サンフランシスコ湾の謎の艀―Google、「最新テクノロジーを紹介する対話的デモ・スペース」とコメント

1月ほど前から話題になっている謎の艀について(とうとう)Googleがコメントした。メイン州ポートランドとサンフランシスコに先月姿を表した2隻の艀の正体についてさまざまな推測が飛び交っていた。

Googleの広報担当者がTechCrunchに語ったところでは、この艀は「最新テクノロジーを一般ユーザーに学んでもらうための対話的デモスペース」に使われるようだ。

Google艀は浮かぶデータセンターか? パーティー船か? 恐竜の最後の生き残りが隠されているのか? 残念ながらどれでもありません。まだプロジェクトは初期の段階なのでいろいろ変更がありえますが、われわれはこの艀を最新テクノロジーを一般ユーザーに学んでもらうための対話的デモスペースに使いたいと考えています。

このコメントは先週われわれがつかんだ情報とも一致する。Los Angeles TimesのChris O’Brienが先週指摘したとおり、この艀についての初期の記事は艀と無関係なサンフランシスコ市とGoolgeとのリース契約書類を参照していた。正しいリース契約書にはこの艀の目的は「特別なイベント会場およびアート展示場の建設のみに限られる」と明記している。

CBS KPIXは番組中で、この艀にはGoogleの最新テクノロジーをデモするショールームと豪華なパーティー会場が設置されると推測した。

艀は(登録番号から判断して)全部で4隻が建造され、大型の艀の上に海洋コンテナーを組み合わせた構造が搭載されている。コンテナの一部には大きな窓が切り抜かれているということで、これがプレゼンテーションのスペースになるらしい。われわれが先週指摘したとおり、Goolgle Glassのようなまったく新しいハードウェアについては、現実にデモスペースを用意することは理にかなっているだろう。こうしたデバイスが何ができるかを多くの消費者に実際に体験してもらうことは広く普及させるために重要なステップだ。

艀の上に組み立てられた構造物は分解して陸上にも移設できるらしい。艀プロジェクトは共同ファウンダーのサーゲイ・ブリンが指揮するGoogleの秘密実験チーム、Xラボの管轄だという。

最初に報道したCnetは水上データセンターだと予測したが、LA Timesの記事がその推測は「無関係なリース契約書を根拠にしている」と指摘した。 先週のThe Vergeの記事は現在トレジャー・アイランドに係留されている艀は、内装工事が完成した後、おそらくゴールデゲートブリッジの西側のフォートメイソンに曳航されてきてオープンするのではないかとしている。

Image: Portland Press Herald

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Googleの艀(はしけ)はリースの書類を見るとGlassの展示場らしい

サンフランシスコとポートランドにあるGoogleの謎の艀(はしけ)をめぐって、先週から騒動がエスカレートしている。本誌情報筋によると、艀がGoogle Glassを売っていくための展示施設だ、という各種の報道は正しい。

今日(米国時間11/1)になってLos Angeles TimesのChris O’Brienが書いた記事が、この艀を追っている記者たちの多くが、正しいリース文書を見ていない、と主張している。O’Brienによると、この艀の正しいリース文書では、目的が“特殊なイベント用構造物の製作と美術的展示のみで、ほかの目的はない”、とされている。

本誌が接した情報筋は、艀の最終的な目的を正確には知らないが、サンフランシスコのTreasure Islandの後ろに係留されているユニットのいちばんありえる行く末は、Google Glassを今後の小売目的のために展示することだ、と見ている。

昨日のCBS KPIXの報道は、本誌も今朝早く紹介したが、それは、パーティー用のデッキとその下に小売店舗があり、Google GlassやそのほかのGoogle製品用の豪華なショウルームだ、と述べていた。本誌情報筋はこの報道を、‘かなり正確だ’と評した。

その艀はその上に船舶用コンテナが積まれている構造だ。大きな張り出し窓が随所にあるが、それらはカバーがかかっている。船舶用コンテナはGoogleのお気に入りの構造物で、拡張が容易なのでデータセンターとしてここ何年も使っている。今回また使うのは、その展示スペースが恒久的な施設ではない、ということを示すのだろう。むしろ、分解してあちこちに移動するのが目的ではないか。海上だけでなく。

Google Glassについては、かねてから、小売店舗のないことが大衆的普及を妨げる、と言われていた。ぼくがGlassを使ってみた経験からも言えるが、多くの人はこれを見ても、一体何をするものか、どうやって使うのか、何の役に立つのか、見当もつかないだろう。ぼく自身がいろんな人に見せたお粗末なデモでは、だいたい、眼鏡型のビデオカメラ、という認識で終わってしまう。だからGoogle Glassの真価を分かってもらうためには、もっと本格的なデモや展示が必要なのだ。Googleは今、それをやろうとしている。

これらの艀を作っているのは‘Buy and Large Llc’という名のペーパーカンパニーで、明らかにWall-Eからの借用だ〔ウォーリーを作った会社〕。先週CNETが特ダネとして大々的に報じたときは、海に浮かぶデータセンター、とされていた。でもO’Brienが言うように、CNETが見たのは別のリース文書だ。その文書の日付は8月1日だが、Googleの艀の建造が始まったのは昨年だ。

The Vergeの今週の記事によると、Treasure Islandの艀は完成後に Fort Masonへ曳航されて展示に使われるらしい。上の画像を載せたPortland Press Herald紙は今週、Rickers Wharfで密かに接近撮影を行ったのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Googleがサンフランシスコ湾に巨大な水上店舗を建設中–小売ビジネスでもAppleと勝負か

Googleが今週からずっと、サンフランシスコ湾に目的不明の巨大な艀(はしけ)を停泊させて、注目されている。用途についていろんな噂が飛び交っているが、中には、Googleが特許を取った浮動型データセンターだ、という説もある。しかし、地元ベイエリアのCBS関連会社やCNETの報道は店舗説を掲げ、さきほどCBSも(9to5Googleで)、その説を複数の情報筋から確認した。

本誌の情報筋も、その艀がGoogle Glassの展示~小売施設だとするさまざまな噂や報道は正しい、と言っている。

それらの情報筋も、サンフランシスコのTreasure Islandの後ろに係留されている問題の艀の用途について確定情報は持っていないが、いちばん近い線としては、小売販売を目的とするGoogle Glassの展示スペースだろう、と言う。

CBSの報道は、甲板がパーティー会場で下がGlassなどのGoogle製品を展示販売するスペースとなる豪華なショウルームである、と述べている。その話は、本誌の情報筋が言ったこととほぼ符合する。

CBSの関連企業KPIX 5によると、艀には最終的にはGoogle Glassなどのガジェットを展示する豪華なショウルームとパーティー用のデッキが敷設され、選ばれた顧客~見込み客だけが招待されて機器のデモや試用などを体験する。これを構想したのは、Google Glassや自己運転車などの実験的な製品を生んだGoogleの‘秘密の研究所’Google Xで、Googleの協同ファウンダSergey Brinが管轄している。この小売用の艀の実験も、中心的人物はBrinらしい。そしてCBSの報道は、それはAppleの強大な小売プレゼンスに対抗するためだ、と言っている。

現時点では豪華なショウルームらしさはなくて、船台の上にモジュール形式の長さ40フィートの船舶用コンテナが、積み木のように横や縦に連結されている(上図)。これらは、簡単に分解して折りたたむことができる。Googleはこれをトラックや貨物列車にも乗せると言っているらしいから、必ずしも海と港に限定された話題ではない。Googleの最新テクノロジのロードショーが、文字通りroad showになるのだろう。

CBSによるとこの艀は、沿岸警備隊が対応を検討しているのでローンチが予定より遅れる。しかし沿岸警備隊は、Googleと歩調を合わせて、艀の用途や目的を記者たちに明かさなかったそうだ。

今年の初めに流れた噂では、Googleは今年のクリスマス年末商戦に間に合うように小売店舗を開設する、となっていた。金持ち客をねらった豪華な水上店舗を派手にローンチしたら、それはGoogleの小売事業のスタートにふさわしいかもしれない。そしてそれは、Chrome OSやNexusなど既存の製品と、Google Glassのような実験的なプロジェクトの両方にとって、知名度を上げる好機になるだろう。とくに後者は、消費者層への幅広い浸透が、これからの大きな課題だ。

画像クレジット: CBS KPIX 5

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))