イラン人ユーザーを持つメッセージングアプリは、1年以内にそのデータをイランのサーバーに移す必要がある、とReutersが伝えた。プライバシーの問題が起きることは必至だ。
イラン政府は、メッセージングアプリ上の、プライベートおよび準プライベートな会話を追跡できるようにしたがっている。イランでは多くのソーシャルネットワークが既にブロックされているが、政府はさらに管理を強めたいようだ。
メッセージングアプリの中でもWhatsAppとTelgramがイランでは非常に人気が高く、政府はそこで交わされる会話を監視することができない。ユーザーはTelegramでグループを作って何百という人たちとやりとりできる。
例によって、悪魔は細部に宿っている。サーバーをイランに移すだけでは足りないかもしれない。WhatsAppは最近エンドツーエンド暗号化の展開を完了した。この暗号化によって、WhatsAppは通信される会話を読むことすらできない。暗号化された会話を読めるのは、そこに関わるWhatsAppユーザーだけだ。
AppleのiMessageも、暗号化されたメッセージング手順の一例だ。Appleはメッセージを政府に渡すことができない。
同様に、Telegramはエンドツーエンド暗号化を有効にして、「秘密の会話」を開始できる。イランのTelegramユーザーがこの機能に気付いていれば、イラン政府はその会話を読むことができない。標準では、Telegramの会話はTelegramのサーバー上で暗号化されていない。
インターネットに制約のある他の国々と同じく、FacebookやTwitterのアカウントを作る術はある。VPN(Virtual Private Network)をインストールすれば、イランのISPはあなたがブラウズしているところを見られなくなる。そして今、イラン政府はメッセージングアプリと新たなイタチごっこを始めたがっている。
今日のニュースは、暗号化が表現の自由の基盤を成していることを改めて証明した。FBIが裏口を要求するたびに、世界中の、ただ政府を自由に批判できるようになりたい無数の人々も危険に曝される。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)