どこがどう違う?―InstagramビデオとTwitterのVineを詳細比較

Instagramは先ほどのプレスイベントで15秒のビデオ機能を発表した。 Instagramお得意のフィルターに加えてアプリにはイメージ・スタビライザーを内蔵しており、ある程度の編集も可能だ

これはTwitterのVineにどんな影響を与えるだろう? 両者の違いは? 2つのプラットフォームを詳しく比較してみよう。

撮影

まず長さが違う。

Vineのビデオは最長6.5秒だ。TwitterとVineの開発チームはこの長さに決定するまでに多大な調査研究を行ったという。ビデオの制作者はこの短いビデオで一つのストーリーを作るためにクリエーティブに考えることを要求される。いかにもTwitterらしいアプローチだ。これに対してInstagramビデオは15秒だ。Vineに比べて2倍以上長く、制作者にとってはだいぶ余裕がある。

Instagramは編集できる。

どちらのプラットフォームも個別のクリップを複数つないでいくことができる。しかしInstagramビデオの場合は、最後に撮影したクリップを削除することができる。ただし最後から2番目のクリップを削除したいと思ったら、まず最後のクリップを削除しなければならない。つまりユーザーはその時点で最後に最後に撮影したクリップだけを削除できる。

これに対してVineは全体を削除してやり直す以外、まったく編集できない。 しかしVine側では最近、複数の作品候補を作れるようになると予告しているので、Vineももう少し自由度が増すようだ。

VineもInstagramも既存のビデオのインポートはできない。あくまでアプリ内で撮影することが要求される。ただし両者とも撮影されたビデオはただちにカメラ・ロールに保存される、後日の利用が可能だ。どちらのプラットフォームも自由にフロント・カメラへ切り替えることができる。

Instagramはフィルターを内蔵している。ビデオと写真で共通に利用できる新しいフィルターが13種類追加された。Vineにはフィルターはなく、近い将来提供される可能性も低いだろう。

プレスイベントで会場から驚きの声が上がったのが Instagramビデオ・アプリの画像安定化機能だった。ソフトウェア方式の画像スタビライザーで、 画面の揺れを相殺する方向に画面をトリミングするため画質は多少犠牲になる。しかしInstagramが想定するカジュアルな利用法からすればほとんど問題にならないだろう。今のところVineにはこのような機能は知られていない。

共有

制作されたビデオの共有オプションではInstagramの方がVineよりやや範囲が広い。Vineの共有先はFacebookとTwitterのみだが、InstagramビデオはFacebook、Twitter、Tumblr、Flickr、foursquareに投稿でき、メールでも共有できる。〔Vineビデオにはサードパーティーサイトへのエンベッド機能があるが、Instagramビデオにはない。〕

どちらのプラットフォームでも制作者は位置情報を含めることができる。ただしInstagramには「フォトマップ」機能があり、ユーザーが地図からビデオを選ぶことができる。

再生

ビデオも写真と同様に正方形なのでInstagramのストリームの見た目は基本的に変わらない。どちらのプラットフォームもビデオは自動再生される。ただしInstagramの場合は再生開始までに2秒のバッファリング時間がある。Vineの方が再生開始は早い。

もう一つ大きな違いは、Vineのビデオは自動的にループするが、Instagramビデオは再生後停止する。Vineのビデオの見た目はGIFに近い。Instagramのビデオはもっと伝統的なビデオ・クリップに近いようだ。

さて?

この2つのプラットフォームの市場での競争の結果がどうなるか注目だ。いずれにせよ、Vineに加えて今度はInstagramのビデオがインターネットに大量に溢れることになる。大きなカップにポップコーンを用意して楽しもう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+