Reutersの報道によれば、Appleは来年のiPhoneのアップデートに向けて大型スクリーン・モデルの実験を行なっているという。4.7インチ、5.7インチの両モデルがテスト中ということだ。またAppleは廉価版のiPhoneも準備しており、Reutersはこちらは来月にも生産が開始されるとしている。廉価版はプラスチックの筐体の色を調整する必要が生じたためリリースがスケジュールより多少遅れるようだ。
廉価版iPhoneは8月にフル生産の態勢に入り、9月に発売開始となる。Appleはこのデバイスについてクリスマスシーズンを含めた四半期に2000万台の販売を見込んでいる。Reutersの記事は最近われわれが聞いた各種情報と符合するところが多い。
かなりの確度で予測してきたMing-Chi Kuoは、廉価版はiPhone 5と同じ4インチ・スクリーンだが筐体がプラスチックになり、ボディーの色のオプションが増えると予測していた。Reutersはこれに加えて「価格は当初99ドルだが、発売時期は丸1年ほど延期になる可能性がある」と指摘している。
廉価版のiPhoneの情報は信頼性の高い情報源が一致して伝えるので確度は高いだろう。しばらく前からAppleがファブレット、すなわちGalaxy Noteのような大型スクリーンを備えたiPhoneを開発中だとする情報も流れていた。 しかしファブレットなどの前に、Appleのフラグシップ機、iPhone 5の画面が4インチのままで、Galaxy S4などのライバルと比較して一周遅れになっていた。
大型画面iPhoneの開発は廉価版の開発ほど進捗していないようだ。Reutersのある情報源は、「われわれが生産開始にこぎつけるまでにはまだ紆余曲折があるだろう」とj語っている。AppleはOEMメーカーと協議をしているが、生産や発売の開始のスケジュールはまだ白紙状態だという。
AppleのCEO、Tim Cookは最近のAllThingsD D11カンファレンスで「(画面の大型化に伴う)バッテリー駆動時間、画質、色彩の再現性などへの副作用が解決されればそういうモデルを発表するかもしれない。一部のユーザーが大型画面モデルを望んでいることは知っている」と認めた。過去にもAppleの厳しい社内テストに不合格だったために発表前に消えていった製品は多数ある。Appleが大型画面モデルをテスト中だというのはおそらく事実だろうが、実際に市場に出るかどうかについては現在なんとも言えない。しかしタイミングとしては製品ラインに今日のReutersの記事にあるような大幅なアップデートが加えられてもいい頃ではある。
[原文へ]
(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)