ウェアラブルオペレーティングシステムAndroid Wearが‘Wear OS by Google’に改名

Android Wearは、Googleが4年前の今週ローンチしたときに期待したような大成功には至らなかった。

この遅いスタートをきったウェアラブルオペレーティングシステムは、2017年の初めに2.0がリリースされた。しかしそれはかなり小さなアップデートで、目立つ変化を何も生まなかった。そのニューバージョンの発表から数か月後には、グローバルなマーケットシェアでTizenがWearを上回り、オープンなオペレーティングシステムを採用したSamsungの影響力を見せつけた。

たぶん、Wearに必要なのは新しいドレスだ、いや、少なくとも、新しい名前だ。そこで今日(米国時間3/15)後者を選んだGoogleはそのブログ記事で、Android Wearは今やWear OSだ、と発表した。もっと正確に言うと、Wear OS by Googleだ。

Wear OSのDirector of Product, Dennis Troperは、そのブログ記事でこう言っている: “ここで発表する新しい名前は、私たちの技術とビジョンと、そして何よりも重要な、私たちのウォッチを身につける人びとを正しく反映するものである。これからの私たちはWear OS by Googleであり、それは万人のためのウェアラブルオペレーティングシステムだ”。

時計メーカーの複合企業Fossil Groupが、ブランド名を変えることを示唆したようだ。

Fossil GroupのCSDO(Chief Strategy and Digital Officer) Greg McKelveyが、本誌TechCrunchにくれた声明文でこう述べている: “2017年にFossil Groupのウェアラブル事業はほぼ倍増の3億ドルあまりに達し、Q4の売上の20%はウォッチだった。そしてわれわれは、このカテゴリーの成長が今後も続くと予想した。われわれのスマートウォッチの顧客は多くがiOSのユーザーだが、2018年にはAndroidとiOS両方のスマートフォンの全世界のユーザーが、Wear OS by Googleの展開により、新しい魅力を体験することを、確信し熱望するものである”。

このニュースは、来週スイスで行われるウォッチとジュエリーのビッグショーBaselWorldの直前に発表された。今のところ、変わったのは名前だけだが、中身の詳細はショーの会場で発表されるのだろう。Android Wearは近年、Googleの注力の対象外だった。しかし2015年にはiOSとの互換性が加わり、客層は広くなったと思われた。Android Wearのウォッチは全部で50機種以上発売されたが、どれも、ウェアラブルの世界を席巻するほどの成功を経験しなかった。

しかしブランド名を変えたことによって、再びGoogleの注力の対象となり、ウェアラブルの全体的な不振の中で、スマートウォッチだけは少なくとも、明るい光に包まれるのかもしれない。しかし、あくまでも、改名で変わったものは名前だけである。同社によると、今後の数週間にわたり、Wear OSの名前がアプリやウォッチ製品に付随する形で展開されていく予定だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。