スマートサーモスタットのEcobeeを発電機メーカーのGeneracが買収

ウィスコンシンの発電機のメーカーGeneracが今日(米国時間11/1)、ホームオートメーションのEcobeeを買収する計画を発表した。表面的には意外な組み合わせだが、従来的な企業がこのような買収でスマートホーム分野へ事業を広げるのは、これが初めてではない。たとえば数年前には、Assa AbloyがAugust Homeを買収した

Generacは社歴60年を超える企業だが、いずれにしても古参の企業が新しい技術開発に手を染めるには、買収がいちばん容易な方法だ。買収の価額としてGeneracは、2億ドルのキャッシュと4億5000万ドルの株式をEcobeeの株主たちに支払う。完了の前に追加のターゲットが発生した場合はGeneracは最大で1億2000万ドルの株式、最大で合計7億7000万ドルを払う。

トロントのEcoboeeが創業されたのは2007年で、その後、2014に買収されたNestなどと並び、インターネットに接続されたサーモスタット(コネクテッドサーモスタット)の著名企業になった。その後Nestは、Googleのスマートホーム製品のデファクトのブランドになった。そしてそのNestと同じくEcobeeも、セキュリティカメラやセンサーなど、そのほかのスマートホームデバイスを製品群に加えた。

EcobeeのCEO、Stuart Lombard氏が声明でこう述べている: 「エネルギーの技術におけるGeneracが成し遂げてきた進化により、わたくしたちEcobeeのプロダクトを同社の住宅用デバイス製品に統合する機会が数多く生まれてきた。とくにそれらの統合により、家庭の電力負荷の相当大きな部分を監視しコントロールすることが可能になった。そういう意味で今回Generacのチームに加わることはエキサイティングであり、私たちは共に、私たちの顧客とコミュニティに、よりクリーンで、より強度のある持続可能なエネルギーの未来をお届けできる」。

Ecobeeはこれまでに、AmazonのAlexa Fundを含め約1億500万ドルを調達した。ここしばらく、すでにRingのようなスマートホームのブランドを持つAmazonがEcobeeを買収する企業の当然の候補と見なされていたが、最近同社はHoneywellと共同開発したサーモスタットを発表した。

この買収は、規制当局の承認を待って、完了は本年第四四半期と目されている。

(文:Brian Heater、翻訳:Hiroshi Iwatani)
画像クレジット: Ecobee

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Ecobeeの音声制御照明スイッチは、家全体Alexaへの第一歩

Alexaはいまや多くの家庭に浸透している。求めやすい価格で簡単に設置や設定のできるEcho Dotのおかげだ。しかしAlexaがもっとスムーズに家に入り込む方法もよく考えればありそうだ。カナダのスマートホーム技術メーカー、ecobeeがそれを考え、ecobee Switch+を思いついた。

おそらくecobeeは、ネット対応サーモスタットでいちばん知られている会社だ。つまり最強のライバルはNestだ。ecobeeはほかの製品も作っていて、Amazonや同社のバーチャルアシスタントのAlexaと密に協力して開発している。しかしこのSwitch+はこれまで以上に結びつきが強い。Alexa Voice Serviceと遠距離音声検出マイクロホンアレイを備えたSwitch+は、照明スイッチのあるどの壁もEchoに変える。

ecobee Switch+はBelkinのWemoなどと類似の機能をもつ、つながった照明スイッチだ。Alexa、HomeKit、およびAssistantに完全互換で遠隔音声制御が可能だ。しかし、Alexaに関してはさらに一歩進めて、コネクテッドホーム用のスマートデバイスとしてだけでなく、コマンドセンターとして働く。

現在Switch+は、ecobeeおよび販売パートナーで予約受け付け中。もちろんAmazonでも取り扱う。対象地域は米国およびカナダで、価格は99米ドル。ほとんどの標準的スイッチで使えるが、複数のスイッチが同じ照明を制御する3路スイッチには使用できない。店頭販売および予約文の出荷は3月26日から始まる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook