SpaceXがブロードバンド・インターネット衛星Starlink58基を打ち上げて累計538基に、他社衛星3基との初の相乗りも

SpaceX(スペースX)は、通信衛星のStarlink(スターリンク)を58基打ち上げた。前回のStarlinkミッションからわずか10日しかたっていない。これで軌道上で稼働可能なStarlinkブロードバンド・インターネット衛星は計538基となった。また同社は今回の打ち上げで、Starlink用の積載スペースを初めて他社と共有し、2基のStarlink衛星の代わりに、衛星画像解析サービスなどを手掛けるPlanet(プランネット)のSkysat(スカイサット)衛星を3基運んだ。

SpaceX最新のStarlink打ち上げは同社が年内に予定している米国、カナダの一部消費者向けブロードバンド・インターネットサービスが実運用に近づいたことだけでなく、天文学者の要望に答えるべく衛星のデザインを改定したことでも注目に値する。

Stalinkは、比較的低い軌道を周回することから、太陽光反射による明るさが夜間観測の妨害になると科学者から批判を受けている。SpaceXは、前回打上げた衛星のうちの1基に太陽光反射を軽減する展開型サンバイザーを搭載したが、今回は58基全部に搭載した。


これでStarlinkが、地球上で天体観測する科学者と平和的関係を築けるといいのだが、最終的にはこのサンバイザーが多数のStarlink衛星に設置された結果どう変化するのかを見るまでわからない。

本ミッションは、SpaceXの公式SmallSat相乗りプログラムの下で実施された初の運行であり、同プログラムでは小規模な衛星運営者がSpaceXのウェブポータル経由でSpaceXの打上げに便乗の予約ができるという、比較的柔軟な「オンデマンド」方式を提供している。SpaceXがライドシェア事業に力を入れている理由は、Rocket Labなどのこの市場に特化したサービスを提供するの打ち上げ業者が、同社のライバルとなって損益に影響を与えかねないと認識しているからだ。

米国時間6月14日の打ち上げは米国東部夏時間午前5時21分(日本時間同日午後6時21分)に行われ、使用されたFalcon 9第1段ブースターの軟着陸回収も行われる。このブースターは以前、国際宇宙ステーションに補給物資を運んだSpace Dragon 2基の打ち上げに使用されたものだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

提携拡大でNASAが出資するプログラムにおけるPlanetの衛星画像を地球科学者が利用可能に

NASAとPlanet(プラネット)はパイロットパートナーシップを成功させた。その結果、同宇宙機関はPlanetとの契約を延長し、Planetの地球観測衛星の画像をNASAが出資するすべての研究プログラムに提供することになった。NASAは2019年4月に、Essential Climate Variables(ECV)の追跡に取り組む35人の研究者チームに同社の画像を提供する、最初の契約をPlanetと結んでいる。

ECVのトライアルではPlanetの画像が、ヒマラヤでの山崩れなど地球上のさまざまな環境現象を追跡し、洞察を得るのに役立つことが示された。研究者たちが早期警告の兆候を検出する上で重要な要素の1つは、Planetのコンステレーションの高い再訪率、つまり特定の地域を撮影する頻度だった。

Planetのデータは地球全体を少なくとも1日に1回はカバーしており、これには北極のような他の衛星による地球観測範囲にない地域も含まれている。その頻度とカバーする範囲、詳細さは地球科学にかかわるすべての人にとって貴重なリソースとなり、また数十以上のプロジェクトに関わる何百人もの科学者が利用できるようになったことを意味する。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

地球の比較的近くに人が住めそうな惑星が見つかった、そこまでの距離は11光年

火星のことは忘れましょう。わずか11光年先に、地球ぐらいの大きさで、居住できるかもしれない惑星が見つかったのです。

Ross 128bと呼ばれるその惑星は、推定年齢70億歳の、生命にやさしい赤色矮星のまわりを周回している。

赤色惑星は銀河系でいちばんありふれた星で、知られている星の約70%を占め、その周回軌道上には水のある惑星がありえる、と言われている。つまりそれらの惑星には大気があり、生命をサポートしているかもしれない。

ここ数年、そういう赤色惑星を周回している、居住可能かもしれない惑星の発見が爆発的に増えた。というか、最近の研究によると、赤色惑星の恒星系の可住域には惑星が600億ぐらいあるかもしれない。その中でRoss 128bが話題になるのは、地球から近いからだ。

もっと近い地球サイズの惑星として、4.25光年先のProxima Centauriをご存知の読者もおられるだろう。でも、その恒星系の太陽である赤色惑星は若くて高温なので、惑星は灼熱地獄だろう。人が住める場所ではない。

Ross 128bには、人間が住めるかもしれないと思わせる特徴がいくつかある。まず、自転の揺れが安定している。その‘太陽’は高齢なので、かなり沈静化しているだろう。コンピューターのシミュレーションでは、雲におおわれているので水が表面から蒸散しない。ということは大気もあって、生命をサポートできるだろう。

この惑星を発見した科学者たちが、それを最初に報じたNational Geographic誌で語っているところによると〔日本語訳〕、今後はもっともっとデータが必要である。目下チームは、16光年以下の範囲内に、そのほかのRoss 128b的惑星を探している、ということだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

地球の比較的近くに人が住めそうな惑星が見つかった、そこまでの距離は11光年

火星のことは忘れましょう。わずか11光年先に、地球ぐらいの大きさで、居住できるかもしれない惑星が見つかったのです。

Ross 128bと呼ばれるその惑星は、推定年齢70億歳の、生命にやさしい赤色矮星のまわりを周回している。

赤色惑星は銀河系でいちばんありふれた星で、知られている星の約70%を占め、その周回軌道上には水のある惑星がありえる、と言われている。つまりそれらの惑星には大気があり、生命をサポートしているかもしれない。

ここ数年、そういう赤色惑星を周回している、居住可能かもしれない惑星の発見が爆発的に増えた。というか、最近の研究によると、赤色惑星の恒星系の可住域には惑星が600億ぐらいあるかもしれない。その中でRoss 128bが話題になるのは、地球から近いからだ。

もっと近い地球サイズの惑星として、4.25光年先のProxima Centauriをご存知の読者もおられるだろう。でも、その恒星系の太陽である赤色惑星は若くて高温なので、惑星は灼熱地獄だろう。人が住める場所ではない。

Ross 128bには、人間が住めるかもしれないと思わせる特徴がいくつかある。まず、自転の揺れが安定している。その‘太陽’は高齢なので、かなり沈静化しているだろう。コンピューターのシミュレーションでは、雲におおわれているので水が表面から蒸散しない。ということは大気もあって、生命をサポートできるだろう。

この惑星を発見した科学者たちが、それを最初に報じたNational Geographic誌で語っているところによると〔日本語訳〕、今後はもっともっとデータが必要である。目下チームは、16光年以下の範囲内に、そのほかのRoss 128b的惑星を探している、ということだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa