Zホールディングス(ZHD)の連結子会社YJキャピタル(YJC)とLINE Ventures(LV)は4月1日、YJCを承継会社とする合併を行い、Z Venture Capital(ZVC)に商号変更し、新たに事業を開始した。
2021年3月1日に、ZHDとLINEの経営統合が完了し新体制に移行したことに伴い、両社コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)のYJCとLVを合併し、投資機能・活動を承継会社ZVCに統合した。
CVC機能の統合に伴い、ZVCの日本国内投資および、韓国・米国・中国・東南アジアなどのグローバル投資ファンドとして、新たに300億円の新ファンド「ZVC1号投資事業組合」を組成し、日本最大級のCVCとなった。
投資領域
国内投資においては、新生ZHDは、データやAI技術をかけ合わせ、新たな価値やシナジーを強固に創出し「日本・アジアから世界をリードするAIテックカンパニー」の実現を目指す。
ZVCはZHDの中核事業であるコマース、メディア、フィンテックの3領域に加えて、ヘルスケア、サイバーセキュリティ、B2B ソフトウエア領域などにも積極投資を行う。特に、創業間もないシード期のスタートアップから、事業の拡大フェーズに入ったミドルからレイター期のスタートアップまでオールステージで投資活動を行うことで、投資先の継続的な成長支援に注力する。
さらに、投資先企業とZHDグループ企業との事業連携機会の創出や投資先企業の海外展開の支援するという。
グローバル投資においては、韓国、東南アジア、米国、中国での投資活動を推進し、各国の市場動向に応じて、フレキシブルな投資を実施する。まずはコンシューマー向けサービス、eコマース、フィンテック、O2O/モビリティ領域に注力して投資活動を行う。
さらに、投資先スタートアップに対しアジア進出支援を行うために、AI、ロボティクス、ブロックチェーンを含むディープテック(研究結果などにより裏打ちされた深い技術)分野でフロンティア市場の米国などを開拓する。加えて、韓国や日本をはじめとした事業のグローバル展開を支援する。
スタートアップ支援
ZHDグループは、経営統合を契機にグローバルエコシステムを余すことなく活用し、スタートアップが持続的に成長できる機会を提供する。
- 事業提携機会の創出:ZHDグループが提供するサービスとスタートアップとの連携機会を創出するために、ピッチイベントの開催や1on1で担当者との面談機会を提供
- ノウハウ共有:ZHDグループの持つ、メディア、コマース、フィンテックといった広範囲にわたる事業や技術のノウハウを提供
- プロダクト導入支援、マーケティング活動の支援:ZHDグループ企業に対する、プロダクト提案の機会を設ける
- 海外展開支援:ZHDグループがサービスを提供する約230の国と地域に広がるネットワークにより、スタートアップの海外進出をサポート
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