スマホアプリの利用時間は前年比21%アップ

スマートフォンユーザーがひと月にアプリと接している時間には上限があるのだろうが、モバイルマーケティング・プラットフォームのLocalyticsが今日(米国時間)午前発表した最新データによると、アプリに費やされた時間は増加している。実際に人々がアプリを使うために消費した時間は、1年前と比べて21%増えている。中でも、音楽、健康、フィットネス、およびソーシャル関連アプリの伸びが大きい。

調査はLocalyticsの顧客ベースから得たデータに基づくもので、15億台のデバイスにインストールされた2万8000本のアプリケーションを対象に、2013年8月から2014年8月にわたって行われた。同社は、ユーザーの平均アプリセッション数に、全アプリの平均セッション時間を掛けたものを、カテゴリー別に分類した。

データは、既に他のソースから聞いていた情報も裏付けている。例えば、Nielsenの最近のレポートによると、2013年Q4に消費者は月間平均30時間以上アプリを使い、端末には平均26.8本のアプリがインストールされていた。また、comScoreは8月に、デジタルメディア消費の大部分がアプリの上で起きており、米国消費者がデジタルメディアに費やす時間の52%を占めていると報告している

Localyticsのレポートによると、ユーザーは1アプリ当たり月間平均11.5回起動しており、1年前の9.4回から増加しているが、アプリセッション時間は5.7分と変わっていない

音楽アプリは最も利用時間が長く、1年前から79%増えた。健康・フィットネスアプリ(51%増)とソーシャルネットワークアプリ(49%増)がそれに続いた。報告書は変化の要因をいくつか挙げている。例えば、iTunesからSoundCloudやiHeartRadio等の音楽アプリへの移行は、消費者の行動変化によるものであり、モバイル端末ハードウェアの改善によって、健康管理デバイスの高性能化が進み、同分野の利用増につながった。

一方ソーシャルネットワークアプリは、調査会社が「スナッキング」(間食)と呼ぶ行動を示し続けている。これは、開いたアプリの数が最大で、セッション時間が最短であるという意味だ。

Localyticsがこのデータを公表する最終目的は、アプリ製作会社とマーケターに対して、アプリ消費時間 ― セッション時間および起動アプリ数 ― も重要な指標であることを再認識させることにある。今年comScoreが、ユーザーは大してアプリをダウンロードしていない ― 平均的スマートフォンユーザーのダウンロード数は月間3本 ― と言って以来ちょっとした騒動になっていたのを受けてのことだ。

全体として見ると、多くのユーザーは定常的にダウンロードして新しいアプリを試す必要を感じていないが、既にインストールしたアプリには多くの時間を割いている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook