ずっと家にいる今だからこそ真価を発揮するCubii Proで室内ペダリング中

こんなことになってしまって、もう1週間半もアパートの外に出ていない。YouTubeヨガは一種の恩人のようになっていて、ほとんど使っていなかった30ポンド(約13.6kg)のケトルベル(筋力トレーニング用の器具)は部屋に転がっていた。だが、私のApple Watchは、ほとんど手つかずだった。エクササイズの時間とステップ数が、悲惨なほど不足しているという厳しい現実は、他の何よりも深刻な状況にある。

さて正直なところ、最初に友人がこの机の下におく楕円物体を勧めてきたとき、私は少し馬鹿にしていた。だがその頃は今よりもましな、対人距離を保ちながら自転車でその辺をひと回り走ることができた時代のことだ。しかし、今では医師の指示によって(いつかは感慨深く振り返ることにさえなるかもしれないが)ビルのロビーにある郵便受けから先に出ることができなくなってしまった。

ということで、今はCubii Proのレビューを書いているというわけだ。実のところ、これは新製品ではない。だが、今こそ真価を発揮するタイミングなのだ。通常であればこのプロダクトは、私たちが頻繁に警告を耳にしてきた長時間座っていることの危険性に対処するためにデザインされた、オフィス向けのちょっと間抜けな「フィットネス」用具のように思える。

しかし、2019年に取り沙汰されたように、もし座り続けることが「新しい喫煙習慣(体に悪い習慣という意味)」だというなら、自己検疫のご時世において、それが単に新しい現実として私たちに突きつけられているということだ。たとえ机と台所の間を歩いて往復するよりも多少ましなだけだとしても、機会をとらえてどこででもエクササイズは取り入れたい。Cubii製品のラインナップは、本格的な運動の代わりになるものでは決してないが、彼らは私たちが完全な萎縮の被害者に陥るのを防ぐために、果敢な努力をしている。

その名前が示すように、Proは2016年にKickstarterキャンペーンを通じて発売された標準的なCubiiの上位版だ。349ドル(約3万8000円)という価格はそれなりの投資額だ。Pro版で行われた最大のアップグレードはBluetooth接続の追加である。Apple Healthなどのサードパーティ製の記録アプリと連携するために、iOSおよびAndroid用のアプリが用意されている。正直に言って、これまでApple Watchに入れ込んできた人にとっては、これはかなり良い買い物だ。

デバイスはほぼ完成した状態で出荷される。自分でペダルを取り付ければ完成だ。ネジ締めのためのドライバーも付属している。とても簡単だ。正直なところ、設置における最大の悩みは充電だ。Proは私が最初に予想していたよりもはるかに大きくて重く、microUSB経由で充電を行う。つまり、長いケーブルを持っていないなら、コンセントの近くに長時間置いておくための場所が必要なのだ。私の小さなアパートには床にコンセントがないので、工夫をする必要があった。

充電自体にも時間がかかる。もし可能なら、ひと晩かけて行うのがベストだ。とはいえ、良いニュースとしては、バッテリーはそれなりにもつということだ。数週間に一度の充電で十分だと思う。

サイズも、使用の観点から見たときの制約となる。長さがあるため、使用するには机を壁から少し引き離す必要があった。また、自分の膝を机の天板の底にぶつけないように、少し深く座る必要があった。まあ正直なところ、ソファに座りながらテレビを見ているときに使うのがおそらく最も良いだろう(机なしにこれでノートPCを使うことは流石に無理な相談だ)。もしオフィスのいすが私のいすのように回転式なら、さらに創造的なアイデアが湧くだろう。前述のケトルベルは、イスの脚の間に置かれているため、ペダリングをするたびについでにケトルベルを使う機会が増えた。

まあ、これらの些細なことはさておき、このプロダクトを結構楽しんで使っている。動きはスムーズで、Bluetooth接続は上手く機能する(ただしペダリングを始める前に、アプリを起動しておく必要がある)。そして飽きさせないように、8種類の負荷設定がある。このような状況でなければ、この種のプロダクトにこれほど多額の出費をするとは考えられなかったが、今は特別な時期だ。そして、ほぼ正常に戻った後でも、家を出るのに困難がある人にとってこのCubii Proは、はるかに高価な家庭用運動器具に代わる、しっかりしたアプリを備えたポータブルで優れたプロダクトとなるだろう。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:sako)

いよいよクラウドファンディングが“寄付”から“投資”へと大人になる…SECのReg A+規則で

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クラウドファンディングが、これまでよりもおもしろくなってきた。SECのレギュレーションA+(Regulation A+)によると、本日より企業は、一定の法と規範を守ることを条件に、クラウドファンディングで資金を調達できることになった*。〔*: これまでの米クラウドファンディングの法的定義は“寄付”。リターンがない。〕

SECのMary Jo White議長は2015年3月25日付のプレスリリースで、“これらの新しい規則は、資本調達への効果的で実行可能な経路を与え、また、強力な投資家保護をも提供する”、と述べている。“この規則によって小企業の資本調達がより容易になるための方策を、当委員会が継続的に探究していくことが、とくに重要である”、との言葉もある。

SECによると、新しい規則には二つの層がある:

層1 “12か月間に最大2000万ドルまでの株式を提供し、発行者の協力関係者が保有する株式の売り提供が600万ドルを超えないもの”。

層2 “12か月間に最大5000万ドルまでの株式を提供し、発行者の協力関係者が保有する株式の売り提供が1500万ドルを超えないもの”。

共に要件は似ているが、層2では情報開示の要請がより厳しい。

SECの新規則にかねてから注目していたIndiegogoのSlava Rubin CEOは、大きな可能性を感じている:

“われわれはSECの新しい株式クラウドファンディングの規則に、尻を押されているような気分だ。それによってスタートアップや小企業はより多くの資金を確保でき、同時により強力な投資家保護を提供できる。うちのビジネスモデルで株式クラウドファンディングが演ずる役割について、継続的に探究していきたい”。

実際にはどんな仕組みか? 株式発行に関する法的手続きを終えた者は、この新しいSEC規則の下(もと)で、Kickstarter的なキャンペーンにより、株式を売ることを“テスト”できる。テストというのは、投資するかもしれない者が関心を示すが、まだ実際に株式を買わない…単純に言うとそれは、投資の可能性のある人たちが集まったメーリングリストを作ることだ。そのリストが集まったら、ブローカーのライセンスを持っているディーラーに頼んで、それらの投資家に株を売り始める。

Kickstarterで実際に株を売るわけではないから、この場合は一種のKickstarter-liteだ。法を順守しながら、太鼓をドンドンと叩いて関心を喚起するのだ。利口なマーケターなら、この段階であなたのプロジェクトの真価を嗅ぎ分けるだろう。

イギリスとEUでも同様の規則が作られつつあるから、この株式クラウドファンディングを使って標準的な投資の世界をバイパスする動きが、どこまで広まるか、興味津々だ。SECのプレスリリースの全文を、以下に引用しよう:

〔以下、英文ママ〕

FACT SHEET

Regulation A+

SEC Open Meeting

March 25, 2015

Highlights of the Final Rules

The final rules, often referred to as Regulation A+, would implement Title IV of the JOBS Act and provide for two tiers of offerings:

Tier 1, which would consist of securities offerings of up to $20 million in a 12-month period, with not more than $6 million in offers by selling security-holders that are affiliates of the issuer。
Tier 2, which would consist of securities offerings of up to $50 million in a 12-month period, with not more than $15 million in offers by selling security-holders that are affiliates of the issuer。
In addition to the limits on secondary sales by affiliates, the rules also limit sales by all selling security-holders to no more than 30 percent of a particular offering in the issuer’s initial Regulation A offering and subsequent Regulation A offerings for the first 12 months following the initial offering。
For offerings of up to $20 million, the issuer could elect whether to proceed under Tier 1 or Tier 2. Both tiers would be subject to basic requirements as to issuer eligibility, disclosure, and other matters, drawn from the current provisions of Regulation A. Both tiers would also permit companies to submit draft offering statements for non‑public review by Commission staff before filing, permit the continued use of solicitation materials after filing the offering statement, require the electronic filing of offering materials and otherwise align Regulation A with current practice for registered offerings。
Additional Tier 2 Requirements

In addition to these basic requirements, companies conducting Tier 2 offerings would be subject to other requirements, including:

A requirement to provide audited financial statements。
A requirement to file annual, semiannual and current event reports。
A limitation on the amount of securities non-accredited investors can purchase in a Tier 2 offering of no more than 10 percent of the greater of the investor’s annual income or net worth。
The staff would also conduct a study and submit a report to the Commission on the impact of both the Tier 1 and Tier 2 offerings on capital formation and investor protection no later than five years following the adoption of the amendments to Regulation A。
The Commission is exploring ways to further collaborate with state regulators, including a program for a representative of NASAA or a state securities regulator to work with the staff in the SEC’s Division of Corporation Finance in implementing these rules。
Eligibility

The exemption would be limited to companies organized in and with their principal place of business in the United States or Canada. The exemption would not be available to companies that:

Are already SEC reporting companies and certain investment companies。
Have no specific business plan or purpose or have indicated their business plan is to engage in a merger or acquisition with an unidentified company。
Are seeking to offer and sell asset-backed securities or fractional undivided interests in oil, gas or other mineral rights。
Have been subject to any order of the Commission under Exchange Act Section 12(j) entered within the past five years。
Have not filed ongoing reports required by the rules during the preceding two years。
Are disqualified under the “bad actor” disqualification rules。
The rules exempt securities in a Tier 2 offering from the mandatory registration requirements of Exchange Act Section 12(g) if the issuer meets all of the following conditions:

Engages services from a transfer agent registered with the Commission。
Remains subject to a Tier 2 reporting obligation。
Is current in its annual and semiannual reporting at fiscal year-end。
Has a public float of less than $75 million as of the last business day of its most recently completed semiannual period, or, in the absence of a public float, had annual revenues of less than $50 million as of its most recently completed fiscal year。
An issuer that exceeds the dollar and Section 12(g) registration thresholds would have a two-year transition period before it must register its class of securities, provided it timely files all of its ongoing reports required under Regulation A。
Preemption of Blue Sky Law

In light of the total package of investor protections included in amended Regulation A, the rules provide for the preemption of state securities law registration and qualification requirements for securities offered or sold to “qualified purchasers,” defined to be any person to whom securities are offered or sold under a Tier 2 offering。
Background

Under the Securities Act of 1933, when a company offers or sells securities to potential investors, it must either register the offer and sale or rely on an exemption from registration. Regulation A is a longstanding exemption from registration that permits unregistered public offerings of up to $5 million of securities in any 12-month period, including no more than $1.5 million of securities offered by security-holders of the company. In recent years, Regulation A offerings have been relatively rare in comparison to offerings conducted in reliance on other Securities Act exemptions or on a registered basis。
The JOBS Act amended the Securities Act to require the Commission to update and expand the Regulation A exemption. In particular, the JOBS Act directed the Commission to:

Adopt rules that would allow offerings of up to $50 million of securities within a 12-month period。
Require companies conducting such offerings to file annual audited financial statements with the SEC。
Adopt additional requirements and conditions that the Commission determines necessary。
Effective Date for Regulation A+

The rule amendments become effective 60 days after publication in the Federal Register.

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

外見は書籍で実は便利家具のBookniture、Kickstarterで目標額を達成

紙の本が大好きだけれども、本のおかげで足の踏み場もないという人は多いだろう。さらに本を買えばどこにも座ることすらできなくなる。そんなときに考えたいのがBooknitureだ。しまっておけば本のようでもあり、書棚から取り出して開くと、椅子のように使うことができるのだ。

単純にいえば、これはダンボールを使って作成した折りたたみ式の家具だ。畳めば書棚に収まるサイズになり、開けば家具として利用できる。とても頑丈にできていて、170kgもの荷重に耐えることができる。使い方は多様で、たとえばピクニックに持って行って椅子として使うこともできるし、テーブルとして利用することもできる。製作者曰く「可能性は無限」であるとのこと。

このプロダクト、家具デザインの面からもなかなか面白いし、プロダクトのタイプとしてクラウドファンディングに向いている感じもある(Kickstarterキャンペーンは30日以上を残して既に目標額を調達済み)。スタートアップのオフィスやコワーキングスペースに置いておくのにも良い感じだ。ダンボールで家具を作るというのもなんとなく「新しい」感じがする。

おしゃれな本のように書棚に並べておき、そしていざとなれば家具として利用できる。本好きの気持ちを満足させつつ、実用性にも配慮したプロダクトだと言えるのかもしれない。

原文へ

(翻訳:Maeda, H