ライティングアプリUlyssesがアップデート、ダッシュボードや文法チェック機能を搭載

Mac、iPhone、iPad用の人気ライティングアプリでありUlyssesがアップデートされ、新機能がいくつか加わった。ユーザーインターフェイスが若干変更され、新たに右側のコラムがダッシュボードになった。文法とスタイルのチェックも追加され、Apple(アップル)のプラットフォームで提供されている機能よりも進化した。

ダッシュボードから見てみよう。これまでにもあった要素が新しいコラムにきちんとまとめられている。これまでは、ボタンをクリックして文書の統計情報を表示し、別のボタンをクリックして文書のアウトラインを表示し、さらにクリップの形のボタンをクリックして添付ファイルやメモ、タグ、目標にアクセスしていた。

統計情報を目標と一緒に見られないのは、ちょっと不便だった。また、ポップオーバーメニューをドラッグすると自動で閉じないことを知らなければ、アウトラインをドキュメントと並べて表示しておくこともできなかった。

新バージョンでは、すべてが3つのボタンにまとめられている。「共有」「マークアップメニュー」「ダッシュボード」だ。ダッシュボードには複数のタブがあり、ほとんどのタブでウィジェットをカスタマイズすることができる。

例えば、右コラムのアウトラインと文書を並べておけるのは、これまでよりずっと便利だ。見出しや小見出しをクリックして、その箇所にジャンプできる。脚注や画像、リンクの一覧も表示できる。新しいダッシュボードは、iPadやiPhoneでも利用できる。

画像クレジット:Ulysses

スペルチェックに関してはUlyssesはずっとアップルのネイティブの機能を利用していて、スペルミスがあると赤い下線で示される。

しかしUlyssesはLanguageTool Plusと統合することで、アップルのデフォルトの機能を超えた。LanguageTool Plusはブラウザで動作し、他社の開発者向けにAPIを公開している校正サービスだ。この新機能により、Ulyssesから書き出さなくても文章を確認できるようになった。

LanguageTool Plusはフリーミアムの製品で、2500文字以上のチェックには有料のサブスクリプションが必要だ。例えばこの記事の原文である英文記事は2500文字より少し多く、2500文字という制限はすぐに超えてしまいがちだということがわかる。Ulyssesユーザーなら、文法とスタイルのチェックはサブスクリプションに含まれている。

この機能ではスペルミスだけでなく、句読点の誤り、冗長な表現、タイポグラフィ、スタイルなども分析される。Grammarlyとの比較でいうと、LanguageTool Plusは20以上の言語に対応している。指摘を受け入れるか無視するかを1つひとつ判断したり、ダッシュボードでカテゴリーごとに見たりすることができる。

文法とスタイルのチェックは現時点ではMac版でのみ利用でき、iPhoneとiPadでは年内に利用できるようになる予定だ。

画像クレジット:Ulysses

画像クレジット:Ulysses

原文へ
(翻訳:Kaori Koyama)

執筆支援ツールのUlyssesがiPad用分割ビューとGhostブログをサポート

執筆支援アプリUlyssesが、いくつか気の利いた機能追加と共に更新された。iPad上では、エディタを2つの編集画面に分割することができる。この機能だけでも多くの可能性が広がる。またUlyssesから、Ghostブログに対して自分の文章を直接公開するオプションもサポートされた。

Ulyssesは現在、macOS、iPad、そしてiPhoneで利用可能だ。それは書き溜めたテキストを、デバイス間で自動的に同期する機能を備えた、マークダウンエディタである。1つまたは複数のテキストを、マークダウン、HTML、リッチテキスト、PDF、ePub、DOCX、そしてブログなどに対して、さまざまな形式でエクスポートすることができる。

これまでサポートされていたMediumとWordPressに加えて、UlyssesはオープンソースのCMSプラットフォームであるGhostを使ったブログをサポートするようになった。もしウェブサイトをGhostで構築しているなら、これは素晴らしい追加となる筈だ。

しかし私は、iPad上で2つのエディタを同時に開くことができるようになったことに、更に興奮している。集中執筆環境を探している人にとって、iPadは素晴らしいデバイスだが、iOSはいまだに「1つのアプリ= 1つの文書」と考えている。もちろん、2つのSafariタブを並べて開くことができるが、ほとんどのアプリでは一度に1つのドキュメントしか開くことはできない。

だがUlyssesでは、2つの文書を同時に開くことができるようになった。アプリ内のサイドバーから文書をドラッグして、画面の右側にドロップすることで、画面を2つのパネルに分割することができる。たとえば、もし文書を翻訳しているようなときに参考情報を見る必要がある場合、メインの文章を書きながら2番めの文書をスクロールして読むことができる。

しかし、Ulyssesが提供するものは、それで終わりではない。エディタ設定から2番目のエディタを開いて、同じ文書の違う部分を見ることもできる。また、エクスポートボタンを長押しすると、現在作業中のドキュメントのライブプレビューを開くこともできる。

たとえば、ブログに公開する前にテキストの外観や、ヘッダー、画像、リンク、そして脚注なども同時に確認することができる。テキストを編集すると、Ulyssesは1秒後にプレビューを自動的に更新する。

この分割ビュー機能はうまく実装されていて、文書を流れるように開いたり閉じたりすることが可能だ。同じアプリの中で複数のドキュメントを開くことができるように、AppleがiOSレベルでの改良に取り組んでいるという噂がある。今日行われたUlyssesのアップデートは、その機能がどのようなものであり、またそれがどれ位iPadを便利にしてくれるのかを示す良い例である。

[原文へ]

(翻訳:sako)

【訂正】ザッカーバーグは1.5億ドルのメガヨットを買っていなかった――Facebook広報が正式に否定

ザッカーバーグがメガヨットを買ったという報道をFacebookの広報が否定した【アップデート】

Facebookページを見た者は、マークは昨年の余暇をルイジアナ州の家庭で雑穀を食べて過ごしていたという印象を受けるかもしれない。しかし報道によれば、もっとビリオネアらしい金の使い方もしていたようだ。ザッカーバーグのFacebookページを見た者は、マークは昨年の余暇をルイジアナ州の家庭で雑穀を食べて過ごしていたという印象を受けるかもしれない。しかし報道によれば、もっとビリオネアらしい金の使い方もしていたようだ。

中でも注目されるのは FacebookのCEOが1億5000万ドルのウルトラ豪華なメガヨットをモナコで購入したことだ。Hürriyet Daily Newsによれば、ザッカーバーグは昨年9月、Ulyssesという全長107メートルの「世界を探検できるヨット」を買っている。数十の船室があり、航続距離は8500海里(1万6000キロ)にも及ぶ。ザッカーバーグはこのヨットをニュージーランドの投資家でもうひとりの叩き上げ大富豪、Graeme Hartから「密かに」買ったそうだ。

ヨットのブログ(そういうものがあると知った)によれば、関係者の間でこの船の評価は高いという。「地球上で 最高にホットなヨットの一つ」とl呼ぶものもいる

Octoberにはもっと詳しいスペックが掲載されている。

ダイニングは船内と甲板上8箇所、 バーは5箇所にある。正式に認可を受けたヘリパッドと格納庫を備え、ヘリへの給油が可能。プロレベルの映画上映設備とステレオサウンド・システムがある。またすべてのデッキに通じる13人乗りのゲスト用エレベーターと8人乗りのクルー用エレベーターがある。

Facebookのファウンダー、CEOは 33歳で資産は720億ドルと推定されている。2015年にザッカーバーグは妻のプリシラ・チャンと共同で「世界をより良くする」ためのチャリティー団体、Chan-Zuckerberg Initiative LLC(CZI)を立ち上げたことでメディアの注目を集めた。 CZIは多数のスタートアップに投資するだけでなく ベイエリアのさまざまなグループに寄付を行いう、科学研究に関する検索エンジンを買収している。

またザッカーバーグはFacebookで政治的問題について自分の立場をはっきり述べることがよくある。「アメリカに対する理解を深めるために50州すべてを訪問する」というのが昨年の「新年の決意」だった。しかし、こうしたソーシャルメディアに発表される情報だけがザッカーバーグの私生活の全体ではなかった。

平凡な4ドア・ハッチバックに乗っているとか服装にかまわず、たいてい灰色のTシャツを着ているというようなローキーなライルスタイルのニュースはザッカーバーグの事業にとって好都合なイメージを伝えている。しかし他のスーパーリッチ同様、ザッカーバーグも好きなだけ熱帯の島巡りができるメガヨットなど途方もないものを持っているようだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ライター御用達の人気アプリUlyssesがサブスクリプションモデルに移行

Ulyssesはライターたちに最も人気のあるアプリの1つだ。統一されたインターフェイスで、書き、編集し、整理し、同期し、すべての原稿をエクスポートすることができる。こうしたことから、サブスクリプションのみのビジネスモデルに切り替えることが興味を引くのだ。

私はこれまでにUlyssesについて何度か書いている(記事1記事2)。これは、iOSとmacOSのために作られた、堅実で良くデザインされた、著作用アプリだ。マークダウン書式を用いて、WordPressやMediumを含む多くの形式への書き出しを可能にしている。

UlyssesはiOSとmacOS上で全く同じアプリを提供していて、これによってiPhoneとiPad向けにもプロフェッショナルアプリが開発可能なことが証明されている。その開発会社は、WWDCでApple Design Awardを受賞したこともある。これまでMac版は45ドルで、iOS版は25ドルで提供されていた。

同社はウェブサイト上で無料のmacOS体験版を配布していたが、iPhoneやiPad上でこのアプリを試してみる簡単な方法はなかった。さらに、内容が同じアプリをすべての端末で使用できるようにするのに、(macOS版とiOS版で)2回購入しなければならないのは少し混乱させるものだった。しかしもし職業作家であり、2つのアプリに60ドルを払うつもりがあるのなら、Ulyssesは著作スタジオとして機能してくれる。

昨日同社は、一括払いの購入オプションを取りやめることを発表した。Ulyssesを使いたい場合には、これからはまずiOSとmacOS用のアプリをダウンロードし、無料で14日間の試用を始めることができる。その後、使用を続ける場合には月額4.99ドルあるいは年額で39.99ドルを支払わなければならない。これまでUlyssesを利用していたユーザーの場合は、年間サブスクリプションに10ドルのディスカウントを受けることができる。また学生の場合は6ヶ月11.99ドルの特別サブスクリプションが用意されている。

そして、これによって、多くの人びとがサブスクリプションのことを気にしていることが明らかになった。数億もの人びとがSpotifyやNetflixなどのコンテンツサービスにアクセスするためにサブスクリプションを支払っている一方で、アプリに対してサブスクリプションを行なうことはまだ一般的とは言えない。

(Ulyssesの共同創業者である)Max Seelemannは、サブスクリプション価格設定についての裏付けの詳細な説明を書いている。1顧客としての私は、サブスクリプションがUlyssesをより持続可能なものにしてくれることをとても喜ばしく思っている。

Ulyssesのウェブサイトによれば、Ulyssesでは十数人が働いている。私は自分自身の購入履歴を振り返ってみた。私は早い時期にUlyssesを購入したので、どちらのアプリも現在の正規料金よりも安く購入できている。4年半前にMacのアプリに20ドルを支払い、18ヵ月前にはiOSアプリに20ドルを支払った。

4年半の間に40ドルを支払う顧客を相手に、成功したビジネスを構築する方法は存在しない。あなたの地元の喫茶店は、雇っている従業員数は少ないものの、顧客が生涯に払う金額はずっと多いものだろう。

AdobeやMicrosoftなどの大手ソフトウェア企業は、サブスクリプションへの切り替えに成功した。大多数の顧客と企業は、Photoshop、Microsoft Wordなどのプロダクティビティアプリにアクセスするために、毎月の料金を支払っている。

しかし、大部分の小規模ソフトウェア企業は、依然として一括購入と定期的な有料アップグレードに依存している。それこそが多くのアプリが、最後は見捨てられたり、OSのメジャーアップグレードのあと動作しなくなったりする理由なのだ。Ulyssesがこの流れを変えることができるかどうかを見てみよう。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)