ついに話題の写真共有アプリケーションのFrontbackに、Android版が登場した。これまではiOS版のみがリリースされていた。ちなみにiOS版のみの提供を行っていたこの8ヵ月で、ダウンロード数は100万件にも達しており、Android版の公開により、さらに多くの利用者が詰めかけるのではないかと思われる。
ご存じない方のために説明しておくと、Frontbackというのは写真撮影用アプリケーションだ。但し、撮影対象に加えて、撮影するスマートフォンオーナーの姿もあわせたコラージュ作品が創りだされるようになっている(外側カメラと内側カメラの双方で撮った写真が1枚に組み合わされる)。
この数週間、Android版アプリケーションのテストをさせてもらっていたが、アプリケーションの宣伝文句通りの動作をすると言って良いと思う。iOS版を使っていた人がこちらを使っても違和感は感じないはずだ。Android上でもFrontbackの魅力をフルに味わえるようになっているわけだ。
但し、外見的にはAndroidアプリケーションらしい変更も加えられている。ボタンやメニューはAndroidガイドラインに沿ったスタイルになっている。Android版でたまたまFrontbackに出会った人は、もともとからのAndroidアプリケーションだと思うかもしれない。
尚、Android版で追加された機能もある。それはオフラインモードだ。Android版ではネットワークに接続していない状態でも撮影が行えるようになった。撮影した写真は、ネットワークに接続するまでFrontbackに保存されるようになっている。iOS版では次回のアップデートで実装されることになっている。
「Frontbackにおいては、メモリの問題がかなり大きなものでした。想定されているカメラの利用法を拡張する形式のアプリケーションだからです」と、Android版開発リーダーのGiovanni Vatieriは言っている。さまざまな機種が存在する中、各デバイスで最善の写真品質を利用することができるようにすることが、かなり難しかったようだ。カメラの性能と、空きメモリの管理を同時に行う必要があったわけだ。
さらに、Frontbackのユーザーインタフェースは、従来の写真アプリケーションと大幅に異なっているということも問題となった。アプリケーションを立ち上げると、2つに分かれた画面いっぱいに写真が表示された状態となる(他の利用者からの投稿が表示されている)。この場合も、Androidデバイス間で異なる縦横比が採用されていて、また解像度もそれぞれに異なっている現実に対応しなければならなかった。そうした問題のそれぞれについて、利用者の負担にならない形で解決していく必要があったわけだ。
Frontbackは、Android版のリリースを行う前に、iOS版のアップデートを頻繁に行っていた。いったんマルチデバイス対応としてしまうと、機能追加を行う際にはあらゆるデバイスに対応してバージョンアップを行う必要がある。そういった手間を減らす意味もあって、まずはiOS版で一定レベルにまでバージョンアップを行っていたわけだ
共同ファウンダー兼CEOのFrédéric della Failleは、いくつか現状の数値についてもアナウンスしてくれた。ダウンロード数が百万件に達したのは冒頭にも記した通りだ。加えて利用者数はこの2ヵ月で倍になっている。2014年1月比でいうと、写真のアップロード件数は3倍となっている。これはアクティブユーザーの利用頻度が一層上がってきていることを意味する。アプリケーションを熱心に利用してくれる人が増えたのだという言い方もできる。
その他の数値については教えてもらえなかった。Frontbackの利用状況について、詳細な分析を行うことはできないことになる。ただ、Android版のリリースが利用者数の拡大につながることは間違いあるまい。
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(翻訳:Maeda, H)