アマゾンやフォードが出資する電気自動車のRivianが1400億円を新規調達

アメリカの自動車技術スタートアップ、Rivian(リビアン)が新たに13億ドル(約1420億円)の資金を調達した。これは同社が2019年に発表しただけでも4回目の調達ラウンドで、これまでにAmazon(アマゾン)が主導した7億ドル、Ford(フォード)の5億ドル(電気自動車技術の提携を含む)、Cox Automotiveによる3.5億ドルのラウンドを完了している。

これは大層な金額だが、Rivianは普通のスタートアップとは少し違う。この会社の目的は完全電動自動車を市場に出すことにあり、現在ピックアップトラックのR1Tとスポーツ用多目的車(SUV)のR1Sを作っている。いずれも一般消費者向けの製品で、来年末の販売開始を目標にしている。RivianはAmazonと提携して全電動デリバリーバンも製造している。Amazonはこの車を10万台発注していて、出荷開始は2021年の目標となっている。

リリース文によると、今回の巨額調達ラウンドには、AmazonとFord Motor Companyのほか、T.Rowe Price AssociatesやBlackRockのファンドが参加している。この資金調達に関連する新たな取締役の就任はなく、出資に関わっている個々のファンドについての詳細は発表されていない。

2009年に設立されたRivianは、世界各国に研究開発施設があるほか、イリノイ州ノーマルには260万平方フィート(24万平米)の製造施設を持っている。同社は2018年11月にLAオートショウでピックアップトラックとSUVを発表した。最初に発売予定なになっているのは1回の充電で最大410マイル(約660km)走行可能なハイエンドモデルで、R1Tピックアップの価格は税優遇などの適用前で6万9000ドル(約750万円)から、R1S SUVは7万2500ドル(約800万円)から。Rivianは事前注文を受け付けていて、1000ドル(約11万円)の手付金で予約できる。

さまざまな意味で突如として現れた感のある会社ながら、Rivianの資本構築と提携の充実ぶりはTeslaと戦うにふさわしい挑戦者を思わせる。中でもトラックとSUV分野はTeslaの存在感が小さいところであり、現在購入可能なのはハイエンドのModel Xのみだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook