ウォンテッドリーがビジネス向けのチャットアプリ「Sync メッセンジャー」をリリース

Sync メッセンジャー

ビジネスSNS「Wantedly」を提供するウォンテッドリーが、ステルスでサービスを展開していたグループチャットサービス「Sync メッセンジャー」の正式リリースを発表した。ブラウザで利用できるウェブ版のほか、iPhone、Android、Mac、Windows向けにアプリも提供している。

Sync メッセンジャーは、社内外のビジネスコミュニケーションに特化したチャットサービスだ。料金無料のフリー版から、月額600円のプロ版、月額1200円のビジネス版と3つのラインアップを用意する。テキストの冒頭に「@」とユーザー名を付け、特定ユーザーに名指しでメッセージを送信できるほか、チャット内容の全文検索(プロ版以上で提供)、保存期間無期限のファイル共有(プランにより容量は変化)、URLやQRコードを利用した招待機能などを備える。デバイス間の同期もしており、サービスを各デバイスで立ち上げた際には、どこまでが既読で、どこからが未読なのかといった表示などもしてくれる。アカウントはWantedlyと連携しており、名前に加えて、会社名や役職、学歴などから知り合いを検索することも可能になっている。

これまで採用に特化したビジネスSNSを展開してきたウォンテッドリーがなぜビジネスチャットを作ったのか? 同社は「シゴトでココロオドル人を増やす」をミッションに掲げているが、このミッション実現のために、「働くすべての人のインフラになる事を目指し事業展開している」のだそうだ。そのための施策として、2015年4月には人脈管理機能「Sync サーチ」を提供しているほか、11月にはAPIの公開も行っている。今回のサービス提供もその延長線上の施策となる。

すでにSlackChatWorkTalknoteのようなビジネスチャットサービスは存在しており、ビジネスシーンでメールや電話に代わるコミュニケーション手段としてその重要性を高めている。ウォンテッドリーでもこの点に注目。また「Facebook メッセンジャーやLINEなどの既存のSNS では、公私混同が起こりやすく、職場でのSNS ハラスメントなどの問題も引き起こしている。調査(自社ユーザー399人を対象にしたもの)によると、半数近くの人がビジネスのやり取りをFacebook メッセンジャーやLINEで行うのに抵抗を感じている」(同社)といった課題があったことからプロダクトの提供に至ったとしている。

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TechCrunch Japan

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