AppleのCoreTextのバグでiOS 6とOS X 10.8のアプリがクラッシュ

【抄訳】

AppleのiOS 6とOS X 10.8AのレンダリングエンジンCoreTextのバグのため、どのアプリもアラビア語の文字列を表示しようとすると、すぐにクラッシュする。このバグを露呈する文字列は昨日発見され、ハッキングやプログラミング関連のコミュニティに広まり、Twitterにも登場した。それを自分のタイムラインで見てもTwitterはクラッシュする。

バグの影響を受けるのはiOS 6とOS X 10.8の上のアプリで、OS X 10.9 MavericksとiOS 7のベータリリースは無事だ。だから、これらの文字が引き起こすバグが何であれ、レンダリングエンジンの次のバージョンではすでに直っている。しかし今でもiOS 6を使っている人は、救われない。

CoreTextのバグなので、このフォントフレームワークにアクセスしてテキストを表示するアプリはどれでも被害を受ける。WebKitもCoreTextを使っているので、SafariなどWebKitを使っているアプリケーションもやられる。

下の画像は、その文字列を示している。文字列そのものはここに引用しない(当然ながら)。バグをどうしても体験したい人は、上のツイートを探してほしい。リンクはお教えしない。なお、TweetbotはCoreTextを使ってるはずなのに無事だった。

【中略】

Facebookはすでに対策をとり、この文字列の投稿を禁じている。投稿しようとすると、あなたのポストにはセキュリティの脆弱性が含まれている、というエラーメッセージが出る。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


AppleのTim Cook:Macとの共食いはiPadにとって「膨大なチャンス」

AppleのCEO Tim Cookは、今日の決算報告会見でMacとiPadの共食い問題の可能性について質問に答えた。当四半期のMac売上が大幅に落ち込んだことから、実にタイムリーな質問だった。彼は、供給不足が売上減を招いていることを強調したが、一般論として共食いについても言及し、そこにはiPadにとって、いくつかの重要な意味でチャンスがあることを指摘した。

CookはAppleが「決して共食いを恐れない」こと、なぜなら自社製品を共食いする方がよその誰かにやられるより常に望ましいからだと再度強調した。しかし次に彼は、もっと広くパソコン市場全般の観点から語った。「iPadに関して言えば、ここにはあらゆるチャンスの源がある。なぜなら、Windows市場はMac市場よりはるかに大きいからだ」とCookは言った。「過去に私は、タブレット市場はある時点でパソコン市場より大きくなると信じていると言ったが、今もそれを信じている」

もう一点彼が念を押したのは、iPhoneが持つと言わてきたいわゆる「ハロー効果」で、これはApple製品を初めて購入した利用者は、他のApple製品を買う傾向があるというものだ。iPadにも、この現象を引き起こす潜在力が十分にある。

「もし誰かが初めてのApple製品としてiPad miniかiPadを買えば、われわれは数年にわたってすばらしい体験を得ることになる。彼らが別のiPad製品を買う確率は極めて高いことを知っているからだ。それが起こることに関してわれれは強い自信を持っている。そしてわれわれはiPadでもそれが起きるという証拠をいくつか見てきたので、共食いは膨大なチャンスだと考えている」

共食いは、Appleが常に受け入れてきたことだ。ただしそれは、取って代わる製品の方が追いやられる製品よりも、はるかに大きい売上を得るのが常だからだ。たとえMacが下り坂だとしても、iPadが輝き続ける限り、Appleと上層部にとってそれが限定的な問題であろういうのは真実だ。


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(翻訳:Nob Takahashi)

Apple、Macシリーズの問題点

apple-gallery10_1470400b本日流れてきたニュースによると、Macの売上げが前年比21%ダウンとなっているようだ。四半期比較で言っても16%落ちている。2013年Q1の販売台数は410万台ということで、これはなかなかの数字だと思う。しかしそれでも昨年からくらべてかなりの減少ということになっているわけだ。投資家がこれに直ちに反応したことはご存知の通りだ。

最近のMacシリーズが抱える問題といえば、レティナ(MacBook Pro等)とそれ以外に製品ラインが分裂していることではなかろうか。新しいMac Proの様子を見てから出ないとデスクトップは買わないと考えている人も多いし、またレティナ好きの人たちは「iMacを使う意味はなんだろう」などと考えこんでしまっている。レティナ版13インチMacBook Proの登場により、ノートタイプを考えている人には選択肢がある。しかしAirの解像度は以前のままだ。いずれも良いマシンばかりなのだが、消費者は「もっと良いものが出るのではないか」と悩んでしまってもいるようだ。

簡単に言って、現在のMacシリーズは2つに分かれているのだ。綺麗な画面のノート型と、そして拡張性はあるが低解像度のデスクトップ型だ。どちらを選ぶのかはなかなか難しい問題で、そして消費者は購入を躊躇うことになる。

ちなみに、販売台数低下にWindows 8が関係しているという意見には反対だ。確かにWindows 8には面白い面もありそうだ。しかしIT関係者も一般消費者も、それほど大きな関心はないように見える。これからWindows 8搭載PCの価格がこなれてきてから、ようやく購入を考える人が出てくるといった具合だと思う。

Macの販売台数低迷を、何か他のデバイスのせいにするということであれば、それはApple自らのタブレットということになるだろう。ノートパソコンではなくタブレットで十分と考える人も増えているようだ。時代が「ポスト・デスクトップ」であることは間違いないのだろう。しかしタブレットで、デスクトップの売上減を支えきるというのは難しいことだ。Appleは人気のタブレットデバイスを作ることで、むしろ自らのクビを締めているという面もある。

株価というのは、さまざまな要因で変動するものだ。ただ、今回の場合はMacの売上台数についての話が大きな影響を与えたのだろう。少なくともApple的標準からすれば「絶好調」とは言い難いのは事実だ。シンプルな対策を考えるのならば、Macシリーズの整理を行なって、消費者の悩みや疑念を消し去ることではないだろうか。

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(翻訳:Maeda, H)