Microsoftは、先週CEO Satya Nadellaが、女性はおそらく昇給を望むべきではない、と発言したことが引き起こしたダメージに対処することによって世間のイメージを修復し、方針を転じる努力を進めている。Nadellaの発言はまたたく間に 彼の音痴ぶりを世界中に広める結果となり、今も謝罪と改革の約束を続けている。
Nadellaは最初の発言を、すぐにツイートで訂正、後に正式撤回した。今日、Nadellaは社内メモの中で、新たな謝罪に加えて、彼がMicrosoftで多様性に関して何を実施しようとしているかを詳しく説明した。
メモの全文はGeekWireが公開しており(TechCrunchはMicrosoftにテキストが本物であることを確認した)一読の価値がある。重要な部分を以下に引用した。
私たちが前へ進めることのできる、そして ― 今すぐ ― 進めるつもりである領域は3つある。
第一に、われわれは同一の仕事には同一の報酬、同一の仕事には同一の機会を与えることに焦点を当て続ける必要がある。多くの社員が、他の社員と同等の報酬を得ているかどうか質問した。私は人事部門に以下のことを確認した。毎年わずかな変化はあるが、Microsoftにおける性別および人種による基本給の違いは(職級、肩書きを考慮した上で)一貫して0.5%以内である。例えば、昨年米国における同一職位、同一職級の女性の報酬は、同一職位、同一職級の男性の99.7%だった。年度や個々のグループによって100%をわずかに上回り、あるいは下回ることがある。しかし、このことは重要な事実を隠している。われわれは、全員が同じ仕事に対して同じ給与を受け取るだけではなく、同じ仕事をするために同じ機会を与えられるよう徹底しなければならない。
第二に、われわれはMicrosoftのあらゆる階級において、より多様な人材を採用する必要がある。最近当社が公表した数字にあるように、Microsoftおよび業界全体には、努力すべきことがある。現在の数字は十分ではなく、顧客が多様でグローバルなこの世界にあっては特にそうだ。この目標を達成するために ― そして特にエンジニアリングにおいて ― 社員の多様化を上級階層へ拡大し、大学その他の採用活動への取り組みに一層努力する必要がある。多様化と包活化の改善は上級幹部全員の目標である。
第三に、包活的カルチャーを育むための教育を、全社員に広げる必要がある。われわれは既にこうした領域の教育と開発を進めているが、あらゆる仕事と行動における、包活的振る舞いをモデル化するための、適切なレベルの説明責任を追求する必要がある。Connect[報告システム]はどう書かれているか、どのように業績フィードバックはなされているか、新規雇用者はどうやって選ばれているか、昇進や昇給はどのように決められるのか等について、われわれはよく考える必要がある。これらの事柄すべてに影響を与える、意識的無意識的両方の思考に焦点を当てる必要があり、D&Iにおける義務化された教育は最高の出発点である。
米国内従業員の給与に関するデータは明るい話題だが、完璧にはほど遠い。Microsoftは多国籍組織であり、社員は世界に広がっている。自国内におけるほぼ完全な給与の公平性は良いことだが、もし他の国々の数字は違うのであれば、早急に改善しなければならない。
Microsoftは、国別のさらに詳しい統計データを出すことが望まれる。そのデータは、世界中の女性が自国における労働状況の理解を深める助けになるだろう。そして、給与の性差が大きいIT業界が理解を深める助けにもなるだろう ― 人々が自分にふさわしい昇給を要求する助けにも。
会社の上級幹部チームに多様性を課すことは、原理的にはすばらしいが、結果を見るまでわからない。これは実証に時間のかかる活動でもあり、その効果を短期間に測ることは不可能だ。教育も、後にならないと効果がでないという点では似ている。しかし、それでも良いアイデアである。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)