新型コロナ発症の自己申告を促すOperation Covid-19がGitHubで協力を募る

カナダ首相のJustin Trudeau(ジャスティン・トルドー)氏の妻から新型コロナウイルス(COVID-19)を移されたカナダ人のスタートアップ創業者は、1つのイニシアティブを立ち上げた。誰でも自らの症状を自己申告して、公開できるようにするもの。関連当局がこのパンデミックを乗り越えられるよう助けるのが狙いだ。

Operation Covid-19は、新型コロナウイルスへの感染について、公式な発表と疑わしいケースの両方をデータリストと地図で可視化している。何よりも命を救い、世界的な公衆衛生システムを改善することを目的としたもの。匿名のアンケートに答えることで、症例を自己報告できるようになっている。このサイトでは、新型コロナウイルス感染の疑いがあるケースに対して、どれだけの公式な検査が行われたかを示すことを目指している。

「より多くの人が、自らの新型コロナウイルス体験を知らせてくれれば、このパンデミックの形勢を逆転させ、より多くの知を結集して命を救うことができるようになります」と、共同創立者のJillian Kowalchuk(ジュリアン・コワルチュク)氏は述べている。

コワルチュク氏は、路上の安全を確保するためのアプリ「Safe&The City」の共同創業者だ。同氏がInstagramに投稿したように、3月5日に英国ロンドンのカナダハウスで、カナダ首相婦人のSophie Trudeau(ソフィー・トルドー)氏に会った後、新型コロナウイルスを発症した。首相夫人も、後に新型コロナウイルスに対して陽性と診断されている。

その後コワルチェク氏は、英国の病院で新型コロナウイルスの検査を拒否され、落胆した。ただ家に帰って自己隔離するように言われたのだ。これによって同氏は、検査の数が足りないことと、この問題の大きさを人々が理解していないことを憂慮するようになった。

「私が直接経験したようなことが、世界中で普通のことになりつつあります。検査が拒否され、新型コロナウイルス発症の大部分が不明のままになり、問題の深刻さが過小評価され、予防策が取られず、必要な公衆衛生の監視システムへのリソース動員が制限されてしまうのです」とコワルチェク氏はTechCrunchに語った。

このイニシアティブは、新型コロナウイルスを発症した人々から洞察を収集し、医療および公衆衛生の当局にも提供する。そうすることで、新型コロナウイルスの発症、回復、および死亡について、公式な発表と自己申告の両方をマップによって可視化し、検査の数を増やすなど、世界的に最良の施策が取られるのを後押しする。

このプロジェクトのソフトウェア開発に貢献するには、ここからGitHubにアクセスすればいい。また、ボランティア活動に参加するには、operationcovid19@gmail.comに電子メールを送信するか、このFacebookグループのメンバーになることから始めよう。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)