オークファンが5月26日、ディー・エヌ・エー(DeNA)が手がけるBtoB向けのマーケットプレイス事業(仕入れや卸向けのマーケットプレイスだ)法人向けの商材を売る「DeNA BtoB Market」を買収すると発表した。
DeNAがDeNA BtoB Marketの事業承継会社である「NEATSEA株式会社」を設立。同社の全株式をオークファンが取得する。取得額は12億5500万円(アドバイザリー費用500万円を含む)。ちなみにDeNAは2013年1月に自社サービスのブランドを「DeNA ○○」という名称に再編しているのだけれど、NETSEAというのは、再編前のサービス名だ。
NETSEAは2006年11月にサービスを開始。現在25万人のバイヤー(ユーザー)を抱えており、年間流通総額は卸売価格ベースで60億円。2015年3月期の売上高は5億2000万円、営業利益は2億5000万円となっている。ちなみにオークファンの2015年9月期業績予想では、売上高は15億円、営業利益は1億7000万円となっている。
オークファンでは今回の買収によって、自社サービス間の相互誘導でのユーザー拡大や、フリーマーケット事業などの関連事業での相乗効果が期待できるとしている。加えて、同社がユーザー向けに提供している取引データの拡充にも繋がりそうだ。オークファンではこれまでヤフオク!や楽天市場など、BtoC、CtoCのコマースサイトについて、販売価格・落札価格といった取引データをとりまとめてユーザーに提供してきた。今回これにNETSEAのBtoBのデータが加わることになる。
BtoBの市場については海外を見てみると、Amazon.comが「Amazon Business」を既存サービスと統合して、機能を強化する動きがあったり、中国には「Alibaba.com」のような巨人がいる状況。日本でもファッション・雑貨を中心にしたラクーンの「スーパーデリバリー」や間接資材に強いMonotaROの「MonotaRO」、ヤフー子会社で、オフィス用品を中心に取り扱う「アスクル」などがある。