ウォルマートが17000台のOculus GoヘッドセットをVRによる作業訓練用に試験的に採用

作業訓練は以前から、企業が仮想現実を利用する最初の主要な分野になる、言われていた。Walmartはすでに、そのトレーニングセンターにVRハードウェアを導入してその方向性を見せていたが、今回同社は、その5000近いストアのすべてにOculus Goヘッドセットを送って、Walmartの社員の教育訓練の頻度を上げようとしている。

この大型店の巨人は、Walmartスーパーセンターの各店舗にヘッドセットを4つずつ、そしてNeighborhood Marketには2つずつ送る。それは全社員を教育訓練できるほどの大量ではないが、それでもWalmartともなれば全体で約17000台のヘッドセットが年内に発送されることになる。

昨年同社は、STRIVR Labsの協力により、同社の200あるトレーニングセンター“Walmart Academy”に仮想現実によるトレーニングを導入する、と発表した。今回はさらにその進化形であり、前のようにPCにつないだOculus RiftではなくOculus Goを使用し、単体VRヘッドセットによる社員教育の将来性をさぐる。今回の、各店におけるわずかな台数でのテストがうまくいけば、OculusとFacebookにとっても勝利になる。なにしろこれまでVRヘッドセットといえば、実際に順調に使用する時間よりも、トラブルシューティングの時間の方が長いことで、悪名高かったのだから。

Oculusで企業とのパートナーシップを担当しているAndy Mathisが、プレスリリースでこう述べている: “Walmartは、VRを利用して社員教育の充実を図った最初の企業のひとつだ。今後その利用は、どんどん拡大するだろう。この分野でVRが魅力的なのは、ふつうのやり方では費用が高すぎたり、難しかったり、そもそも不可能だったりするような教程やシミュレーションを、VRは可能にするだけでなく、今すぐ気軽にできるからだ”。

仮想現実では、プロセスや製品が実在する前にそれらを体験できる。社員にとってその体験は、既存のオプションよりもおもしろいから、居眠り効果などもなく、学習効果が上がるだろう。

STRIVR LabsのCEO Derek Belchはこう述べる: “VRはシミュレーションをベースとする体験的学習の機会を与える。それは、2Dの教材ソフトなどでは不可能だった。VRと教育学習の関係が、Walmartの先進性によりこれほど急速に進展していく様子は、見るだけでも感動的である”。

STRIVRのVR教材ビデオは主に360度ビデオを使用し、画面上に対話を促すプロンプトが出るので、社員は実際のインフラストラクチャが存在する前に、新しい店舗形態などに触れる機会を与えられる。Walmartは、ネットで買った物のための“Pickup Towers”〔日本語参考記事〕という具体例を挙げて、実際に店に据え付けられる前に、VRでそれらと対話する体験があれば、稼働開始も早い、と述べている。

ヘッドセットの店舗への発送は、来月から始まる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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