iWorksアプリがApple Pencilをサポート――イベントで低価格スタイラス、クレヨンも紹介

シカゴで開催されたイベントでは、Appleがスタイラスの普及に力を入れていることが目立った。

Apple Pencilは新しい9.7インチiPadで利用可能になっただけでなく、 Apple自身の生産性ツール、iWorkでもサポートされる。Pages(ワープロ)、Numbers(スプレッドシート)、Keynote(スライド)すべてでPencilが利用可能となる。

シカゴのイベントでAppleがスタイラスをサポートする新しい低価格iPadを発表したのは教育マーケットで優勢なGoogleのChromebookに対抗するためだろう。

AppleはイベントでLogitechの新しいスタイラス、Crayonを紹介した。筆圧検知機能はないが価格は49ドルでApple Pencilの半値だった。

〔日本版〕Logitechは日本ではLogicoolブランドとなる。サイトにはまだCrayonに関する情報はない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Phreeは、(ほぼ)どんなものの上でも使えるデジタルスタイラス

[本稿のライターはVeanne Cao]


Phreeは、イスラエル拠点のOTM Technologiesが開発したデジタルペンで、同社CEOに言わせると、いつでも、どんな表面の上でも使える。まあ、〈ほぼ〉どんな表面でも。われわれがイスラエルのラーナナにあるOTMのオフィスを訪ねたとき、共同ファウンダー・CEOのGliad Ledereが見せてくれたデモを見る限り、ガラスの上で書けなかったし、クラッカーなどの凸凹面でもあまりうまくいかなかった。

Phree

このスライラスは、Ledereが共同ファウンダーのOpher KinrotとUri Kinrotと共に発明した光学センサーを利用して、あらゆる対象物の動きを3次元で測定する。デバイス(ノートパソコン、スマートフォン、タブレット、VRヘッドセットなど)とはBluetoothで接続し、手書き認識ソフトウェアを始めとする、WindowsおよびAndroidベースのアプリケーションが利用できる。

Phree

OTMはAndroidおよびiOSのアプリも提供している。これを使うとスマートフォンを開くことなく、腕や壁やバナナの上ですぐにメモをとることができる。

Phree

Phreeとデバイスの間の通信にかかる時間はBluetoothの遅延時間を含めても15ミリ秒以下で、ほぼ瞬時と言える。スタイラスの先端は何レベルもの圧力検知することが可能なので絵筆として使用できる。こうした機能はイラストレーターにとって便利だろうが、Ledererによると、Phreeの主な用途は、技術者が会議でメモを取ったり、文書に注釈をつけたりすることだという。

魅力ある製品ではあるが、あなたがタブレットを持ち歩きたくないアーティストか、スプレッドシートに書き込むのが好きな会計担当役員か、手書き文字がデジタル化されるのを見たがる暇人でない限り、198ドルは少々高い。普通にスマホを開いてメモをとるのと比べてほんの数秒節約できるだけだ。しかも、財布、携帯、鍵に加えてポケットに入れておくものがまた一つ増える。

OTMは数か月以内に量産に入る予定で、現在はIndiegogo経由でPhreeを予約することができる。これまでに150万ドルを集めており、当初目標の1066%を達成した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、様々な表面への手書きを読み取るスタイラスの特許を取得


今日(米国時間12/30)、USPTO(米国特許標局)に登録されたAppleの特許には(via AppleInsider)、新しいタイプのスタイラスに関する詳細が記載されている。このスタイラスはユーザーが様々な表面に書く手書き入力をキャプチャーすることが可能で、ペン先を交換することによって紙やホワイトボードに加えiPadのタッチスクリーン上に書くこともできる。

このスタイラスは加速度計等のモーションセンサーを利用して移動を追跡し、紙に押しつけられたり、ケースから取り出されたことを検出して起動するため、電力消費を抑えられる。データ送信はリアルタイム、あるいはバッテリーを温存するために一定期間ごとに行うこともでき(一部のフィットネストラッカーと同様の方式)。

特許資料によると、このスタイラスはペンがテーブル、壁あるいは何もない空中に対して使用された時にも、内蔵3Dモーションセンサーのおかげで手書き入力を正確に記録することが可能だ。入力結果をリアルタイムに複数の画面へ反映されることができるため、教室や、少人数のリアルタイム会議のメモなどへの応用が考えられる。

資料には、ペン先を変えて様々な材質の表面に書くために方法が詳しく書かれており、ノートにインクで書いたり、鉛筆書きをしたり、ホワイトボードにマーカーで書いたりできる。静電容量チップを使えば従来のスタイラス同様、iPadやiPhone等の端末でも使用できる。

Appleのスタイルス特許はこれが初めてではない ― 最初の特許は2010年1月に出願されている。本特許に含まれるテクノロジーの中には、実現がやや難しいものもあり、まさにこのタイプの製品を作っているLivescribeという会社でさえ、効果的な利用のために専用メモ帳を必要としている。しかしAppleがこの分野に資源を投入することの意義は大きく、特に噂される12インチiPadにはスタイラス似合いそうだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


FiftyThree製のPencilがiOS 8向けアップデートで”面圧”に対応、自由な描画が可能に

Pencilは、アプリのメーカーからハードウェアの製造に転向したFiftyThree作のiPad用スタイラスだが、このほどアップデートし、Paperアプリで描く線の性質を、iPadの面に対するペン先の角度を変えることによって、変えられるようにした。ただしこのアップデートはiOS 8が対象で、OSのこのバージョンからタッチのサイズを変えられるようになったことを利用する。iOS 8ではアプリのデベロッパが、ここはピンポイントのタッチ、ここはかなり広い範囲のタッチに対応、というようにタッチの広がりを変えられるのだ。

そもそもPencilは、最初からそれを前提として作られたような製品だ(もちろん守秘性の強いAppleが未来のiOSについてFiftyThreeにだけ秘密を教えたはずはないが)。Pencilのペン先は一種のコンデンサになっていて、それが人間ユーザのタッチ圧を感取する。そのほかのスタイラスはどれも、ただ一点で人間ユーザの圧力を感知するだけだが、Pencilのペン先は点ではなく幅の広い矩形領域を感知する。

そのためiPad上でPencilを使うと、木炭や5B以上の鉛筆で画用紙の上にスケッチを描くときのように、線の太さを変えられる。一回のストロークで、細い線から太い線へと徐々に太くする描線もできる。また消しゴムなら、やはり消す箇所の太さをコントロールできる。それは、描くとき線の太さを変えるのと、同じ仕組みだ。

FiftyThreeによると、Pencilのペン先はもっと多様なクリエイティブな描き方を念頭においてデザインされているのだが、今回はたまたまその一つが、iOS 8の新機能のおかげで可能になったのだ。そのほかのスタイラスメーカーも、いずれこの機に乗じた製品を出してくるかもしれないが、今のところはFiftyThreeだけで、これによってデジタルアーチストたちのiPadの使い方が変わるだろう。Pencilの描画アプリにはすでに、人間の手のひらを拒否する機能や、複数の線のブレンド機能などがあり、これらもクリエイティブな活用ができる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))