Webとクラウドとモバイルの時代の新しいタイプのシステムインテグレーターMuleSoft(日本)が、最新の“unicorn”〔評価額10億ドル以上のスタートアップ〕としてIPOをねらっている。同社はNetflixやSpotifyのような企業にもAPIを提供しており、その財務をS-1ファイルで公開している。それによると、IPOは3月という早い時期に行われるかもしれない。
IPOの申請額は1億ドルだが、これは最終決定ではない。
上記のファイルによると、MuleSoftの昨年の売上は1億8770万ドルで、2015年にはこれが1億1030万ドル、その前年は5760万ドルだった。純損失は4960万ドルで、前年の6540万ドルから減少している。
同社はこれまで、15億ドルの評価額で2億5900万ドルを調達している。投資家は、最大株主がLightspeed Venture Partnersの17.1%、Hummer Winbladが15.8%、そしてNew Enterprise Associatesが同社の14.3%を握っている。Morgenthaler Partners, Sapphire Venture, およびBay Partnersも、大きな割合を保有している。
IPOは前から噂されていたが、最近の2年の業績不振で立ち消えになっていた。2015年には新たに上場した企業の業績が悪く、そして昨年は上場した企業がきわめて少なかった。
AppDynamicsは今年のテックIPOの先鞭をつけると期待されたが、土壇場でCiscoにさらわれた。今、耳目が集まっているのはSnapだが、こちらは3月の初めに上場すると予想されている。
2006年に創業された同社は、本社がサンフランシスコにある。上場はニューヨーク証券取引所で行われ、ティッカーは“MULE”の予定だ。