“スポーツのためのIoTデバイス”を開発するLemonade Lab、foxconnグループから580万ドルの資金調達

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スマートウォッチがあなたの運動記録を計測しますなんていう話はよくあるけれども、ではその取得したログデータを解析し、実用的なデータとしてリアルタイムに利用できるというサービスはまだまだ少ないような気がする。特にスポーツになるとなおさらだ。スマートウォッチの小さい画面では表示できるデータに限りがあるし、大画面化しつつあるスマートフォンをスポーツ中に持ち歩くのもちょっと面倒だ。

そんな課題を解決すべく、独自にスポーツ特化のIoTデバイスを開発しているのがLemonade Labだ。同社は8月4日、台湾・Foxconn(鴻海科技集団/富士康科技集団)の子会社であるFIH Mobileのほか、複数の個人投資家から総額580万ドルの資金調達を実施したことを明らかにした・。

Lemonade Labは2012年の設立。CEOを務める加地邦彦氏と孫泰蔵氏の2人が立ち上げた会社だ。加地氏はJ.P.モルガンでの勤務後に独立し、モバイル向けの株式情報配信・取引サービスを手がける会社を立ち上げたのち、Lemonade Labを設立することになる。

2000年代から泰蔵氏と親交があったそうで、同氏を通じて孫正義氏とも出会い、ソフトバンクモバイル向けにサービスを開発していた時期もあったそうだ。一方でロードレースに出場。現在はサイクルロードチーム「湘南ベルマーレスポーツクラブ」のゼネラルマネージャー兼選手という肩書きも持っている。

そんなすポース選手としての加地氏のキャリアも生きているというLemonade Labのプロダクト。同社では現在、自転車やランニング向けのウェアラブル製品を開発中だという。

「スマートウオッチ」から「スポーツのためのプロダクト」へ

詳細については現時点では非公開だったが(ティザーサイトはこちら)、体の各所にセンサーを付けてデータをリアルタイムに収集。その結果や、フォームなどの最適なアドバイスをスクリーン(腕時計にしたり、自転車に備え付けたりできる)に表示するものになるという。年内には国内外のアスリートなどをターゲットに、1000台程度の出荷を検討。端末の価格は500〜800ドルを予定。今後は反響を見て2016年以降、米国、欧州、日本のスポーツ愛好者向けに製品の展開を目指す。

「当初は『スマートスポーツウォッチ』を作ろうと考えていた。だが僕らはスポーツのためのプロダクトを作っている。スポーツの本質的な欲求は『上達すること』。そのためには自分のイメージしている動きと、その実態が合っていることが重要で、それを実現する『コーチ』が必要になる。時計と言う機能ではなく、データを分析して、ユーザーにフードバックしてあげることが重要」——加地氏はプロダクトについてこう語る。

今回資金を調達したFIH Mobileの親会社であるFoxconnは、AppleのiPhoneも製造する電子機器受託生産(EMS)だ。同社とはプロトタイプを制作する段階から、孫泰蔵氏を経由してコミュニケーションを取っていたのだという。

「(当初検討していたスマートウォッチの)デザイナーは見つけたが、さすがに向上までは持てない。ファブレスでやっていくしかない。そこで彼らにプレゼンをして、『一緒にやってみよう』となった。現場ではフィジビリティスタディから、ピボットの時も一緒にやってもらい、いざ本腰になって開発するとなったときに投資担当部門に繋いでもらった。」(加地氏)。今回調達した資金の大半はFIH Mobileからのものだ。

なおLemonade Labは2013年にスポーツの運動量を計測し、友人とコミュニケーションできるアプリ「Lemonade」を提供している。

Lemonade Lab CEOの加地邦彦氏

Lemonade Lab CEOの加地邦彦氏

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TechCrunch Japan

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