グーグルがGoogleアシスタントやGoogle One、Google Fiなどに新セキュリティ機能を追加

Google(グーグル)は米国時間2月8日、Safer Internet Day(セーファーインターネットデー、SID)に合わせて、Googleアシスタント、Google Fi、Google Oneを含むさまざまなアプリやサービスの新機能とともに、安全なオンライン体験に関する情報提供の拡大を目的としたパートナーシップを発表した。特に、教育系非営利団体であるKhan Academy(カーンアカデミー)に500万ドル(約5億8000万円)を寄付し、無料のオンラインセーフティレッスン開発を委託するとのこと。また、Googleは非営利の政策・政治団体と協力して「Campaign Security Project(キャンペーンセキュリティプロジェクト)」という新しい取り組みを行っている。このプロジェクトは、2022年の米国中間選挙に向けて、選挙の候補者やキャンペーン担当者にオンラインセキュリティに関するトレーニングを行うことを目的としている。

後者のプロジェクトのパートナー団体には、Veterans Campaign、Collective Future、Women’s Public Leadership Network、LGBTQ Victory Institute、Center for American Ideas、サンフランシスコ大学、Emerge、Latino Victoryなどが含まれている。米国外でも、Googleは国際選挙制度財団(International Foundation for Electoral Systems、IFES)と同様の取り組みを行っているという。

また、同社の製品ラインアップ全体で「安全性」に関するアップデートに分類されるいくつかの新機能が追加された。

手始めに、スマートスピーカーやディスプレイにカレンダーや連絡先などの個人情報を表示しないようにするGoogleアシスタントのゲストモード機能は、今後数カ月のうちに9つの言語でグローバルに利用できるようになるとGoogleは述べている。ゲストモードにすると、それを無効にするまで個人情報はプライベートに保たれる。これは、スマートデバイスの周りに他の人がいる場合を想定したソリューションだ。また、ゲストモードで録音された音声は、あなたのGoogleアカウントには保存されない。今回の拡張は、Nest Hub MaxやNest Audioなど、さまざまなデバイスが対象となる。

近い将来、T-Mobile(T-モバイル)やU.S.Cellular(USセルラー)などの米国のネットワークを活用したGoogleのMVNO通信サービスであるGoogle Fiには、Find MyやLife360アプリと同様の家族追跡機能が追加される予定だ。Google Fiプランを利用しているユーザーは、追加料金なしでFiモバイルアプリから自分の位置情報を家族とリアルタイムに共有できるようになる。このトラッキング機能は、一定の時間が経過するとオフになるように設定するか、手動で設定をオフにするまで有効にすることも、あるいは常にオンに設定することもできる。この機能は、Google Fiの既存のファミリー機能に追加される。ファミリー機能では、大人が家族のデータ割り当てを設定したり、不明な送信者が子どもにメッセージを送れないようにブロックすることができる。

8日に発表されたもう1つの新機能は、実は先週導入されたものだ。Googleは、Google Oneプレミアムサブスクリプションの一環として、iOSデバイスにVPNサービスを展開していることを指摘している。プレミアムクラウドストレージプラン(2TB以上)の会員は、iOS版のGoogle OneアプリからVPNを利用できるようになる。

Googleはまた、まもなく開始されるセーフブラウジング機能を予告している。3月から、ユーザーはGoogleのアカウントレベルの「強化されたセーフブラウジング」を選択できるようになり、オンライン上の脅威やGoogleアカウントに対する脅威に対して、より広範な保護を提供するという。この機能は、よりリスクの高いユーザーが利用することを目的としており、アカウント設定画面やセキュリティ診断を受けた際に利用可能になる。

画像クレジット:Alex Tai/SOPA Images/LightRocket / Getty Images

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Aya Nakazato)

グーグルがスマホ代金と各種プレミアムサービスを組み合わせたサブスクプラン「Pixel Pass」発表、Pixel 6は月額約5100円

新しいスマートフォンPixel 6の発表と同時に、Google(グーグル)は新しい購入方法Pixel Pass(ピクセルパス)も紹介した。このオールインワンのサブスクリプションサービスによって、消費者はPixelを購入する際に、すべての費用を前払いするのではなく、月々の低価格で購入することができるようになる。このサービスは、Pixel 6の場合は月額45ドル(約5100円)、Pixel 6 Proの場合は月額55ドル(約6200円)で利用できるが、このサービスは、携帯電話そのものを利用できるだけではなく、ストレージや音楽、YouTube Premium(ユーチューブプレミアム)、無料アプリやゲームといったGoogleのサービスのサブスクリプションも含まれている。

具体的には、加入者は通常月額11.99ドル(約1300円)の広告なしのYouTube、通称YouTube Premiumを利用できる。これには、Spotify(スポティファイ)やApple Music(アップルミュージック)に対するGoogleの回答であり、利用できなくなったGoogle Play Music(グーグルプレイミュージック)の代わりとなるYouTube Music Premium(ユーチューブミュージックプレミアム)も含まれる。

Pixel Passの加入者は、Google One(グーグルワン)で200GBのクラウドストレージを利用できる他、Google Store(グーグルストア)での割引や、通常は月額4.99ドル(約570円)または年額29.99ドル(約3400円)のサブスクリプションでApple Arcade(アップルアーケード)と同様にアプリ内課金や広告なしでアプリやゲームを無料でできるGoogle Play Pass(グーグルプレイパス)を利用できる。

このサービスには修理や「人生のちょっとしたアクシデント」や修理に対応するPreferred Care(プリファードケア)という保険も含まれているとGoogleは述べている。これは、Apple(アップル)のデバイスに対するAppleCare(アップルケア)のGoogle版だ。

Pixel Passに同梱されるPixel端末は、アンロックされているため、主要な通信事業者に対応している。

このサービスは、Google Storeで購入することもできる他、同社独自の携帯電話サービスGoogle Fi(グーグルファイ)のプランと組み合わせて利用することも可能だという。

Pixel Passをサブスクリプションとして購入すると、2年間で最大294ドル(約3万3500円)の節約になるとGoogleは指摘している。しかし、Google Fiを通じて購入した場合は、毎月のFiプランからさらに4ドル(約450円)が割引され、2年間で414ドル(約4万7300円)の節約となる。

このサブスクリプションは、常に最新のデバイスを持ち歩きたいが、プレミアムサービスにもアクセスしたいという、定期的にアップデートする人のために設計されている。このサービスは、明らかにAppleが提供しているiPhone Upgrade Programに代わる、Googleのサブスクリプションプランを目指している。しかし、Appleは、新しいサブスクリプションプランApple Oneを通じて、独自のサブスクリプションサービスを個別に提供しているが、Pixel Passはそれらを一括して提供している。

Pixel 6と新しいPixel Passは、米国で本日よりGoogle StoreまたはGoogle Fiで月額45ドル(約5100円)から予約を開始している。

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Yuta Kaminishi)