Google、ノート作成アプリケーションのGoogle Keepを公開…してあっという間に閉鎖

Googleがついにノート作成アプリケーションであるGoogle Keepを公開した。但し、すぐに閉鎖されてしまった。しかし公開されていたほんの僅かの間に、Android Policeがスクリーンショットなどのデータを収集して記事にしている。Googleのスポークスマンは「コメントすることはない」としている。

Android Policeの記事によれば、Google Keepにはまず、Googleノートブックに似た印象を受けたとのこと。Googleノートブックもウェブからの情報をクリッピングして整理するなどの用途に利用されていた。しかし2009年1月にサービス停止となっている。とってかわったのがEvernoteだった(あっという間にGoogleノートブックからの移行ツールをリリースして利用者を拡大した)。ちなみにGoogle Keepが話題にのぼってくるのは初めてのことではない。昨年7月にもGoogle+におけるGoogleのオフィシャルアカウントから、誤って「Save to Google Keep」という文言の見える画像のついた記事を投稿してしまったのだ。

もし、Google Keepが本当に公式デビューを果たすことになれば、Evernote、Pocket、およびOnenoteなどと競合することになるわけだ。尚、他にも登場間近であると言われているアプリケーション(もちろんGoogle Readerはない)にはGoogle Play NewsChrome版Google Nowの名前があがっている。

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(翻訳:Maeda, H)


Evernoteが全ユーザにパスワード変更を要請: 大規模ハッキング行為で個人情報が漏出

evernote

人気のパーソナルノートサービスEvernoteが、その5000万近いユーザに、パスワードの変更を要請している。同社は一両日前に、最近大きく報道されている大規模なハッキング行為の、最新の犠牲者になった。これまでの数週間で、TwitterFacebookなどなども、同種の被害に遭っている。

EvernoteのファウンダでCEOのPhil Libinによると、サイトは全体的に順調に稼働しているが、現状ではユーザに対し、パスワードの変更を求めるフォームが表示される。“この異常事態のため、サーバが混雑し、アクセスが不調になることもある。しかし問題はそれだけであり、知りうるかぎり、ユーザデータへの脅威は存在しない”。

同社のブログ記事によると、“犯人たちはEvernoteのユーザ情報へのアクセスを取得した。それらの情報は、Evernoteのアカウントに結びついているユーザ名とメールアドレスと暗号化されたパスワードであり”、支払決済関連の情報はアクセスされていない。

Libinによると、“ユーザの支払決済情報はサーバ上に保存していないから、被害に遭うことはない”。この前Zendeskを襲い、そのほかのサイトにも被害が及んだ犯行との関連については、現状では何も分かっていない。“Zendeskの件については詳細を知らないので、コメントを申し上げる段階ではない”。

同社広報によると、異状に最初に気づいたのは、(米国時間3/2から)二日前の米国時間2月28日だ:

2月28日に、Evernoteの運用とセキュリティを担当する部門が、異常でしかも悪意あると思われる活動がEvernoteのサービスの上で行われていることに気づき、調査を開始した。その結果判明したのは、一人または複数の個人が、ユーザのユーザ名とメールアドレスと暗号化されたパスワードへのアクセスを取得したことだ。現在行っている分析によれば、ユーザアカウントのそのほかの内容や、Evernote PremiumおよびEvernote Businessの顧客の決済情報への、不法アクセスは生じていない、と判明した。

同社はブログ記事以外に、ユーザへのメールとソーシャルメディアへの投稿で通知を行っている。

“質問や心配事のある方はEvernoteのサポートまで直接申し出ていただきたい”、とその広報担当は言った。

パスワードの変更は、Evernote Food、Evernote Business、Evernote Helloなどなど、そのユーザが使う可能性のあるすべてのEvernoteアプリケーションで行う必要がある。

データ侵犯のニュースが、このところ毎週のようにある。ネガティブなニュースの頻発が、これらのサイトに対するユーザの信頼をどれぐらい損なっているか、そこが問題だ。ユーザは、慣れて不感症になっているのか、それとも、もっと安全そうなサイトへ引っ越そうと考えているのか。大規模ハッキング行為の日常的な横行は、ネットワーク社会をめぐるさまざまな楽観論や理想論に、水を差すことにもなりかねない。

evernote password change

この記事は、引き続きアップデートしていきたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

知り合いをすべて覚えるアプリEvernote Hello 2.0リリース―名刺スキャンや音波近接通信など新機能盛りだくさん

evernote hello

今日(米国時間1/31)、Evernoteは知り合いについての情報をすべて覚えてくれるアプリHelloのiOS版の能力を大幅に強化した2.0を発表した。最初のバージョンは2011年の12月に発表されている。

Hello 2.0アプリには名刺のスキャニングや近くのEvenoteと音を使ってデータ交換するEvernote Connectなど新機能満載だ。今週私はEvernoteのCEO、フィル・リビンにインタビューしたが、「Helloはアドレス帳に革命を起こすというのが当初の目的だ。今回はその目標にさらに近づくために使いやすさと機能を充実させた」と説明してくれた。

「どうも私自身、人の顔や名前、会った場所などを覚えるのが苦手だ。努力しても治らない。それまで使っていたアドレス帳はアルファベット順に記録する―しかしわれわれは知り合いをアルファベット順に記憶していない。必要なのはコンテキストだ。つまり、どこで会ったのか、どんな話をしたのかという情報だ」とリビンは言う。

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バージョン1で得た教訓をフィードバック

EvernoteのHello 1.0はそのような問題のソリューションとして開発されたが、1.0にはいくつかの問題があった。たとえばこのアプリは会った相手に連絡先情報を入力してもらうようデザインされていたが、残念ながらこの機能にはあまり実用性がなかった。「初対面の相手に携帯を渡していろいろ入力してくださいなどと頼めるものではないよと言われた」とリビン。Helloの目指すところには賛成するものの実装には懐疑的なユーザーが多かった。

そこでHello 2.0では「ユーザーは会った人々の連絡先情報を自分で入力するのもイヤだし、携帯を相手に渡して入力させるのも気が進まない」という事実をベースに開発を進めた。その結果が名刺スキャナーだ。Hello2.0では名刺スキャナーの他に、カレンダーの予定からも連絡先情報をインポートできる。またメールアドレスを入力するとアプリはFacebookとLinkedInを検索して姓名など当てはまりそうな候補を検索してくれる。

Evernote Connectも非常に印象的な新機能だ。複数のユーザーが同じ部屋でHello 2.0アプリを作動させている場合、それらのiPhone同士で連絡先情報を簡単に共有することができる。なんとスピーカーから発するメロディーで情報をやり取りできるのだ。これからは会議を始めるときにこのタラララという音をよく耳にすることになりそうだ(ビデオ参照)。

新テクノロジーの実験室としてのアプリ

「しかしアプリの重要性は目に見えている部分だけではない」とリビンは指摘する。「Evernote Foodやこの Evernote Helloは新しいテクノロジーを実験し、イノベーションのテストベッドとする役割も大きい。それらのイノベーションは成功すればEvernoteの本体の機能として取り入れるつもりだ。たとえばHelloには画像から自動的にテキストを認識するテクノロジーや新しいオーディオ近接通信技術をテストしたりする役割がある。また人物をアルファベット順に整理するのではなく、ほぼ同時にほぼ同じ場所で会った人々をひとまとめにグループ化するUIなども実験されている。Helloには5、6種類の重要なアイディアが投入されている。うまく行くようなら将来すべてEvernote本体に取り込む」とリビンは説明する。

「われわれは人物の整理に新機軸を考えている。しかしだからといってEvernoteにはFacebookの向こうを張るつもりはまったくない。われわれのDNAにはソーシャル化は含まれていないからだ。われわれはソーシャル・サービスではないし、今後もそういう方向に動くつもりはない。ソーシャル・ネットワークもソーシャル・グラフも作るつもりはない。Evernoteはユーザーの「外部脳」であり、ユーザーの知的能力を補完、強化するのがわれわれの役割だ」とリビンは言う。

Hello 2.0のでもビデオ。

〔また今日、EvenoteはiPad向け手書きアプリPenultimateを無料化した。TechCrunch記事(英語)〕

Helloのスクリーショット
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[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+