アマゾンの社員が新型コロナ下における労働条件でさらなる抗議活動を計画

在宅命令で世界の大部分が一時的に休止している中で、Amazon(アマゾン)は動き続けている。スーパーマーケットやドラッグストアへ行くという日常的な用事すら危険になっているため、米国でも海外でも、この小売大手が多くの人びとにとって必要不可欠なビジネスだ。

同社は多くの人びとに生活必需品を提供し続けているが、現在はその労働政策にも光があたっている。それはAmazonにとって初めてのことではない。同社は一貫して、新型コロナウイルスパンデミック間の公正と安全を欠く労働条件という示唆をはねつけてきたが、労働者たちは今週、同社の労働政策に対する大規模な抗議活動を計画している。

労働者たちの権利団体United for Respect(尊敬のための団結)によると、Amazonの50の事業所から300名あまりの従業員が抗議活動に参加する。同団体の趣意書によると、「新型コロナウイルスのアウトブレークに対するAmazonの対応は、Amazon社員の生命を増大したリスクと曝露にさらした」とし、多数の事業所で従業員がウイルスに感染したことを挙げている。

同団体が求めているのは、確認された新型コロナウイルス発症者に関する透明性と、衛生条件の向上、そして関連する社員福利の拡充だ。例えばそれは2週間の有給病休や、パートタイムやドライバーなど正社員でない労働者の健康の確保となる。

TechCrunchに送られてきた書面において、Amazonはこれらの主張を強く否定している。同社は、抗議声明を大げさと表現し、かねてからの主張を繰り返した。

AmazonのスポークスパーソンであるLisa Levandowski(リサ・レヴァンドウスキ)氏は 「複数の労働組合が組織した本日のイベントへの社員参加記事は、著しく誇張されている。本日既に25万人あまりが出勤しており、先週よりもむしろ多くの人びとが彼らのコミュニティ(担当地区)に奉仕している。この時期の彼らの努力に大きく感謝し、また誇りに思っている。組合の組織者たちの主張もまったくの嘘だ。真実はマスクや検温、手洗い、休憩時間の増加、昇給などが弊社全体のスタンダードであり、社員の健康と安全には常に深く配慮している。この危機においてAmazonが採っている健康と安全に関する措置を、他のリテラーとぜひ比較していただきたい」と述べている。

先週はさらに2人の社員が、Amazonのポリシーを公の場で批判したとして解雇されたという。3月には、スタテンアイランドの社員が労働条件を批判して解雇された。

Amazonは関連性を否定している。同社は「雇用主の労働条件を批判するすべての従業員を我々はサポートする。しかしそれは、社内のポリシーの何に違反してもよいとする全面的な免責ではあい。これらの社員は社内のポリシーに繰り返し違反したため解雇した」という。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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