Googleは今日(米国時間11/17)、モバイル版Chromeの月間アクティブユーザー数が昨年の4億人から倍増して8億人に達したことを発表した。これはAndroidおよびiOSユーザーの合計だ。残念ながらOS別の利用者数は公表されていないが、モバイルにおけるChrome利用の大半がAndroid上であると考えるのは妥当な推測だろう。
GoogleのChromeウェブプラットフォーム製品管理責任者、Alex Komoroskeは今週、これはチームが注目している数値の一つにすぎないと私に話した。Googleは、デベロッパーが新しいウェブテクノロジーをどう受け入れているかにも注目している。
Googleは、ウェブアプリとネイティブアプリは補完関係にあると言っているが、Komoroskeは、ウェブはデベロッパーが大量の利用者に接することを可能にすると信じていることを明かした。「しかし歴史的に見て、サイトにユーザーを呼び込んだ後、彼らを捕獲し関係を築くことは難しい」と彼は言った。
Komoroskeは、ウェブの新しい標準とテクノロジー、例えばサービスワーカー(オフライン体験を向上するため)、ウェブプッシュ通知、あるいはアプリのショートカットをホーム画面に保存する機能等によって、デベロッパーはユーザーとの深いつながりを構築できるようになったと指摘する。
同時にGoogleは、ウェブに新しい段階の革新をもたらそうとしており、それは約15年前のAJAX誕生を彷彿させる。彼は、こうしたテクノロジーの多くがChromeに採用されているが、それらはMozillaをはじめとするブラウザーエコシステムの他の製品と協同設計したものであることを強調した。
「デベロッパーがこれらのテクノロジーを活用するところを見ていると、われわれは何か新しいものの先端にいるように感じる」と彼は言った。「デスクトップでのAjaxのようだ。あれは、テクノロジーを新たな方法で利用するものであり、サイトの挙動に対するユーザーの期待値を高めた」
Komoroskeは、Flipkart Lite等のプロジェクトやGuardianの新しいモバイルオフラインサイト(オフライン時には標準でクロスワードパズルになる)を、今ユーザーが期待してるものの例として挙げた。
Googleは、現在約3.5億件のプッシュ通知が、2300種類のドメインから送られてくると言っている(ただし恐らくその大部分は、Facebook等少数の超人気サイトから来ていると思われる。Facebookは最近モバイルブラウザー向けにプッシュ機能を公開した)。Komoroskeは、現在Googleには毎日22億ページがサービスワーカーを利用しているサイトから送られていることも私に話した。
Googleはこれらの新しい、一層アプリ風なサイトを「プログレッシブ・ウェブアプリ」と呼んでいる ― ウェブの属性を持ちながら、新しいウェブ技術を利用することによってアプリ並のエンゲージメントを獲得するサイトのことだ。これは全く新しい用語というわけではないが、どうやらGoogleはマーケティングでこれを強調し、今後のChrome開発、特にモバイルにおける指針として使おうとしているようだ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)