アメリカ政府はFacebook Messengerの通信傍受要請で敗訴

アメリカ政府の捜査官たちは、FacebookのMessengerアプリ上の通信の傍受を要求して、裁判所に拒絶された。

大規模なギャング団MS-13を捜査している国と州の合同法執行チームは、音声通話のリアルタイム聴取を拒否したこのSNS大手を、法廷侮辱罪で地裁に告訴していた。

ロイターが得たその筋の情報によると、裁判所はその告訴を退けたが、その理由はまだ明らかでない。

カリフォルニア州フレスノの地裁に持ち込まれたその告訴は、当のギャング団のメンバーに対する殺人罪などでの捜査に関わっている。政府は16名の容疑者を追っていたが、証拠の入手はもっぱらFacebookに依存していた、とされる。

ロイターによると、FBIが提出した宣誓供述書は、Facebook Messengerを指して、“法執行機関がモニターする方法はほかにない”、と言っている。Facebookが所有するWhatsAppは、エンドツーエンドの暗号化により、Facebook自身すら通信内容を傍受できないが、前から法執行機関は、それを捜査妨害と主張してきた。

しかしFacebook Messengerの音声通話はエンドツーエンドの暗号化をしていないので、通話のリアルタイム傍受が可能だ。

電話の場合、裁判所の認可があっても、法律では、通話の傍受は通信会社の許可を要する。しかしFacebookのようなインターネット企業は、この法の対象にならない。

プライバシー擁護団体は、今回の告訴を、インターネット企業に対するこの例外を取り除くことがねらい、と見なしている。彼らは前から、政府が暗号化アプリにバックドアを設けようとしている、と避難している。わずか2年前にはFBIが、サンバーナーディーノの銃撃犯Syed Farookの暗号化されたiPhoneの解読をめぐる、同様の要求で、Appleを告訴したばかりだ。

FBIはコメントを拒否した。Facebookはコメントの要求に応答しなかった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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