7月11日にiOS App Storeは10周年を迎える。そこで今日(米国時間7/2)、iOSアプリモニター、分析サービスのApp AnnieはiOSアプリ史上で各ジャンルの上トップとなるアプリを発表した。このレポートでは2010年(この年にApp Annieが記録を取り始めた)以降のダンロード数、売上額双方のトップを調べている。同時にApp Storeでの主要な達成や出来事も報告している。
そのためApp Annueの特集はApp Storeの歴史を振り返るのにかっこうのレポートとなっている。App Storeは2010年以降、1700億ダウンロードと1300億ドルの売上を記録している。Appleが不正なアプリの大掃除をした後にもかかわらず、現在のApp Storeには220万種類のアプリが登録されているという。
App Annieはこのレポートでアプリをゲームとそれ以外のジャンルに分けている。 これは2017年の秋にAppleがApp Storeのデザインを大きくアップデートしたときの分類と同じだ。App Annieはこのジャンルをさらにダウンロード数と売上数に分けて調査している。
ゲーム
ダウンロード数でも売上でもClash of Clans〔クラッシュ・オブ・クラン〕、 Candy Crush Saga〔キャンディークラッシュ〕、Honour of Kings〔王者栄耀〕などの名作がランクインしているのは予想どおりだが、Temple RunやAngry Birds〔アングリーバード〕など記憶に残るゲームの一部は売上歴代トップ10に入っていない。売上で歴代1位はClash of Clans、2位は Candy Crushだ(こちらはダウンロード数で歴代1位)。
App Annieはクライアントに配慮する必要があり、ダウンロードや売上の実数をすべて明らかにしていないものの、Candy Crushは、2010年7月から2018年5月までの間に2億8000万回ダウンロードされているという。
売上歴代1位のゲームはClash of Clansで、同時期に全世界で40億ドル以上の売上を記録している。
App Annieはまたトップ・ゲーム・パブリッシャーのリストも作っている。これにはEA(Electronic Arts)、Tencent、Gameloft、Rovio、Glu、Disney、Zynga、King、Supercell
、Activision Blizzard、Bandai Namco、Storm8、Ubisoftなどが含まれている。
ゲーム以外のアプリ
この分野ではFacebookとGoogleのアプリがダウンロード回数で他を圧倒している。
Facebookが歴代1位、Messengerが2位、Instagramが4位、WhatsAppが5位だった。3位はGoogleのYouTube、6位はGoogleマップ、7位がSnapchat、以下、Skype、WeChat 、QQの順となっている
1位Facebookのダウンロード数は2010年7月から2018年5月までの期間で全世界で7億回だった。
しかし売上チャートとなると様相は大きく変わる。ソーシャル・ツールに代わってサブスクリプションやストリーミング・アプリが上位を占めた。Netflixが首位で売上は10億ドル弱、これにSpotify、Pandora、Tencent Video、Tinder、LINE、iQIYI、HBO NOW、Kwai、QQが続いている。
このレポートではApp Store自体のランキングとは別に、App Annieが選んだ毎年のトップアプリやApp Storeで起きた重要な出来事を記録している。
たとえば2015年から2017年の間でiOSアプリの売上は倍増し、Google Playでのアプリ売上の伸びを大きく上回った。 とくに100万ドル以上の売上を記録したアプリの数は5年間で3倍近くに増えた。これらのデータはApp Annieが10週年を期に新しく調査を行った結果に基づいている。
ただしデータのとり方について若干の説明が必要な場合が出ている。たとえばアメリカがiOSの単一マーケットとして売上が世界最大だというグラフが採用されているが、ベースとなった期間は2010年7月から2017年12月だ。
しかし現在では中国がアプリのマーケットとして世界最大であり、App Annie自身も2022年までこの地位は揺るがないと推定している。 中国まだ「累計で世界一のマーケット」ではないが、これはスタートが遅れたためだ。アメリカでのアプリ・ダウンロードが累計401億回であるのに対して、中国は早くも399億回とほとんど肩を並べている。また売上累計でも中国は277億ドルとアメリカの360億ドルに急速に追いついている。
レポート全文はApp AnnieのサイトからPDFでダウンロードできる。
画像:TechCrunch
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)