モトローラは2020年も低価格スマホ中心の戦略をとる

新型コロナウイルス(COVID-19)がやってくるかなり前から、スマートフォンの売れ行きは落ちていた。そして世界がパンデミックに支配された現在、落ち込みも激しく、最近の数字では前年比12%減の予想となっている。消費者は1000ドル(約11万円)のデバイスに背を向けているが、低価格のデバイスは一部の市場でしっかり売れている。

他のメーカーがフラグシップの廉価版のような機種を出してきた中で、Motorolaは100ドル(約1万1000円)のMotorola Edge+や折りたたみ式のRazrのリブートを試験的に投入した。どちらも、結果はぱっとしない。とりわけRazrは、その価格と仕上がりが不評だった。しかし今やLenovo傘下となった同社は、低価格スマホが同社の中心的な価値命題であることを知っている。

米国時間6月5日、同社は2つの低価格スマホに新製品が加わった。気どった名前のMoto G Fastと、それよりずっとシンプルな名前のMoto Eだ。Gシリーズの最新モデルは「AIの処理能力によりパフォーマンスを次のレベルへ上げた」という主張が名前にある「Fast」の由来になっているらしい。しかし実際に見るまで、ひとまずその言葉を信じるしかないだろう。確かに搭載するSnapdragon 665だけではそれを正当化するには十分ではないし、3GBのRAMも同様に十分ではない。低価格のスマホであればそれも悪くないが、「Fast」の由来にはならない。

Moto G Fastは専用のマクロカメラと16mpのカメラを搭載し、後者は暗い場所でもまあまあな写真が撮れそうだ。4000mAhの大きなバッテリーも注目に値する。Motorolaは一般的に、そのあたりはケチらない。米国では6月12日に200ドル(約2万2000円)で発売され、米国時間6月5日から予約を受け付けている。

159ドル(約1万7000円)のMoto Eも、同時期に発売される。当然ながらこのたいへんお買い得なデバイスには、それほど特筆すべきことはない。カメラが2つ、6.2インチのHD+ディスプレイ、3500mAhのバッテリーそしてSnapdragon 632を搭載している。この価格にしては立派なデバイスで、Lenovoはこういった低価格モデルを得意としている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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