MITとハーバード大学が、安価で超強力な人工筋肉を開発

MITのコンピュータ化学・人工知能研究所は、ハーバード大学のワイス研究所と協力して超強力で低価格の人工筋肉を開発した。この技術を使って自重の1000倍の重量を持ち上げる「スーパーパワー」を持つソフトロボットを作ることもできる。

新しいソフトロボティック人工筋肉は、折り紙からヒントを得たもので、1ドル以下で一般に入手できる材料を使って最低10分で組み立てることができる。「スケルトン」と呼ばれる基本構造を密閉されたバッグで包み、バッグの中を真空にすることによって動作を変えることができる。

内部のスケルトンの部品は様々な材料で作ることが可能で、どう組み立てるか(どう折るか)によって動作が決まる。つまり、内部構造を包む皮膜が収縮したときの折れ方を変えることで、簡単かつ自分の手で「プログラム」できる。

こうしたシンプルさと材料選びの柔軟さによって、この人工筋肉は数ミリから1メートル大まで、全体性能をほとんど変えることなく、様々な大きさのものを作ることができる。筋肉が大きいほど持ちあげる力が増す。プロジェクトのメンバーたちは、いずれ象型ロボットを作って本物の象と同じように働く鼻をつけることを思い描いている。

このソリューションはソフトロボティクスが抱えている課題にエレガントな方法で取り組んでいる。現在ソフトロボティクスの応用分野で使われている他の方法で作られた人工筋肉は、柔軟性、強度などに制約がある。

このテクノロジーの実用的応用例として、医療補助機器、工業用ロボット、宇宙探査、様々なウェアラブル外骨格などが考えられると研究者らは話している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

バーチャル望遠鏡サービスのSlooh、日食に向けて準備完了

コネチカット州のSloohという会社は、世界中に設置された数十台の望遠鏡のいずれかを使って簡単に(そして今は無料で)夜空を見ることのできるサービスだ。ログインして望遠鏡を選ぶだけで使える。自分で望遠鏡を制御して様々な宇宙空間を見ることもできるし、プロの天文学者に任せてただ宇宙の旅を楽しむこともできる。Sloohユーザーは、宇宙をのぞき込みながら発見したものをシェアすることもできる。

来たるべき日食を祝って、Sloohはこのイベントを遠方から見学したい人たちのために無料アカウントを提供している。4.95ドル払えば一カ月間望遠鏡を制御することもできる。

Sloohには8万人のメンバーがおり、ライブショウ(流星群や日食などの興味深いイベントの際に行われる望遠鏡ライブ中継)の視聴者は延べ2000万人に上る。無料アカウントのおかげで、登録者数は1万人増えた。

「われわれの望遠鏡は、世界最高水準の天文台に設置されている」とファウンダーのMichael Paolucciは言う。「こういう場所は、ふつうアマチュアや一般の人はまず利用できない」

全部で25箇所の天文台がSloohに映像を提供しており、望遠鏡の多くはユーザーが制御できる。

「あなたがSlooh望遠鏡をのぞいている時、世界中が一体となって驚きと共に空を見上げている」とSloohの天文学者、Paul Coxは言う。

本誌がSloohと最後に話したのは2009年に無人探査機LCROSSの月面衝突を彼らがライブ中継したときだった。今回の新たな取り組みは、世界を良い方向へ変えようとしているPaolucciの活動の一環だ。

「私がSloohを作ったのは、Cantor Fitzgerald銀行で働いていた親友のBlake Wallensが9.11に殺されたときだった」とPaolucciは言った。「Sloohは2003年、宇宙を共同探索することで人類をつなぐためにスタートした。私は国際望遠鏡ネットワークを構築し、特許技術を駆使して天体映像をリアルタイムで見えるようにした。望遠鏡を通じて宇宙を見ることによって、宇宙の中の自分たちの位置づけを考えることができる。これは平和と啓発を示す行動であると同時に、9.11を引き起こした狂信者の屈折した世界観に直面する機会でもあると私は考える。人々が世界の雄大さを自らの目で見られるようにすることが、究極的に霊的信仰の進化につながると信じている」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook