Google Pixel 4は顔認証とレーダー利用の「モーションセンス」を搭載

 Googleの次世代スマートフォン、Pixel 4についてはだいぶ以前からリーク情報が出ていた。それに加えてGoogle自身が、発売直前のプレゼンですべてを明らかにする伝統的手法ではなく、外観写真など情報を少しずつ出すPR戦術を採用している。

米国時間7月29日、GoogleはPixel 4の新しいビデオクリップをYouTubeにアップした。実際に入手できるのは今秋になってからのはずだが、ビデオで紹介された「モーションセンス」と顔認証は魅力的な新機能だ。

「モーションセンス」はPixel 4がユーザーの手のジェスチャーを認識し、対応する動作をするというものだ。 音楽を聞いているならスキップして次の曲を再生したり、アラームをスヌーズさせたり、着信音を消したりできる。Googleによれば対応動作は今後拡大されるという。Pixel 4のモーションセンスはGoogleが開発したSoliをベースにしている。これはカメラではなくレーダーを利用して手のジェスチャーなどを認識するテクノロジーだ。

最初に発表されたのは20015年のGoogle I/Oカンファレンスだったが、しばらく音沙汰がなく、2016年のGoogle I/Oでいくつかの応用が発表された。ここでは指で時計のリューズを巻くジェスチャーなどの微細な動きを認識できることがデモされた。また今年1月には電波利用機器とし連邦通信委員会から認証を得ており、実用化が近いことが予測されていた。

Pixel 4はSoliテクノロジーを搭載する最初の商用プロダクトとなるが、Googleは「Piexe 4販売開始の際にSoliが搭載されるのは一部の国となる」と述べている。米国の場合と同様、各国でも電波利用機器としての認証を得る手続きが必要だからだろう。

Googleはまた顔認証によるロック解除機能も搭載する。これはAndroid OS自体でもサポートされていたが、Pixel 4の実装はこれまでとは大いに異なるようだ。これにもSoliテクノロジーが用いられている。ユーザーがデバイスに手をのばすとSoliがそれを認識して顔認識センサーを起動し、データが一致すればアンロックされる。つまりユーザーがスマートフォンを顔の前に持ってきたときにはすでにアンロック済みで、すぐに使える状態になっているわけだ。この自動アンロックシステムは他のアプリの認証にも利用できるという。

顔認証によるアンロックは支払いを含めて各種のAndroidアプリへのログインに用いることができる。またこうした顔認証はデバイス内で完結する。 これはAppleがFace IDで用いているのと似ているが、ユーザーのプライバシーを確保するために顔認識情報をデバイスの外に出さない仕組みだ。さらにセキュリティを確保するために、顔認識関連情報は他の情報と別個にTitan Mというカスタムチップ内に保管される。これもAppleのFace IDと同様のアプローチだ。

公開までだいぶ期間があったが、Googleでは6月に外観写真(あるいは写真的精細度のCG)を公開し、メインカメラが複数台になるなど新機能を見せて消費者の関心をかき立ててきた。今回のアップデートも同様のアプローチだが、使い勝手に関する重要な機能が明らかになった。これまでの例からするとプロダクトの最終的な発表は10月になる見込みだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook