ROXXの月額制リファレンスチェックサービス「back check」が新機能コンプライアンスチェックを提供開始

ROXXの月額制リファレンスチェックサービス「back check」が新機能コンプライアンスチェックを本格提供開始

月額制のリファレンスチェックサービス「back check」(バックチェック)を開発提供するROXX(ロックス)は8月4日、コンプライアンスチェックを行う新オプションの本格提供を開始した。同機能は、KYCコンサルティングが提供するコンプライアンスチェックシステム「Solomon」(ソロモン)とのAPI連携によるもの。

リファレンスチェックとは、企業などが中途採用を行う際に、採用リスクを最小限に抑えるために、採用予定者の人物像や前職での勤務状況など、書類や面接だけではわからない情報を関係者に問い合わせるプロセスのこと。リスク関連のネガティブチェックばかりでなく、採用予定者が自身の業績を的確に伝えられない場合には、本来の実力や人間性を企業側に知ってもらえる「ポジティブチェック」の利点もある。

ご想像のとおり、話を聞く相手(推薦者)の選定や聴取の交渉、手続きなどで大きな手間がかかる。それを月額料金で代行してくれるのが「back check」ということだ。完全オンラインで、リファレンス(信用照会)の取得が平均5日で行えるという。

このサービスに、新たにコンプライアンスチェック機能が有料オプションとして追加された。同機能を使うと、採用候補者のコンプライアンス上の問題の有無がボタンをクリックするだけで即座にわかる。KYCコンサルティングが提供するコンプライアンスチェックのためのリスクデータベースおよび検索エンジンである「Solomon」をAPI連携で利用することにより、国内での暴力団・密接交際者・過激派・準暴力団・フロント企業・特殊犯罪との関係・海外における制裁措置・法規執行・公的要人とその関係者・国有企業・敵対的メディア・国際的経済制裁対象の個人や組織・法規制適用対象・政府の重要個人や組織、個人の犯罪・企業の不祥事などとの関係も確認できる。ただし、国内の一般犯罪や破産、与信などの情報は除外される。

このオプションの利用料は月額税別3万円。件数の制限なく使えるとのこと。

関連記事
月額制リファレンスチェックサービス「back check」のROXXがVC連携第3弾を発表、累計連携VC数計41社に
リモート採用を支えるリファレンスチェック自動化のHiPeopleが3.1億円を獲得
新卒・中途を一元管理できる採用管理システム「SONAR ATS」のThinkingsが9.5億円調達
フリーランス・副業向けのオンラインリファレンスチェック「Parame」が数千万円規模の資金調達
「泥臭いことも全部やる」新型コロナ影響下でHRテックのROXXが9億円調達
人材採用関連サービスのROXXが月額制リファレンスチェック「back check」を正式リリース

カテゴリー:HRテック
タグ:コンプライアンス / 倫理法令遵守(用語)リファレンスチェックROXX日本(国・地域)

月額制リファレンスチェックサービス「back check」のROXXがVC連携第3弾を発表、累計連携VC数計41社に

月額制リファレンスチェックサービス「back check」のROXXがVC連携第3弾を発表、累計連携VC数計41社に

月額制リファレンスチェックサービス「back check」を手がけるROXXは6月24日、ベンチャーキャピタル(以下、VC)の投資先スタートアップ向け「back check VC連携プラン」について、第3弾として新たにVC13社と連携したと発表した。これにより累計連携VC数は計41社となった。

back checkは、書類選考や面接だけでは分からない採用候補者の経歴や実績に関する情報を、候補者の上司・同僚など一緒に働いた経験のある第三者から取得できる、リファレンスチェックサービス。back checkでは、採用予定の職種やポジションに合わせて数十問の質問を自動生成し、オンライン上でリファレンスチェックを実施できるという。2019年10月に正式リリースを行い、2020年11月に累計導入企業数は500社を突破した。

back check VC連携プランは、VCの投資先であるスタートアップを対象とした特別プラン。対象は、同プラン連携先のVCから資金調達を実施したスタートアップ。提供内容は、月額利用料の最大50%割引、back check提供の採用活動コンサルティングの無料化、採用に関する限定セミナーイベントへの招待などとなっている。

資金調達を経てこれから採用を本格化する企業においてback checkを利用することで、採用のミスマッチを防ぎ、事業および組織成長における本質的な投資にフォーカスできるよう支援するとしている。

関連記事
HRテックのROXXが2億円を調達、VCとその投資先向け「back check VC連携プラン」も開始
「泥臭いことも全部やる」新型コロナ影響下でHRテックのROXXが9億円調達
人材採用関連サービスのROXXが月額制リファレンスチェック「back check」を正式リリース

カテゴリー:HRテック
タグ:リファレンスチェックROXX日本(国・地域)

HRテックのROXXが2億円を調達、VCとその投資先向け「back check VC連携プラン」も開始

HRテックのROXXが2億円を調達、VCとその投資先向け「back check VC連携プラン」も開始

ROXXは12月7日、シリーズBラウンドにおいて、第三者割当増資として2億円の資金調達を実施したと発表した。引受先はOne Capital。累積資金調達総額は約24億円となった。調達した資金により、月額定額制リファレンスチェックサービス「back check」への事業投資を積極的に行うとともに、国内企業の採用活動におけるリファレンスチェックの浸透に取り組む。

また「back check」について、ベンチャーキャピタル(VC)16社との連携および、VCとその投資先向けプラン「back check VC連携プラン」の提供開始についても同時発表した。

back checkは、書類選考や面接だけでは分からない採用候補者の経歴や実績に関する情報を、候補者の上司や同僚といった一緒に働いた経験のある第三者から取得できる、リファレンスチェックサービス。back checkでは、採用予定の職種やポジションに合わせて数十問の質問を自動生成し、オンライン上で簡単にリファレンスチェックを実施可能。さらに、従来のリファレンスチェックサービスと比べて1/10程度の価格という低単価で実施できるとしている。

2019年10月に正式リリースを行い、2020年12月時点で累計導入企業数500社以上、累計対象候補者数は8000名を突破した。

HRテックのROXXが2億円を調達、VCとその投資先向け「back check VC連携プラン」も開始

同時発表の「back check VC連携プラン」は、VCの投資先であるスタートアップを対象とした特別プランで、計16社との連携も合わせて明らかにした。

back check VC連携プランの内容は、「累積調達額に応じて最大75%引きでback checkを利用可能」「採用活動コンサルティング」「採用に関する限定セミナーイベント/ウェビナーへご招待」。資金調達を経てこれから採用を本格化する企業向けにback checkを活用してもらうことで、採用のミスマッチを防ぎ、事業および組織成長における本質的な投資にフォーカスできるよう支援する。

HRテックのROXXが2億円を調達、VCとその投資先向け「back check VC連携プラン」も開始

  • 連携済みVC(2020年12月7日時点・50音順):ANRI、EastVentures、インフィニティ・ベンチャーズ、SMBCベンチャーキャピタル、F Ventures、グローバルブレイン、コロプラネクスト、サイバーエージェント・キャピタル、ジェネシア・ベンチャーズ、Skyland Ventures、W ventures、ディープコア、みずほキャピタル、三菱UFJlキャピタル、YJキャピタル/Code Republic、onecapital

関連記事
HRテックのROXXがサイバーエージェントなどから総額5億円を資金調達
「泥臭いことも全部やる」新型コロナ影響下でHRテックのROXXが9億円調達
人材採用関連サービスのROXXが月額制リファレンスチェック「back check」を正式リリース
人材紹介エージェント支援のSCOUTERがROXXに社名変更、パーソルなどから3.7億円を調達

カテゴリー:HRテック
タグ:資金調達(用語)ROXX日本(国・地域)

「泥臭いことも全部やる」新型コロナ影響下でHRテックのROXXが9億円調達

人材採用関連サービスを提供するROXX(ロックス)は5月18日、グローバル・ブレインと日本郵政キャピタルを引受先とした、総額9億円の第三者割当増資を発表した。今回の資金調達は今年2月発表の総額5億円の調達に続くもので、シリーズBラウンドに当たる。同社の累計調達金額は約20億円となった。

求人DBとしての価値向上、中長期で人材紹介を支援

ROXXは現在、人材紹介会社向けのクラウド求人データベースサービス「agent bank(エージェントバンク)」および月額定額制のリファレンスチェックサービス「back check(バックチェック)」を提供している。

2018年5月に正式リリースされたagent bankは、人材紹介会社が月額利用料のみで利用できる、求人データベースと業務管理ツールのクラウドサービスだ。成功報酬に対する手数料不要で、自社で抱える転職者をデータベース掲載企業に紹介することができる。

新型コロナウイルス感染拡大を受け、4月に緊急事態宣言が出てから人材紹介会社を取り巻く状況は「売り手市場から真逆の環境に一気に変わった」とROXX代表取締役の中嶋汰朗氏は話す。「人材がいればすぐに紹介先が決まるという状況から、今は採用を続けている企業を探し回る、売り先がない状況。掲載求人情報は一時、2400件から1600件まで落ち込んだ」(中嶋氏)

ただ、そうした厳しい状況ゆえに、人材紹介会社から見ると求人データベースとしてのagent bankの価値は上がっていると中嶋氏は続ける。

「新型コロナ対策支援として、利用料を3カ月無料でサービスを提供するキャンペーンを実施したこともあって、5月だけで200社から問い合わせがあった。これは今までの年間契約社数と同じ数字だ。サービスローンチから2年経ち、昨年比で見ればほぼ全ての数字が2倍に伸びた。4月には人材会社から求人企業への紹介件数が、初めて単月で1万件を超えており、プラットフォームとしてはどんどん大きくなっている」(中嶋氏)

採用を絞る企業が増える中で、紹介先企業、求人件数を増やすことは、同社にも課題となっている。5月の大型連休明けからは若干回復傾向も見えるものの、「『オリンピック後に景気が悪化しても採用を続ける』と言っていた企業でもコロナ禍で採用をストップしたところもあり、予断は許さない」と中嶋氏はいう。

ただし、同社が対象としているのは人手を必要とする労働集約的な業界・職種が中心だ。「中長期的に見れば、まだまだ採用は続く。非正規や中卒・高卒といった領域の求人紹介はほかのプレイヤーも少ない。今は先行きが分からず採用を止めている企業も多いが、この時期にも採用を続けている企業もそれなりにある。5〜6月は厳しい状況が続くかもしれないが、連休明けに動きが出ていることもあるので、乗り切りたい」(中嶋氏)

リファレンスチェックサービスは非対面の面接と相性よい

かたやリファレンスチェックサービスのback checkのほうについては、「対面で面接ができない環境との相性はいい」と中嶋氏は述べている。

back checkは、面接や書類からだけでは見えにくい採用候補者の経歴や実績に関する情報を、候補者の上司や同僚といった一緒に働いた経験のある第三者から取得できるサービスだ(チェックは採用候補者本人の同意を得て行う仕組み)。採用予定の職種・ポジションに合わせて数十問の質問を自動生成し、オンライン上でリファレンスチェックを実施できる。

「新型コロナ感染症の影響が落ち着いても、リモート面接を取り入れる動きは元には戻らないだろう。採用候補者の見極め材料の不足を補うツールの必要性は、今まで以上に増してくる。ここはチャンスと捉えて、マーケットを作っていけるかどうかの正念場だ。『働く場所はどこでもいいから優秀な人材を探そう』という動きや副業、時短勤務も進むはず。そういう人材採用で使えるリファレンスチェックのツールとして、back checkの活用頻度はより増えていくのではないかと考える」(中嶋氏)

今回の資金調達は、新型コロナ感染拡大による影響が広がるさなかの2月〜4月にかけて交渉が進んだという。中嶋氏は「2社とも、約2カ月と短い時間で検討を進めてもらい、調達実施を決めることができた。前回と今回の調達資金については、アグレッシブに使うというよりは、体力が続く間で改めてやれること、投資対効果が合うものに絞って事業を伸ばすつもり」と語る。

「短期的な売上を作るより、提供金額などの敷居を下げて、体験してもらう数を最大化する。広告に投下するのではなく、例えばback checkについては1候補者あたり1000円で試用できるプランを期間限定で提供するなど、試してもらって、その後契約してもらえる流れをまずは作る。今後もいろいろなキャンペーンやプランを、タイミングを見ながら変更しつつ打ち出していく」(中嶋氏)

「スタートアップは本来、大企業より身軽でスピード感を持ってやれるはず」という中嶋氏。「この時代に即したやり方にすぐに変えていけるのが強みのはずなので、改めてスタートアップとして、この機会を成功に変えなければと思っている。資金調達によって、またチャンスをもらえたことに最大限感謝しつつ、泥臭いことも全部やっていくつもりだ」と話している。

「今までのモデル通りで伸び続けるというわけには行かないと思うので、再度足元を整える。ついつい勢いの中で進んできてできていなかったこと、自分たちが本来向き合わなければならないところに対して、今なら精いっぱい時間を使えると思うので、向き合っていこうと思う。今後の時代に合わせた事業モデル、顧客ターゲットに変えていくために、今も手を打っているところ。多少の痛みは伴うが、モデルの変換や組織体制変更など、対応していく」(中嶋氏)

ROXX代表取締役 中嶋汰朗氏

HRテックのROXXがサイバーエージェントなどから総額5億円を資金調達

写真左から、サイバーエージェント社長室 投資戦略本部 本部長 近藤裕文氏、同社経営本部 M&A・投資育成部 関口秀明氏、ROXX代表取締役 中嶋汰朗氏、サイバーエージェント社長室 投資戦略本部 藤田ファンド担当 坡山里帆氏

人材採用関連サービスを提供するROXXは2月19日、サイバーエージェント、SMBCベンチャーキャピタル、みずほキャピタル、三菱UFJキャピタルを引受先として、総額5億円の第三者割当増資を実施したことを明らかにした。今回の資金調達は、2019年7月発表のパーソルキャリアと既存株主からの約3.7億円の調達に続く、シリーズBラウンドに当たり、同社の累積調達額は約12億円となった。

ROXXは現在、月額制のリファレンスチェックサービス「back check」と、求人流通プラットフォーム「agent bank」を提供している。

2018年5月に正式リリースされたagent bank(旧SARDINE)は、人材紹介会社のための求人データベースと業務管理ツールのクラウドサービスだ。月額利用料のみ、成功報酬に対する手数料が不要で、2000件以上の求人に対して転職者を紹介することができる。利用ハードルの低さから、累計400社以上のエージェントがagent bankを利用しているという。

また求人企業の側も、完全成功報酬型で募集求人を何件でも無料で掲載可能。成功報酬は求人ごとに自由に設定でき、従来の人材紹介より低コストで採用が可能になっている。このため、大手企業からスタートアップまで、幅広い規模と業種の求人を集めるようになっている。

リファレンスチェックのback checkは、面接や書類からだけでは見えにくい採用候補者の経歴や実績に関する情報を、候補者の上司や同僚といった一緒に働いた経験のある第三者から取得できるサービスだ。採用予定の職種・ポジションに合わせて数十問の質問を自動生成し、オンライン上でリファレンスチェックを実施できる。

back checkには、候補者の前職における勤怠・対人関係といった基本的信頼性を可視化するスコアリングや、性格診断による職務適性チェックといった機能が備わっており、独自のデータ分析により、入社後のパフォーマンスを総合的、客観的に分析・予測することが可能となっている。レポートに表示される適正を踏まえて、面接での確認事項や、配属先検討の際の組織やメンバーとの相性を考えるための参考とすることができる。

back checkの利用料は月額定額制で、従来のリファレンスチェックサービスに比べて10分の1程度の費用でチェック実施が可能。2019年10月の正式リリースから、2020年2月現在、累計導入企業数が300社を超えた。今回、藤田ファンドからROXXに出資を行うサイバーエージェントも、サービス利用企業の一社だ。

今回の資金調達により、ROXXではagent bank、back checkの各プロダクトの強化と、これにともなう採用強化を図るとしている。ROXX代表取締役の中嶋汰朗氏は「昨年比でagent bank事業は主要KPIがすべて300%超の成長を実現していることに加えて、新規事業のback check事業においては導入企業様の採用フローにリファレンスチェックが確実に浸透している」として、「今回の資金調達は両事業のさらなる成長を加速させることを目的としたラウンドと位置づけている」と述べている。

今後、agent bank事業については、前回のリード投資家で資本提携先でもあるパーソルキャリアのアセットと自社の事業開発力を掛け合わせ、人材紹介の領域拡大を牽引するサービスとなるよう、投資を行うと中嶋氏。「2030年には640万人もの人手が不足すると予測されている中で、中長期で成長し続けるROXXの主力事業とする」(中嶋氏)

またback check事業については、「タクシーCMの公開や導入実績の増加により、リファレンスチェックそのものの認知が拡大されているのを感じているだけでなく、実際に採用のミスマッチを防ぐことができたという事例が日々増えている」と中嶋氏はいう。「日本全体で転職へのネガティブなイメージが払拭され、キャリアの多様化が進むに伴って、採用企業において必要とされるツールになると確信し、事業部全体に対して投資を強化する判断をした」(中嶋氏)

中嶋氏は「前回の調達をきっかけに大手人材会社の経営や事業構造に数多く触れる機会を得て、業界構造の負をインターネットサービスで解決できる領域がまだまだ残されていることに気づいた」と述べ、「決して既存の文化を壊すのではなく、踏襲した上でより良い形を実現することが私たちROXXの役割だと認識した。20年、30年とサービスの価値が上がり続ける事業になるよう、引き続き尽力する」とコメントしている。

人材採用関連サービスのROXXが月額制リファレンスチェック「back check」を正式リリース

人材紹介エージェント支援サービス「agent bank(旧SARDINE)」など、採用関連サービスを提供するROXX(ロックス、旧社名SCOUTER)は10月7日、月額制リファレンスチェックサービス「back check(バックチェック)」に新機能を追加した。今年1月に発表され、3月からベータ版を展開していたback checkはこれまでに累計90社が導入。今回が正式リリースとなる。

back checkは、面接や書類からだけでは見えてこない採用候補者の経歴や実績に関する情報を、候補者の上司や同僚といった一緒に働いた経験のある第三者から取得することができる、リファレンスチェックサービスだ。採用予定の職種やポジションに合わせて数10問の質問を自動生成し、オンライン上で簡単にリファレンスチェックを実施できる。また従来のリファレンスチェックサービスと比較すると10分の1程度の金額(1件あたり1万円以下)でチェックが実施できることから、スタートアップも含め、採用人数やポジションにかかわらず幅広く利用されているという。

本格リリースにあたり、back checkには、候補者の前職における勤怠・対人関係といった基本的信頼性を可視化するスコアリングや、性格診断による職務適性チェックといった新たな機能が導入された。独自のデータ分析により、入社後のパフォーマンスを総合的、客観的に分析・予測することが可能となる。

  1. backcheck_sample_1

  2. backcheck_sample_2

  3. backcheck_sample_3

  4. backcheck_sample_4

  5. backcheck_sample_5

  6. backcheck_sample_6

  7. backcheck_sample_7

本格リリースから先着500社までは、back checkの全機能が無制限で1カ月間使えるキャンペーンも実施される。ROXXでは、2020年末をめどに累計導入企業数1000社を目指すとしている。

人材紹介エージェント支援のSCOUTERがROXXに社名変更、パーソルなどから3.7億円を調達

人材紹介エージェントのためのサービスを提供するSCOUTER(スカウター)は7月1日、総額約3億7000万円の資金調達を実施したことを明らかにした。また同日、社名変更も発表。新たな社名はROXX(ロックス)となる。

今回の資金調達の出資者はパーソルキャリアおよびSMBCベンチャーキャピタルで、パーソルが約3億円を出資する。パーソルとROXXは今後、事業でも連携していく方針だ。

写真左からパーソルキャリア代表取締役社⻑ 峯尾太郎⽒、ROXX代表取締役 中嶋汰朗氏、パーソルキャリア執⾏役員 岩⽥亮⽒

データとツールでエージェントコストを下げ人材流動化を支援

ROXXは、個人が副業で人材エージェントとしてヘッドハンティングを行うためのサービス「SCOUTER」、そして中小規模の人材紹介会社をターゲットにしたクラウド求人データベース「SARDINE(サーディン)」を展開してきた。

個人向けのSCOUTERは、ソーシャルヘッドハンティングサービスとして2016年4月にサービスを開始。TechCrunch Tokyo 2016のスタートアップバトルでファイナリストに選ばれたプロダクトだが、現在はサービスを休止している。

一方、2018年5月に正式リリースされた中小法人向けのSARDINEは、求人データベースと業務管理ツールのクラウドサービスだ。月額利用料のみ、成功報酬に対する手数料が不要で約2000件の求人が利用できる。この料金設定により、小規模エージェントから好評を得ており、現在は、200社近いエージェントがSARDINEを利用しているという。

以前から、ROXX代表取締役社長の中嶋汰朗氏は「成果報酬を100%還元すれば、エージェントはインセンティブが高い(年収が高い)求人を優先するのではなく、転職者本人が希望する求人を選択してプッシュすることになるので、選択をねじ曲げず、マッチング率も高められる」と話していた。

中嶋氏は「求人流通システムを拡充し、中途採用市場の人材流動化をさらに支援したい」という。

人材紹介の成果報酬は一般に、紹介者の年収をベースに何%、と決められるため、年収が高い人を紹介すれば、エージェントへの報酬額は高くなる。人材紹介業では、実は求職者と求人がなかなかマッチしないため、エージェントが1件の紹介にかける時間、すなわちコストがかさむ傾向にある。そこで大手業者では、コスト率を下げるために年収の高い人材しか紹介案件として扱えない、という状況が生まれる。かといって、求人に合った人材が紹介できなければ、また決定率は下がり、コスト率は上がって悪循環となる。

一方、今はダイレクトリクルーティングが簡単に行える時代。能力が高い人材ほど、SNSなどさまざまなルートを使って、自力で求人にたどり着きやすくなっている。エージェントの力が求められるのは、むしろ自分の力だけでは転職が難しい、年収が低い層の求職者だと中嶋氏はいう。

中嶋氏は「エージェントのコストを下げ、転職に当たってサポートがほしい人たちの人材紹介決定率を上げていくことで、年収が低い層の人材も流動化しやすくなる」と話している。業務管理ツールの提供とデータの蓄積により、その決定率アップを狙う。

業務管理ツールについては、SARDINEユーザーには無料で提供。またデータについても、月に4000件近い案件紹介により、蓄積が進む。

「例えば『金髪NG』という採用基準があったとして、実は髪色の判断にもグラデーションがある。『A社の場合、どこからが茶髪としてOK』なのか、求人票ベースだと分からない。そうした『どのラインまでは受かり、どこで落ちたのか』をデータベース上で情報蓄積することで、エージェントの紹介確度を上げられる」(中嶋氏)

今回のパーソルとの提携により、さらに求人・求職者の案件増が見込まれ、またパーソルグループが有する人材プールを活用してエージェントが仕事をしやすくなる、と中嶋氏は期待を寄せている。

「中小エージェントはこれまで、大手企業からの求人を取ることができなかった。パーソルにはその接点がある。SARDINEへ大手の求人案件を供給してもらうことで、企業側もこれまでマッチングできなかった層の求職者と出会うことができるようになる」(中嶋氏)

「今後、副業を探す人のための人材紹介や、新卒紹介にも取り組む予定」という中嶋氏。「さまざまなサービスで小規模の人材紹介会社をエンパワーメントしていくつもりだ。全国展開や正社員以外の雇用形態にサービスを広げることも視野に入れている」と語っている。

「ちゃんと仕事をしてきた人が評価を引き継げるように」

ROXXではSARDINEのほかに、4月より月額制のリファレンスチェックサービス「back check」をクローズドベータ版として、事前登録のあった約200社へ提供開始している。

日本ではまだなじみがないリファレンスチェックだが、欧米企業では応募時に提出が必須となっているところもあるほど浸透しており、最近、外資系企業や大手ベンチャー企業の採用で取り入れが始まっている。「書類や面接で見える情報だけでは本人が部署に合うかどうか、業務の得意不得意はどこか、といったことまで分からないので、リファレンスはあったほうがいい」と中嶋氏はいう。

back checkは「人事の課題にも対応したもの」と中嶋氏。従来の短時間の面接では分かりにくい、採用候補者の適性や経歴、実績などの評価を、上司や同僚、顧客など、候補者のこれまでの働きぶりをよく知る第三者から得る仕組みだ。

リファレンスチェックの実施頻度に応じて月額費用で利用可能なback checkは、従来の調査会社によるチェック費用から比べると、およそ10分の1とかなり安価に利用できる。職種に応じて質問を自動生成し、設問はカスタマイズすることも可能だ。リファレンスは企業が複数の推薦者を企業が指定し、候補者本人から依頼して取るシステムとなっている。オンラインで完結することもあって、推薦者の回答率は93%。平均4営業日で回答を得られているという。

「転職する人が増え、フリーランスをはじめ、働き方が多様化する中で、履歴書や職務経歴書だけで採用を判断することが難しくなってきた」と中嶋氏はいう。短時間の面接の場では、候補者のこれまでの細かい業務内容まで追えないことも多い。また“よそ行き”モードで来る候補者の仕事への姿勢を、その場で判断するのも難しいことだろう。それを複数の目線から詳細に情報収集できることは、実は候補者にとってもメリットがあると中嶋氏は説明する。

「最近、面接では不採用となった候補者が、リファレンスチェックで合格したケースも出てきた。特別に優秀な上位2割の人や明らかにNGな下位2割の人は、企業も採用・不採用の判断がしやすいが、真ん中の6割の人を書類と面接だけで判断するのは困難だ。リファレンスチェックを行うことで、カルチャーフィットや相性などの面で『ウチに合うか』も分かる。候補者にとっても、なじまない組織に無理やり入るリスクを避けられる上、実績の裏付けを出せることでプラスになる」(中嶋氏)

「back checkにデータが蓄積されれば、ゆくゆくは企業ごとに入社後の活躍の可能性も見ることができるようになるだろう」という中嶋氏。近く予定されている正式公開後、まずは1万社の利用を目指す。「今回の調達資金もback checkの開発、強化に充て、よりサービスを伸ばしていきたい」と中嶋氏は述べている。

中嶋氏は「ちゃんと仕事をしてきた人が、次の会社にもキチンと評価を引き継げるように、そしてエージェントが求職者の意思決定を支援できるように」と目指す採用のあり方について話しており、back checkとSARDINE双方向での利用拡大と、求人・人材情報の質向上を図っていく構えだ。