環境でのみ動作するアプリであるということ。

もう少し具体的にいえば、新しいデバイスまたは中身をクリアしたデバイスを用意して、エンタープライズ環境用にエンロールする必要がある(「Chromeデバイスの登録」参照)。

こうしてエンロールしたデバイスは、「マネージド」状態となり、Chrome OS上で利用できるアプリも、エンタープライズのアドミニストレーターによって設定できるようになる。Parallels Desktopのような特別なアプリは、エンロールの過程で自動的にインストールされる。Parallelsは、一般的なChromeアプリのように、ユーザーが「Google Workspace Marketplace」や、Chromeウェブストアなどからダウンロードしてインストールするわけにはいかない。

いったんParallels Desktopを含む環境にエンロールすると、他の通常アプリと同様に「Parallels Desktop」をChromeのランチャーから選択して起動できる。ただし、Parallels Desktop本体には、仮想マシンが含まれていない。最初に起動した際に自動的にダウンロードしてインストールすることで、管理者があらかじめ設定した仮想マシンを利用できるようになる。ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

仮想マシンの中身やサイズは、もちろん実際にエンタープライズ環境で利用するものに依存するが、現在のテスト用環境の場合、英語版のWindows 10にOfficeなどいくつかのアプリケーションをインストールした状態となっており、16.4GBのサイズがある。

仮想マシンのインストールが終われば、そのまま通常のWindowsを起動できる。Parallelsの場合、仮想環境上のWindowsと、ホストとなるOS(この場合はもちろんChrome OS)との間の連携動作を可能にするため「Parallels Tools」というドライバー / アプリケーションのインストールが必要となる。Mac版のParallelsのユーザーなら目にしたことがあるだろう。このツールのインストールも自動的に完了する。
ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

Chrome OS固有のツールバーや、常に表示されるウィンドウ操作用ボタンのバーが難点

Windowsは、基本的にChrome OSの1つのウィンドウの中で動作する。Chrome OSの機能としてウィンドウをフルスクリーンにすることも可能だが、現状ではその場合でもChrome OSの仕様に従って、アプリ(Parallels Desktop)固有のツールバーと、ウィンドウ操作のボタンが並ぶバーが上部に表示される。このため、Windowsのデスクトップ領域が上から圧迫されてそれなりの面積を消費してしまう。

画面の底辺にあるChrome OSのシェルフは、自動的に隠すよう設定することで画面から消すことができる。なんとか上辺の2本のバーも非表示にしてWindowsのデスクトップだけで純粋にフルスクリーンで使えるようにして欲しいところだ。

もちろん、Parallels Desktopのウィンドウは、Windowsを動作させたまま自由にリサイズできるので、Chrome OSの他のアプリと同時に表示して、1画面内で切り替えながら操作できる。他のアプリと併用する場合には便利だ。
ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

Chrome OSに組み込まれている共有機能

Parallels Desktop固有のツールバーをチェックしよう。ここには、右端のメニューボタンも含めて6つのアイコンが並んでいる。このうちの4つについて触れておこう。
ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

キーボード

6つのアイコンのうち、一番左はキーボードメニューを開くボタンだ。Chromebookの場合、基本的なキーの配列はWindow PCとさほど変わらないものの、ファンクションキーまわりや、本来ならばアルファベットキーとテンキーの間にあるWindows固有の機能キーなどは備えていない。そうしたキーが押せないと、Windowsでは困ることもある。そこでこのキーボードメニューには、そのような機能キーを押したのと同じ機能を発揮するコマンドが並んでいる。使用頻度が低いものがほとんどだけに、これがあれば困ることはないはずだ。
ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

スピーカーおよびプリンターの設定

スピーカーのアイコン(左から2番目)は、Windowsの音をChromebookのスピーカーから出すかどうかを1クリックで切り替えるもの。Windowsの場合、不意に音を出すアプリもあるので、このボタンが常に見える場所にあるのは安心だ。その右のプリンターのアイコンは、Chromebook側のプリンターの利用を許可するかどうかを決めるボタン。

共有フォルダの設定

フォルダアイコン(右から3番目)は、共有フォルダについてのもので、共有フォルダの設定には、Chrome OSのFilesアプリを使う。ここにあるのは、Filesで設定したフォルダー共有を無効にする機能だけだ。

Chrome OSのFilesから直接見えるChrome OS側の「My files」フォルダには、Parallels Desktopによって「Windows files」というフォルダが自動的に追加されている。これは、Chrome OSから直接Windows仮想マシンの「Desktop(デスクトップ)」、「Docoments(書類)」、「Downloads(ダウンロード)」といったユーザーフォルダにアクセスするためのもの。通常は、これだけでファイル共有機能は十分に機能する。
ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

その上、ユーザーが独自のフォルダを追加して、それをWindows仮想マシンと共有することも可能だ。新しいフォルダ(ここでは「Parallels共有」)を作ったら、その上で右ボタン(2本指)クリックして、メニューから「Share with Parallels Desktop」を選ぶ。
ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

必要な操作はこれだけ。この操作の後、Windowsのエクスプローラーで確認すると、「ネットワーク」の中に「Parallels共有」というフォルダが現れる。あとは、この中に入れたファイル / フォルダを、Chrome OSと仮想マシン上のWindowsで自由に共有できる。実に簡単だ。
ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

使い勝手を向上させるParallels Toolbox

Parallels Desktopには、Mac版同様の「Parallels Toolbox」も付属している。さまざまな単機能のツールを集めたユーティリティ集のようなもので、目的と合致すると非常に便利に使える。Mac版の場合には、macOS上で動くものと、仮想環境上のWindowsで動くものの2種類を利用できるが、Chrome OS版の場合は、とりあえずWindows側で動くものだけが利用可能となっている。
ChromebookでWindows 10が動く「Parallels Desktop for Chromebook Enterprise」レビュー

個々のツールの機能紹介は割愛するが、仮想環境上のWindowsを本物のWindows PC以上の使い勝手にするツールも含まれている。Windowsのタスクバーの右端のツールトレイの中のアイコンをクリックするだけで、いつでも呼び出せるようになっているので便利だ。

テストに使用したChromebook「ASUS Chromebook Flip C436FA」(C436FA-E10162)

今回テストに使用したChromebookは、14インチサイズのディスプレイを搭載する「ASUS Chromebook Flip C436FA 」(C436FA-E10162)というマシンだ。

スペックは、CPUは第10世代のインテルCore i7-10510U、16GBのメモリー、512GBのSSDとなっている。もちろんGoogle(グーグル)のChrome Enterprize認定デバイスの1つだ。
テストに使用したChromebook「ASUS Chromebook Flip C436FA」(C436FA-E10162)

  • 製品名:ASUS Chromebook Flip C436FA(C436FA-E10162)
  • ディスプレイ:14型ワイド(1920×1080ドット)10点マルチタッチ対応
  • CPU:Core i7-10510U(1.8GHz / 4.9GHz)
  • メモリー:16GB
  • ストレージ:512GB SSD(PCI Express 3.0 x2)
  • 通信:Wi-Fi 6(11ax、2.4 / 5GHz)
  • インターフェイス:USB 3.1 Gen1 Type-C×2、Bluetooth 5.0、microSDXCカードスロット
  • バッテリー駆動時間:約11.8時間
  • 重量:約1.15kg
  • そのほか:指紋認証センサー、USI対応スタイラス「ASUS USI Pen(SA300)」

製品名に「Flip」が入っていることからわかるように、ディスプレイを本体の裏側にぴったりとつくまで360度開くことが可能で、タブレットとしても使用可能。このスタイルは、Windows PC同様にChromebookでも見かける。実際、Chrome OS上でAndroidアプリを利用する際などには便利に使える。

また10点マルチタッチを検出可能なタッチスクリーンを装備し、4096段階の感圧式のスタイラス「ASUS USI Pen(SA300)」も付属しているので、この製品だけでかなり広い用途に利用できる。今回、感圧機能までは試せなかったものの、主にChromebook(Chrome OS)での利用が想定されているUSI(Universal Stylus Initiative)規格に対応しており、仮想マシンのWindows上の描画アプリでのドローイングや、手書き文字認識などでも正常に機能することを確認できた。
テストに使用したChromebook「ASUS Chromebook Flip C436FA」(C436FA-E10162)

ParallelsおよびWindowsを動かすのにうってつけのスペック

スペック的には、Parallelsを利用してWindowsを動かすのにも十分だ。むしろ単なるChromebookとして使うだけではもったいないと感じられるほど。この画面サイズとスペックで、重量は1.15kgしかないというのは、ちょっとした驚きだ。

厚さも閉じた状態で約13.8mmに抑えられている。これは本体とディスプレイを合わせたものなので、本体は最も厚い部分でも10mmを切っている。それでもキーボードのストロークは1mm程度は十分にあり、タイピングにもストレスは感じない。ソフトウェアの機能と、本体の重量や厚さは関係ないとはいえ、これだけ軽く薄いマシンで、Chrome OSとWindowsが両方使えるのはありがたい。

Parallels Desktop for Chromebook Enterpriseには、まさにうってつけのマシンだと感じられた。

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