度重なる遅れを経て、Microsoftが2万2000ドルのSurface Hubをようやく出荷

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もしあなたが、84インチの巨大4Kタッチスクリーンコンピューターを探しているなら(かつそのために2万2000ドル用意しているなら)、今日はいい日だ。度重なる遅れを経て、今日Microsoftは、Surface Hubを企業顧客向けに販売開始した。

Surface Hubは、巨大84インチ版と、小さくて比較的求めやすい8999ドルの55インチHD版がある。どちらもスタンドが必要で、84インチモデル用のキャスター付きスタンドが3699ドル、55インチ用が2350ドルする(壁に直接マウントするならもっと安くてすむ)。

Microsoftは当初、このWindows 10ベースのSurface Hubを1万9999ドルと6999ドルに設定していたが、後に価格を上げた

Microsoftが販売するSurface Hubは、同社が2012年に買収したPerceptive Pixelの技術に基づくもので、対面あるいはビデオ会議の両方で協業に利用できる新しいツールだ。

「初期のSurface Hubのビジネスパートナーたちは、Surface Hubを使うと協業の効率がよくなることを確信している」とMicrosoftのデバイスマーケティングGM、Brian Hallが今日書いた。「それが、われわれがSurface Hubを作った理由だ。[…]Surface Hubによって人々が協同で作業をおこない、新しいやり方を創造し学習するようになるところを見るのが楽しみだ」

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Microsoftによると、すでにいくつかの企業がSurface Hubを使って、「人々が共に働き、顧客を引きつける方法を改善」するやり方を探求している。

もらろん、2万ドルはどの企業にとっても大きな投資なので、MicrosoftはForresterと協力して、 総合的経済影響調査を実施した。この調査結果は、ビジネス環境でSurface Hubを利用すると「デバイス配布および管理費用、印刷およびデバイス購入費用の削減と販売改善により、85万ドル以上(3年間の正味現在価値)」の利益をもたらすというものだった。もちろんこれは、眉に唾をつけて聞く必要がある。何しろMicrosoftが委託した調査なのだから。しかし、もしあなたがこれを買う必要があると幹部を説得する必要があるなら、会議にはこのレポートを持って臨むべきだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Raspberry Pi用「公式」タッチスクリーンディスプレイを使ってオリジナルの「PiPad」を作ろう!

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Orange Piの記事はお読み頂いただろうか。ついにシングルボードコンピューターは15ドルで提供されるようになったのだ。しかしそんな情報に惑わされず、「やっぱRaspberrypiでしょ」という人に朗報がやってきた。60ドルで買えるRaspberry Pi用のタッチスクリーンが登場したのだ。これを使えばRaspberry Piがコンパクトサイズのマルチタッチ・タブレットに変身する。

公式にライセンスされたこのタッチスクリーンは、HDMIコネクターを使わずにRaspberry PiのDSIないしDPIコネクターで接続する。一体型として動作するように、電源はボード本体から供給するようにしている。これによりRaspberry Piをデュアルディスプレイ化することも可能となる。デュアルディスプレイはともかく、タッチ入力がサポートされているのが嬉しい。

プログラミングについてはPythonのKivyライブラリを用いる。タッチスクリーンに加えて他の入力デバイスを加えることももちろん可能で、いろいろなスイッチやセンサーを加えれば、Raspberry Piを使ったホームオートメーションシステムなども作ることができよう。可能性は無限なのでくだくだと説明はしないが、ともかくRaspberry Piの世界が大いに広がることは間違いない。


 こちらで購入申込ができるのだが、残念ながら既にソールドアウトとなっている。なお3Dプリンター用のディスプレイスタンドも用意されている。ガラクタのように放り出しておくのではなく、見やすい角度で利用することができるわけだ。


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(翻訳:Maeda, H

心臓の鼓動計内蔵とタッチ画面上の(指の)ホバリング検出でAppleが特許を出願

Appleが今日(米国時間12/24)、二つの特許をUSPTO(United States Patent and Trademark Office, 米国特許商標庁)に出願した(AppleInsiderによる)。ひとつは、ホバリングを感知するタッチインタフェイス、これはSamsungのGalaxy S4など、最近のAndroid機で見られるようになったものだ。そしてもうひとつの出願は、小型デバイスに内蔵できる心臓の鼓動計で、iPhoneにこれがあると、バイオメトリックスやフィットネスのアプリが高機能になるだろう。

ホバリングタッチの特許は、人の指がタッチ画面に近づいているけど触れてはいない状態を検出する方法を記述している。そういうホバリング入力は、デバイスに対するコマンドの発行に利用できるとし、スクリーンが電場を出力することによってユーザの指の位置を判定する。ただし、これまで実装されているホバリングによる制御が、かなり効果薄弱なのに対してAppleは、より効果的で、誤操作も正確に検知する方法を述べている。

また一定時間のホバリングを検出できれば、入力の意思のない‘うっかりタッチ’を入力として認識することも避けられる。Appleはすでに最新のiPadで、薄くなったサイドベゼルを利用して誤タッチ認識を実装しているし、また、手のひらによるタッチを受け付けないアプリもある。しかしホバリング検知を併用できれば、誤タッチの認識がさらに精度を増すだろう。

この特許はまた、タッチの検出精度を上げるための、気象条件や環境条件への対応方法を述べている。これらの条件が最適の場合には基準値を読み、センサが環境の変化…寒くなったなど…を告げているときにはより高い(or低い)感度でタッチを読み取るようにする。ただしAppleはホバリングタッチを、独立したインタフェイス要素としてでなく、あくまでも補助的な要素とみなしているようだ。

心臓の鼓動計に関しては、Appleの特許はセンサをスクリーンのベゼルなど伝導性のある部分に置いて心電データを読み取らせる、となっている。今のiPhone 5sのTouch IDセンサの回りに金属リングを置く、などの形になるのだろうか。この二つは機能が似ているから相性も良さそうだ。

Appleの出願書類の、鼓動計の部分は、いろんなバイオメトリックス的用途とユーザ同定への応用を述べている。既存の指紋センサー(iPhone 5s)のデータと組み合わせたら、本人同定の精度がさらに上がるのだろう。

例によってこれらの特許も、ただちにAppleの製品に実装されるというものではない。でも、AppleのR&Dが今やってることの一端をうかがわせるという意味では、興味深い。とくにバイオメトリクスによる本人同定が、指紋+脈動の二要素タイプになると、Appleはデバイスレベルのセキュリティ技術で他を大きく引き離すだろう。またホバリング検出によるタッチインタフェイスの精度向上も、製品の大きな利点になる。この方面でのAppleのリードは、今でも相当大きいのだが。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Appleが曲面タッチスクリーンとディスプレイで特許を取得, 曲面iPhoneの噂はホンモノか?

Appleが曲面のタッチスクリーンディスプレイで特許を取得した、とAppleInsiderが報じている。その特許は、曲面のタッチ感応型ガラスを作るシステムを記述している。それは、ディスプレイが作り出す画像を変形歪曲することなくタッチ感応性を維持する曲面のスクリーン表面を作り、それをディスプレイやタッチ対応マウス(今のMagic Mouseなど)、タッチパッドなどのデバイスに利用できるもの、とされている。

Appleの技術が既存の曲面ガラス技術と異なるのは、後者が、ふつうの平面として作ったタッチサブストレートをガラス下面に貼り付ける、そのガラスがたまたま平面だったり曲面だったりする、という点だ。この技術では、ガラスが曲面の場合、タッチサブストレートとのあいだに空きが生じてタッチの感度が劣化することがある。

Appleの特許には、表面の曲率を部分的にを変える方法も含まれている。それは、一連の泡のようなものを配置するやり方で、ソフトウェアキーボードでキーの盛り上がり感を出すために利用できる。Appleのこの方法は、このほか、画面輝度や音量などをコントロールするボタンや、画面上の仮想マウスなどの実装にも利用できるだろう。実物マウスをまったく使わない、完全なタッチインタフェイスが完成するのだ。

AppleはLGSamsungのように曲面ガラスを使ったモバイルデバイスを作る気配をまだ見せていないが、これまでとは違ったスクリーンを作っているという噂はある。11月のBloombergの記事は、2014年にAppleは曲面ガラスを使ったiPhoneを出す、とまで踏み込んでいる。曲面ガラスに向いた良質なタッチスクリーンで特許を取ったことは、これらの記事を裏付けるものかもしれない。

曲面ガラスは一時的な流行になるかもしれないが、物珍しさ以外に実利的なメリットがあるのか、となると、いまいちピンとこない。でも今は、けっこういろんなところで研究開発が行われているから、その動向はとりあえず追うべきだろう。

曲面型iPhoneの画像: Ciccarese Design.

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))