Marshallは、自らの遺産を利用することをためらわない。伝説的英国アンプメーカーは、その名前を ビール缶や冷蔵庫に貼り付けてきた。まったく駄目なブランディングではないが、ばかばかしいことは間違いない。
一見したところ、同社のBluetoothスピーカー・ヘッドホン製品ラインにも同じことが言えそうだが、ひとつ重要な違いがある。これが実によくできていることだ。 この会社が消費者向け電子製品に進出してから数年が過ぎたが、その象徴的な筆記体ロゴを冠したこれまでの製品群と驚くほど調和している。
今年夏のIFAで発表されたKilburn IIは、お馴染みのMarshallアンプのスタイルから外れていない。事実、これを練習用アンプと見間違えても責められない。しかし、これは頑丈に作られたBluetoothスピーカーで、ゴム加工された合成皮革デザインは相当の衝撃にも耐えられる。前面に施された鎖状のグリルがさらに堅牢さを増している。
スピーカーは防水なので屋外でもさほど心配なく使える。とはいえ、本当の全天候型スピーカーが欲しい人にはJBL製品をお薦めする。このKilburnは一緒に泳いではくれないが、ウィスキーをちょっとこぼすくらいなら耐えてくれる。
音質はこのサイズのスピーカーとしては十分だ。これまでに聞いたBluetoothスピーカーの中で最高とは言わないが、小さな部屋を音で満たせるポータブルを探している人には確実な選択だ。上面の高音・低音ツマミをつかえば完璧な音を見つけることができるだろう。
多くのBluetootスピーカーとは異なり、Kilburnは充電に専用のプラグが必要だ。つまり、microUSBでもUSB-Cでもない。しかし、巨大な内蔵バッテリーのことを考えれば納得できる。一回の充電で20時間以上使用可能で、残量に合わせて赤いバーが減っていくのが見える。
299ドルという価格はBluetoothスピーカーとして安くないが、価格帯に十分見合った出来栄えだ。オーディオマニアの音響システムをすぐに置き換えることはないだろうが、少なくともあなたのレコードコレクションの隣に置くにはぴったりだろう。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook )